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クウガからディケイドまで。平成ライダー前半のベルトと武器を完全収録した「平成仮面ライダーなりきりアイテム大全上」発売!プロダクトデザインの教科書としても優秀な一冊!!!

 こんにちは!プロモデラー林哲平です。

 今や日本の男児向けコンテンツとして、最強クラスとなった仮面ライダー。

 私はちょうど仮面ライダーがやっていない時代(ブラック&RXはあったけど)の世代なので、クウガ以降の平成ライダーの人気っぷりには驚くものがあります。

 時代は平成から令和に移り、平成ライダーの総決算として。

 ライダーの重点アイテムであるなりきりグッズを完全収録した本書「平成仮面ライダーなりきりアイテム大全 上」がホビージャパンより発売となりました!!!

目次

クウガ〜ディケイドまでの10ライダーとアマゾンズのベルトと武器を完全収録!

 この本に収録されているのはクウガ〜ディケイドまでの平成ライダー前半と、アマゾンズのベルトと武器となります。

 このように大きな写真と見やすいスッキリとしたデザインの誌面により、細かなディテールまで隅々とバッチリ確認可能となっています。

 デンガッシャーのような変形により姿形を変えるアイテムは変形形態も全てバッチリ掲載。

 玩具カタログってともすると肝心の変形形態が掲載されていなくてすっごい残念な思いをすることもあるのですが、ここはホビージャパンの本。

 プロモデラーの作品を掲載するのと同じ、作例記事制作スキルによる記事編成で、かゆいところまで手がとどく、「そうそう!この部分見たかったんだよね!」という部分までバッチリ写真が載っているんです!

見逃せない、開発者インタビュー!!!

 見逃せないのが開発者側のインタビューです。

 バンダイ系玩具のデザインを数多く手がけるデザイン会社「PLEX」で、自身も多くのライダー玩具のデザインに関わった小林大祐氏による、平成ライダー玩具開発の歴史が語られています。

 アギトのベルトのデザインが女性によるものであったとか、龍騎のベルトがガイムの戦極ドライバーやエグゼイドのゲーマドライバーなど同じベルトで変身するライダーのルーツであるとか、他にも「今だからこそ語れる」内容満載で見逃せません!

 平成ライダー好きには見逃せない一冊として仕上がっております!

「仮面ライダーは日本が生み出した究極のプロダクトデザインである」

 この本ですが、ただ平成ライダーのなりきりアイテムが完全収録されている本ではなく、「仮面ライダーという日本が生み出した究極のプロダクトデザイン」が一目で学べる本でもあります。

変身ベルトというのは仮面ライダーの重点商品です。

玩具としての面白さはもちろんのこと、 開発段階で一年間を通してパワーアップし続ける多数のフォームへの対応や安全性、スポンサーの要望など数多くのポイントをクリアして商品化されているのです。

「直前ライダーと変えなければならない」という厳しいデザインルール

 仮面ライダーには

「直前ライダーと形を大幅に変えなければならない」

という厳しいデザインルールがあります。

この問題が発生したのは仮面ライダークウガからアギトへと変わった時でした。

 平成ライダー好きならばご存知だと思いますが、そもそもアギトは企画段階ではクウガの続編としてスタートしたのでクウガとデザインが似ています。

しかし、大ヒットしたクウガの翌年、グロンギやアンノウン以上の恐怖が子供達を襲うことになりました。

「アギトのおもちゃ買って!」とねだると、

「何言ってるの!それは去年買ってあげたでしょ!」

と去年買ったクウガのおもちゃを指さされる。

そう!

前のライダーと似ていると、

「それはこの前買ったでしょ!」とお母さんに買ってもらえなくなってしまうのです!

 子供のスポンサーは親です。

 なので仮面ライダーに興味が無い親が見ても、「これは違うおもちゃだな」と一目でわかる必要があるんです!

 なので人気のデザインをず〜っと使い続けることが出来ないんですね。

 アメリカなんかのスーパーマンを70年以上使っているのとは大きく違うポイントですね。

そのあたりのアメリカと日本の玩具デザインやマーケティングの違いについては、「HJメカニクス03」掲載のメカニックデザイナー列伝で野中剛氏が非常に面白い話を語っているので気になる人はぜひ読んで見てください

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ただかっこいいだけでは許されないデザイン

 また、仮面ライダーはただカッコいいだけでは許されないデザインでもあります。

 毎年サブライダーも含めれば5人とか6人とか、年によっては13人とか増える仮面ライダーはただかっこいいだけのデザインを追求すると、あっという間にデザインが飽和してしまい、「直前ライダーと変える」ということができなくなってしまうんですよね。

 なので、クウガやアギトで「クワガタ」「ドラゴン」と言ったわかりやすいモチーフだったのが、「鬼と楽器」「昔話と電車」など、複数のモチーフを用いていかにデザインするか?の変遷の10年間を一気に見られるのは実はすごいことだったりするんですよ。

ガンプラやガールズプラモのカスタムが好きなモデラーさんこそオススメ!!!

 この本をぜひおススメしたいのが、ガンプラやガールズプラモのカスタムが好きなモデラーさんです。

 さっきまで解説した通り、仮面ライダーの武器というのはどれも個性的で非常にバラエティに富んでおり、アイディアのネタ帳としては最高なんです。

私もキャラクター性の強いカスタムをするときはいつもライダーを参考にしています。

 MSでも「あれ?これライダーの武器だよね?」みたいなの持ってるのいっぱいいますからね。

 ほら、アストレイグリーンフレームが持ってるのとか、電車で未来や過去に行ったりするライダーの武器と見比べてみると……?

ただカタログではなく、デザインの教科書として、アイディア資料として、モデラーにオススメの一冊!!!

 というわけで「平成仮面ライダーなりきりアイテム大全集 上」でした。

 平成ライダー前半の玩具デザインを総決算するこの本はただのカタログではなく、デザイン集としてモデラーには非常〜に役立つ本なんです。

 これはもう今から下巻が楽しみで仕方がありませんね!

 ぜひぜひ、手にとって読んでくださいね♪

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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