こんにちは!!! プロモデラー林哲平です。
今回は第二次世界大戦で活躍したレシプロ戦闘機プラモ入門書の決定版「飛行機模型製作の教科書 タミヤ1/48傑作機シリーズの世界「レシプロ機編」を紹介します♪
最初に言っておきますが、この本、凄いです。
どこが凄いって?
それは「唯一の、初めてレシプロ機を作る人へ向けて特化した、初心者救済向けの飛行機模型HOWTO本」だからなんです!
実は入門書が無かったレシプロ機のHOWTO本!
プラモデルのHOWTO本は数多く発売されています。
…… が、実は初心者向けに適正に難易度が調節された本て実は凄い少ないんですよ。
これはまあ、自分もいろいろ反省しなければいけない部分も多いのですが、模型HOWTO本の送り手となるのは歴戦のプロモデラー。
どうしても持ってる技術が高すぎるので、ついつい「もっとこうすればかっこよくなるよ!!!」を詰め込みすぎて本自体の難易度が急上昇しちゃいがちなんですよね。
なので昔のシューティングゲームの攻略本みたいに「このステージはこの方向から弾がくるからこうやって避けろ」みたいに「言ってることはわかるが初心者には実現不能」なものも多いんです。
かつて艦これブームで艦船模型に注目が集まったとき、多くの艦船模型初心者が艦船プラモデルに挑戦するも、HOWTO本の内容が難しすぎてなにをどうすればさっぱりわからない、とう悲劇がおきたのは記憶に新しいところ。
その中で唯一「この本は初心者向けだからコレ見て作れ!!!」と推奨されたのが「艦船模型製作の教科書」です。

この「飛行機模型製作の教科書タミヤ1/48傑作機シリーズの世界「レシプロ機編」はこの「艦船模型製作の教科書」を編集した、元ホビージャパン編集部の実力派編集者、丹文聡氏がプロデュースした一冊なんです。
こちらは丹氏のブログ。
見ると実力のほどをわかっていただけると思います。
丹氏自身は現在スケールアヴィエーションの作例もこなす超!実力派のスケールモデラー。
エアモデルもたくさん作れらていますが、ずっと昔から作っていたわけではなく、始めたのは就職してHJ編集部に入って数年してから。
自分自身がまったく知らないところから始め、少しづつ上達していったときにつまずいたポイントやよくわからなかったところ、どのキットを選んだらよいかなど、すでに高みに到達してしまった人がもう思い出せなくなってしまった「最初はここがわからなかった」って経験が本の中に全て網羅されているんですよね。
ではでは生きた知識が満載の「飛行機模型製作の教科書」で解説されている重要ポイントを、ちょろっとのぞき見してみましょう!
初心者にとって一番大切なのは「キット選び」
どんなジャンルのプラモデルもそうですが、初心者がつまづかないために一番大切なのはキット選び。
たとえば1/48のゼロ戦はエアモデルを発売しているメーカーならほとんどから発売されていますが、キットによって製作難易度が全然違います。
最初はとにかくできが良く組みやすいキットを完成させて「成功体験」を積むのが大切なんです。
この本は「1/48タミヤ傑作機シリーズ」に特化した内容となっていますが、それはこのシリーズが全てのエアモデルの中で一番組み立て易く、完成が楽だからです。
初心者向けエアモデルの条件として重要なのは
◯パーツの合いがよくすり合わせ不要であること
◯部品数が少ないこと
◯キャノピーのマスキングが容易であること
が重要です。
で、タミヤのキットはこの全ての条件を満たしています。
特に最新キットにはキャノピー用のマスキングシートが入っており、エアモデル初心者にとって最大の鬼門である「キャノピーマスキング」が極めて簡単にできるのが非常に嬉しいところ。
本書ではマスキングシートを使ったマスキングの方法も、塗料がはみ出したときのリカバリー法も解説しているので、この部分が不安な人はぜひ目を通してもらいたいですね♪
こちらで初心者用キットの選び方を解説しているのでぜひ見てください!

飛燕は超初心者向けHOWTO!缶スプレーでナチュラルメタルを塗りあげろ!
私も「飛行機模型の教科書」では作例を製作しており、合計2機の担当させてもらいました。
一機目は超!初心者救済用HOWTOとして製作した飛燕です。


こちらはエアモデルを初めて作る人に向け、エアブラシを使わず缶スプレーのみで製作する方法を解説しています。
一見難しく感じる銀塗装ですが、タミヤカラースプレーのメタルシルバーを正しく使えば、簡単に美しいナチュラルメタルを再現できるんですよね。
HOWTO内容も「いかに手を抜ける部分は手を抜くか」に注力しているので、気軽に楽しみたい人にはぜひともオススメできる内容になっています。
メッサーG型はドイツ機製作ポイントを徹底解説!モットリングも怖くない!



本の表紙モデルであるBf109G。
非常に人気の高いドイツ機ですが、複雑な迷彩塗装など、初心者からすると「どこをどう作れば全くわからない」難易度の高いジャンルでもあります。
この作例では最大の難関ともいえる迷彩塗装のモットリングの方法を丁寧に解説。
また、エンジン開閉可能であるため極めて複雑な構造となっているキットの構造も多くの写真を使ってわかりやすく説明しています。
「飛行機模型製作の教科書」をよろしくお願いします!!!
いかがだったでしょうか?
関わった自分が言うのもなんですが、ここまで「初心者が本当にレシプロ機を作れるように」配慮した本てなかなか無いと思います。
「レシプロ機って興味あるけど、作る順番とかキャノピーとか難しそうだし」って人はぜひともこの本を読みながら、楽しいエアモデルライフを始めてみてください♪
「飛行機模型製作の教科書」をよろしくお願いします♪
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