こんにちは! プロモデラー林哲平です!
今回は月刊ホビージャパン2020年10月号の連載記事「ガンプラ凄技テクニック」にて製作したシナンジュシュムックを紹介します♪
無加工ミキシングビルドで組み替え遊びを楽しむ!
この作品のテーマは「無加工ミキシングビルド」です。
今やすっかり定着した感のあるミキシングビルドでのオレガンプラ製作ですが、「なんだか難しそう……」と感じている人が多いのも事実です。
そこで今回は全くの無加工!
パーツを削ったり、接着したりすることなく、キットそのままで出来る。
まさに「組み替え遊び」でお手軽に楽しんでみよう!という企画なのです。
ガンプラを一度でも作ったことがある人なら誰でも実践できる、超初心者向けお手軽ミキシングビルド法の解説、いってみましょう♪
バリエーションキットを組み合わせる!
お手軽ミキシングに適しているのが、同一機体のバリエーションキットです。
今回は何度も再販されて市場在庫が豊富で、入手しやすいシナンジュとシナンジュスタインをチョイス。
共用パーツが多く、ポリキャップや関節構造がほぼ同じなので、全くの無加工で、いろんなパーツをこのように組み替えることができるのです。
意外な組み合わせポイントを探してみる!
バリエーションキットは基本設計が共通なので、関節部以外にもツノやスラスターなどなど、思いも寄らない部分がピタリと合うことがあります。
こういった「奇跡の組み合わせ」をパズル感覚で探してみるのも、ミキシングビルドの楽しいところなんです♪
試行錯誤を繰り返してみる!
無加工でのお手軽ミキシングのいいところは組み替えを何度も何度も、自分の納得のゆくまで無限に繰り返せるところ。
パーツのバランスや色の配置、持たせる武器などなど。
これを繰り返すと「どの組み合わせがかっこいいか」「自分はどんなプロポーションが好きなのか」とやるたびに発見があり、自然とミキシングのセンスが培われていくんですよ♪
袖のシールを立体的に貼る!
シナンジュやクシャトリヤ、ローゼンズールなど袖付き系のエングレービングを塗装で仕上げるのはすごく大変です。
袖のシールは輝きもよく高品質なので、これを活かしてキレイに貼る方法をしっかりと解説しています。
袖を塗り分ける!
シナンジュの袖は金ですが、スタインの袖は白。
ちぐはぐだとさすがに変なので、袖を塗る方法も紹介しています。
記事ではラッカー塗料とアクリル塗料、マジックリンを使ってお手軽かつ簡単に袖を塗り分ける方法を解説。
触ってもはげにくいアクリル塗料を内側の黒に使うことで、成型色仕上げ作品の強みである、ポージングなどで遊んだときの安定性を向上させています。
マジックリンを使ったアクリル落としやスミ入れはこちらで解説しているので興味ある人は合わせてぜひ読んでみてください♪
シナンジュシュムック誕生秘話!
今回のシナンジュシュムック、実はものすごく悩みに悩み、苦労の末に完成した作品なんです。
工作自体は「ガンプラ凄技テクニック」で作った作例の中でもベスト3に入るくらい簡単なのですが、「どの機体を組み合わせればいいのか?」という選択に死ぬほど悩んだんですよ。
2020年のガンプラ凄技テクニックの連載予定を立てたとき、初心者向けミキシング記事を入れることは決定していたのですが、その時は「よし!HGキシリア部隊アクトザクとオリジン06Rで高機動型アクトザクを作ろう!」って思ってたんですよね。
で、いざ作ろう、となるとキシリア部隊アクトザクは今ほとんど手に入らない。
簡単HOWTOで、そんなプレ値ついて全然買えないキット使っていいんだろうか?
というわけで「今買えるガンプラの中から選ぶ!」と新宿ヨドバシカメラとヤマダ電気のガンプラコーナーをいったり来たりし、ああでもない、こうでもない、と5往復くらいして。
ふとシナンジュが目に入り、「シナンジュかあ。今はRGあるからHG買う人とかいるんかな〜」と頭をよぎった瞬間!
「そうだ!シナンジュとシナンジュスタインの組み合わせで行こう!中間機っぽいので!」
と、プラモ神からの託宣を承ったのでありました♪
悩んだかいもあり、成型色の全く違う二種類のキットを使って「フル・フロンタルに奪われたシナンジュが、現在の姿になるまでの途中段階」を再現した、説得力のある組み合わせになったと自負しております♪
あ、でもアクトザク高機動型はどうしても作りたかったので、結局作っちゃいました♪
というわけでシナンジュシュムックでした 。
ちなみに「シュムック」とはドイツ語で宝石という意味。
シナンジュスタインの「スタイン」はドイツ語で「宝石の原石」という意味なのですが、原石のスタインを磨いて輝き出している。
というイメージでネーミングしました。
自分オリジナルのガンプラを作るときは、ちょっと元となる機体の背景や名前の由来を調べておくと、「なるほど、そう来たか!」とガンプラファンを唸らせる、説得力のある名前をつけることができます。
しっかり考えて、あなたのガンプラにカッコいい名前をつけてあげてくださいね♪
「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」にも収録!
こちらのシナンジュシュムックですが、「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」に、本誌連載当時よりも完成写真を増やして収録しています。
この記事を読んで「いいな!やってみたいな!」と感じてくれたら、こちらの本も合わせて読んでいただけると私はすごく嬉しいです♪
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