こんにちは!プロモデラー林哲平です。
今回はプラモデル製作に欠かせない必須アイテムであるデザインナイフを紹介します。
手軽に入手できる模型用ナイフの中では最も切れ味が良く、ゲートカットやパーツの加工からスジ彫り、フルスクラッチでパーツを自作するときまであらゆるシーンで大活躍!
でも、意外とデザインナイフが本当などんな工具か知らない人も多いのも事実。
これさえ読めば、この瞬間からデザインナイフ専門家ですよ♪
デザインナイフつて一体どんなナイフ?
そもそも「デザインナイフ」とは何なのでしょうか?
「デザイン」という名前の通り、元々は本や広告などのデザインに使われるナイフでした。
昔は雑誌や広告に写真を切り抜いて使うときはデザインナイフでやっていたんです。
細かい髪の毛なども繊細に切り抜かなければいけないため、刃先が繊細で超切れ味がいいわけなんです。
切り絵趣味の人はデザインナイフの使用率が非常に高いですが、そもそも切り抜き専門のナイフだからなんですね。
その切れ味を見込まれてプラモデルに使う人が増えていき、今ではすっかり模型用工具の必需品となっているんです。
デザインナイフはゲートカットに最も適した工具!
デザインナイフがプラモで一番活躍するポイントはゲートカットです。
ニッパーでゲートを少し残してから、デザインナイフで切り落とす。
このコンボはプラモデル製作の基本にして最強。
ニッパーの性能が低くても、デザインナイフさえあればゲート跡がほとんどわからないくらい、綺麗に削り落とせるのです。
現在は超高性能ニッパーのアルティメットニッパーなどが登場し、ゲートカットは抜群に楽になりました。
かといってデザインナイフが不要になったわけではありません。
アルティメットニッパーを初めて使った人が必ず言うのが
「まるでデザインナイフのように切れる!」
ですから、いかにデザインナイフの切れ味が素晴らしいかわかってもらえると思います。
パーツの改造にも便利!
デザインナイフはプラモの改造にも大活躍します。
ミキシングビルドなどで一部のパーツだけ切り抜きたい場合などは、鋭い切れ味と薄く繊細は刃のおかげでこの通りバッチリ切り抜けるんですね!
切れ味がいいので、プラをサクサク削る力が強いのも素晴らしいところです。
パーティングライン処理もお手の物!
プラモデルには絶対ある、金型の合わせ目跡であるパーティングライン。
これもデザインナイフのカンナがけで処理するのが伝統の技法です。
ただし、どうしても刃が痛んだり、刃がパーツに引っかかってキズがつくことなどもあるので、パーティングラインや合わせ目消し専用工具のキサゲを持っているならそっちを使うのがオススメです。
大改造やフルスクラッチもデザインナイフさえあれば可能!
デザインナイフの繊細な刃先は大改造やフルスクラッチでパテを削る強い味方ともなります。
原型師の谷明氏はなんとタミヤのエポパテとデザインナイフのみでモーターヘッドや1/144の戦車を作ることで有名です。
高額な工具が無くても、デザインナイフさえあれば大抵の工作はなんとかなってしまうんですね。
私も実際、プラモデルやパテを削るときはほとんどデザインナイフを使っています。
デザインナイフを効果的に使うポイントはこまめな刃の交換!
デザインナイフを使う上で、最大のポイントは刃のこまめな交換です。
傷んだ刃をそのまま使っているとパーツを破損したり、力を入れすぎて手を切る怪我の原因になります。
交換タイミングは「少しでも切れ味が鈍ったと自分が感じた瞬間」。
替刃も別売りで売っていますし、値段も安いのでどんどん交換て使いましょう。
私もよく使うときなどは、1日に5回くらい刃を交換することも普通です。
切れ味が鈍ってしまうとただの削れない小さいナイフになってしまうので、常に攻撃力は最大に保っておいてくださいね。
デザインナイフとアートナイフは違う工具です!
デザインナイフとアートナイフを混同している人を良く見かけます。
両者は似ていますが、まったく違う工具です。
デザインナイフは繊細な切り抜き用、アートナイフは工作用のナイフ。
アートナイフは刃が厚く、パテなどをガンガン大きく荒削りするような用途には向いていますが、切れ味はデザインナイフのほうが圧倒的に上です。
実は私自身、昔はこの2種類の違いをよくわかっておらず、友人がデザインナイフを使っているのを見て貸してもらったところ、あまりの切れ味にびっくりしたんですよね。懐かしい……
ゲートカットで根本からゲートがちぎれる、ゲート跡が白くなりやすい、という人は使っているのが本当にデザインナイフかちょっと確認してみるのもいいかもしれません。
デザインナイフはどれを選べばいい?
デザインナイフはいろいろ種類はありますが、モデラーが模型用として入手しやすいのはオルファかタミヤ、NTの3種類です。
私は特にこだわり無く全部ごちゃまぜにして使っていますが、タミヤのデザインナイフは持ち手が六角形になっており、コロコロ転がって机から落ち、足に刺さるような事故が起きにくいのでオススメです。
丸い持ち手のほうが使いやすい、という人もいるので手に馴染むものを使ってみてください。
というわけでデザインナイフの解説でした!
ガンプラ、スケールモデル問わずプラモ製作にはには絶対に欠かせないアイテムなので、ぜひ有効活用してくださいね♪
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