
こんにちは!
プロモデラー林哲平です。
皆さん、ホビージャパン2020年9月号は購入しましたでしょうか?
9月号には特別付録の小冊子、というよりすでにもう昔のHJくらいの大きさがある別冊がもう一冊ついてきます。
内容はこれまでバンダイホビー事業部から発売されたRX78ガンダムプラモの全収録!
旧キットからBB戦士まで、ガンプラの歴史や各キット比較などなど、本来だったらガンダムウェポンズのような別冊として1500円とか2000円とかで本屋に売るレベルの本なんです!
いや、こんなの無料でつけて本当に大丈夫なんでしょうか?
とにかくすんごい付録なので、ぜひその内容を知って欲しいと今回は「ALL That RX–78–2 GUNDAM」を徹底解説していきます!
なお、こちらのブログ記事は本の誌面を撮影して紹介していますが、ホビージャパンのプロモーション用に私の職場であるホビージャパン編集部に許可を得て掲載しておりますのでご安心ください♪
「完全撮り下ろしカタログ」という狂気!
まず、最初に説明しておきますが、この本の特徴は全商品撮り下ろしで製作されています。
「撮り下ろしって何?」という人も多いと思うので少し説明しますね。
撮り下ろし、とはこの本を作るため、新しく全ての写真を撮影して収録しているということ。
つまり、この本は現行で販売されているをPGからBB戦士まで30体以上に及ぶRX78ガンダムキットをホビージャパンの予算で全て購入、全部1から組み立て、編集者がプロのカメラマンに一機あたり何十枚もの写真を撮影してもらい、それを厳選して本にしているのです。
これ、ものすんごい手間なんですよ。
通常この手のカタログというのはメーカーさんから広報用の写真を頂いて編集しているものも多いのですが、ホビージャパン編集部のあまりあるRX78への愛により、あまりにも凄すぎる本として仕上がってしまったのです。
なので実際に手に入る製品版のプレーンな姿を何の加工も無く、ありのままの姿で見ることができるんです。
これは商品資料として、カタログとして最高レベルの完成度なんですよ!
ガンプラの歴史資料としてもバッチリ!年表付きで徹底解説!

ガンプラの歴史は今年で40年。
78ガンダムはフラグシップモデルとして、新しいブランドや新技術が開発されるたびにリニューアルされ、数多くのキットが発売されてきました。
キット紹介以外も、ガンプラ発展の歴史や技術の更新、当時の背景などあらゆる観点から78ガンダムのプラモを知ることができます。
年表と写真でわかりやすく解説されているので、見るだけでスッと頭の中に入ってきますよ♪
78ガンダムのキットが勢揃い!まずは初代MGガンダムから!

撮り下ろしによる各78ガンダムのキット解説がこの本のメインコンテンツ。
最新のキットから懐かしのあのキットまで、隅々までガンダムのプラモデルを見ることが出来ます。
これは懐かしの初代MGガンダム。
このキットが初めて出たときは2500円という高価格とパーツ数の多さ、そして人気による品薄で、なかなか買えなかった当時を思い出しますね。
インサート成型の脚部フレームが凄い!MGガンダムVer1.5!!

こちらはそれから少し進化したMGガンダムVer1.5。
脚部、頭部が新規造形によ作り直され、よりPGガンダムよりのどっしりしたスタイルに。
特に脚部はインサート整形によるPG同様の一体式可動フレームが内臓され、当時は技術的に大変な話題を呼んだことで有名なキットでもあります。
アニメスタイルへの回帰の始まり?MGパーフェクトガンダムの中の人!

こちらはMGパーフェクトガンダムの中の人。
PGから受け継がれていた胸のダクトの出っ張りがついに消え、よりアニメ風のスタイリングになっていることが最大の特徴です。
このあたりからVer2.0などよりアニメ設定を忠実に再現する流れが強くなって行ったのかもしれませんね。
Ver3.0は伊達じゃない!MGガンダム中最高難易度を誇るMGガンダムVer.3.0!!!

全てのMG RX78ガンダムキットで、最高難易度を誇るガンダムVer3.0。
お台場ガンダムのMG化で、本物の複雑な外装の色分けを見事成型色で達成したすんごいキットなんです。
反面、組み立てがとにかく複雑で大変なんですよね。
これを綺麗に塗って完成させている人がいたらその人は相当の凄腕の証ですよ〜
旧キットも完全収録!
この本の目玉はなんと言っても旧キットの写真が無塗装のソリッドな状態で、それも美しい写真で隅から隅まで見られることです。
ガンプラカタログなどに掲載されている旧キットの写真て全て当時の完成見本なので、ただそのまま組んだだけの写真て実はほとんど見ることが出来ないんですよ。
なのでこれはすんごい貴重な写真なんです。
その中からいくつかピックアップしていきますね。
デカくて安い!コスパ抜群の1/60ガンダム!!!

60のガンダム。
ポリキャップが内臓されているので、関節は意外としっかりしているんです。
何より30センチのビッグサイズであるのに2000円という驚きの安さが魅力!
出来上がるとデカくてすんごいインパクトがあるキットなんですよ!
40年前の多色成型ランナーにびっくり!1/250Gアーマー!!!

1/250のGアーマー。
このキット、なんとランナーが多色成型なんです。
ガンプラといえば組み立てるだけで設定通りの色わけに仕上がるのが魅力ですが、40年前からすでにそれを実現したキットがあるのがすごい!
ガンダムもバッチリ中に搭載できる、小さくてもすごいキットなんです♪
組み立てる超合金!プラ製ダイカストガンダムな1/100ガンダム!!!

1/100のガンダム。
クローバーから発売されていた超合金トイであるダイカストガンダムとギミックが似ており、肩にスプリング式のロケットランチャーがついたりとなかなか楽しいキットです。
足首が固定なのは転倒防止用だと伝え聞いたことがあります。
何気にシールドのフチが色分けされているのもポイント高いですよね。
ガンプラ初の外装脱着ギミックを実現した、パーフェクトガンダムの中の人!!!

1/100パーフェクトガンダムの中の人。
上の1/100ガンダムと比べると格段に進化しており、アニメの再現からMSの兵器としてのリアルを追求したスタイリングとなっており、後のHGガンダムへと繋がるスタイリングがすでに出来上がっているのがすごいところ。
なお、この中の人ガンダムは先にフルアーマーガンダムの中の人として発売されており、後発のパーフェクトガンダムでは肩関節がポリキャップになり、肩軸が伸びて腕が抜けにくくなるように関節が強化されているんですよ。
わずかな間にも進化するのがガンプラの凄いところですよね♪
全ての電飾ガンダムの始祖!超貴重なメカニックガンダムの写真も掲載!

中でも極めて貴重なのがメカニックガンダムの素組み写真。
ムギ球による電飾が組み込まれており、ベースに電池を入れて内部に配線を張り巡らすという最新キットのMGEXのユニコーンにも受け継がれているガンプラの発光ギミックがこの時点ですでに完成されているのも非常に興味深いポイントです。

ちなみに外装を閉じて普通のガンダムとしてディスプレイすることも可能なんです。
旧キットの中では唯一胸のブルーが再現されており、組み立てるだけで劇中のイメージに近い仕上がりとなるのも嬉しいところ。
組み立てたものを見て、ガンプラ好き揃いのHJ編集部が口々に「これ組んでる状態初めて見た!」と声が上がるくらいだったので、組み立て後の写真は本当〜にレアなんですね。
歴代ガンダムプラモパーツ比較が凄いんです!

この本の最注目ポイントは完全新規撮り下ろしならではの歴代78ガンダムの部分比較写真です。
「あのガンダムが1番イケメンだ!」とはモデラー談義でよく話されるテーマですが、頭意外も腰、ビームライフル、胸ダクトなどなど、さまざまな違いを一気に見ることがらできるんです!
驚きのレア商品も紹介!!!


現在購入できる商品以外でも、生産時期による違いや企業コラボ商品、マイクロガンダムなどなど、「そんなのあった!」と懐かしくなるアイテムも多数掲載されています。
フルカラーモデルのガンダムの合わせ目に泣いた小学生時代を思い出しましたね〜
BB戦士もバッチリ収録!

この本にはリアルガンダムだけではなく、SDの78ガンダムも完全収録されています。
たくさん出ているのは知っていましたが、まさかこんなにも種類があったとは!
SD世代も必見の内容となっております。
このガンダム、全部私が組み立てたんです!!!

というわけでホビージャパン2020年9月号特別付録「All That RX-78GUNDAM」でした。
なお、この本に載ってるガンダムはのプラモデル、実は全部私が組み立てているんですよ。
この数ヶ月はもうひたすら迫り来るRX78軍団を組み続ける毎日で。
あまりにも作りまくったので、何回も78ガンダムを作っている夢を見るくらい、プラモ狂四郎並みにガンダム浸けな日々でした。
ですが、今回40年分のガンダムを一気に組み立てたことで、いくらでも78ガンダムのキットについて語れるくらい、ガンプラの進化について改めて学ぶことができました。
なので普通の作例以上に努力の結果をぜひとも見ていただきたいです!!!
小冊子付録ゆえ、今買い逃すと入手は非常に困難になるのは確実なので、欲しい人は早めに手にとってくださいね。
今月もホビージャパンをよろしくお願いします♪
「ガンプラ凄技テクニック」シリーズ大好評続刊中です!

プロモデラー林哲平が送る、週末の空いた時間に、誰でも簡単、お気軽に、カッコいいガンプラがあっという間に作れてしまうガンプラ製作本「ガンプラ凄技テクニック」。
シリーズ続々と続刊中で、「読むと初心者でも本当にそのとおり作れてしまう!」と、皆様からも大好評を頂いております。
実際に作った作品をモデラーさんから見せていただけることも多く、本を書く側として。
プロモデラーとして、そのたびにたまらない喜びを感じます。
「プラモデルを趣味として作ってみたいけれど、ちょっと難しそうで手が出ない」という人はぜひ手にとってみてください。
プラモデルの楽しさをを体感する、手助けになれば私は嬉しいです。





林哲平オリジナル作品『再生構築機界ケルバーダイン』展開中!

はるかなる未来。人口問題の解決のため5cmに縮小された人類が生存競争を繰り広げる世界「ミキシングワールド」を舞台にした物語。
それが「再生構築機界ケルバーダイン」です。
立体造形物にストーリーを加えたビジュアルノベル方式で広がる、小さな巨人「ケルバーダイン」による戦いをぜひその目で確かめていただけると嬉しいです。
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