こんにちは!プロモデラー林哲平です。
今回はホビージャパン2021年6月号の連載記事「ガンプラ凄技テクニック」にて制作した紅大将軍 を紹介します♪
BB戦士が大好きなんだああああああああ!!!
突然ですが、私はBB戦士が大好きです。
1981年生まれな私が小学生の頃は大SDブーム時代。
あの頃は友達もみんなBB戦士を買い、人気キットはあっという間に売り切れてまったく買えないほど。
そして当時コミックボンボンで連載されていた「超戦士ガンダム野郎(野郎と書いてボーイと読む)」はまさに私にとってバイブルだったんです。
「超戦士ガンダム野郎」はSDガンダム版のプラモ狂四郎という漫画で、普通のBB戦士以外にも様々なオリジナルSDが登場し、カラーページでは作例なども掲載されていたのですが……
どれも大改造のほとんどフルスクラッチに近い作例ばかりで、小学生が真似するには非常に困難なものばっかりだったんですよね。
特に「エポパテなどで自作」で全てを済ませる制作文は今や伝説になっているレベルです。
その中で、私が唯一真似して作れたのが「大農丸」でした。
大農丸は二代目大将軍の頭部に農丸頑駄無のシーサーを装着、ガンダムクリスタルの羽を付け、腰に隠密頑駄無のパーツを合わせ、ボディカラーをブラックで塗ったもの。
シーサーに羽を付けるくらいは簡単ですし、白を隠蔽力の強い黒で塗るのは楽に出来ます。
頑張って作って「俺もBB戦士改造できるんだ!」と喜んだのを今でも強く覚えています。
思えば、このときの経験のせいで何でも黒く塗ろうとするのかもしれません(笑)
今回の「紅大将軍」私にとって思い出の名作である「大農丸」をリスペクトした作例なんですよ。
二代目大将軍と紅武者、SD世代直撃の2体を合体!
紅武者アメイジングと二代目大将軍。 BB戦士ブーム直撃で、小学生のころコミックボンボンを毎月楽しみにしていた私、いや世代にはたまらないキットです。
先程紹介した大農丸をモチーフに、夢の二大SDを豪華にニコイチしよう!というのがBB戦士ミキシングのテーマなのです。
まあ先程の説明どおり、8割趣味なんですけどね♪
BB戦士を組み合わせる!
レジェンドBB、およびレジェンドBBの機構を採用したキットは機構が共通で、パーツの組み換えが簡単にできます。
BB戦士は簡単に手足を組み替えて、自分だけのオリジナルを作れるのが昔から素晴らしいポイントでしたよね♪
このように、無加工でも簡単に鎧を着せ替えて遊ぶことができるんです。
SDはキャラクター性を大事にしよう!
ただ鎧を付け替えただけでは二代目大将軍すぎてレッドウォーリア感が損なわれてしまいます。
SDガンダムにとってなによりも重要なのがキャラクター性です。
レッドウォーリアのパーツに部分的に戻しつつ、大将軍には欠かせない頑駄無結晶や紅武者のポイントであるバイクのタイヤを組み込んでスタイルを構成していきます。
SDガンダムにはオリジナルギミックが欠かせない!
SDガンダム、特にBB戦士に欠かせないのがオリジナルの変形ギミックです。
これがあると、グンとSDスピリット指数が上昇します。
難しく考える必要はなく、横倒しにして武器を前に集中させれば変形して見えるので大丈夫。
「SD変形」はオリジナル変形入門にはピッタリなんです♪
変形用の穴や軸を作る!
ギミックを入れるとなると、パーツを取り外す必要が出てきます。
記事では穴を開けたり、瞬間接着剤でもとからある軸を補強するなどして接続部をお手軽に作る方法を解説しています。
軸を作るときに便利なのがランナーです。
3mmランナーを切断し、ピンバイスで穴を開けてさしこめばそれだけでアタッチメントを作ることができます。
プラ棒を買う必要もありません♪
BB戦士をシタデルカラーで塗ってみよう!
BB戦士、特に武者や騎士は細かい塗り分けが多く、マスキング塗装で仕上げるのはプロモデラーでも大変です。
今回は筆塗りに適した水性エマルジョン系塗料であるシタデルカラーを使い、手早くカッコよくSDを塗る方法を解説しています。
水性エマルジョン系塗料についてはこちらで詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください♪
BB戦士の武者シリーズと相性がいいシタデルカラーの使い方として、ウォッシングとドライブラシによる立体感の強調があります。
凹凸が多いので、これをするだけでディテールにすごくメリハリがつくんですよ。
細かい筆さばきなどは一切必要無いので、誰でもお手軽にできるのもいいところです♪
BB戦士の武者や騎士シリーズにつきものなのが縁取りなどの細かな装飾です。
これもシタデルカラーで塗り分ければ楽勝です♪
もっと細かいミニチュアのディテールを塗るための塗料なので、BB戦士が大きく感じるくらい、気軽に塗れてしまうのです。
普通に塗り分けるのが難しい、メッキパーツの凹み部分。
これはシタデルカラーを奥まった部分に塗り、マジックリンを染み込ませた綿棒で拭き取ればこの通り簡単に塗りわけ可能です。
水性エマルジョン塗料もマジックリンで拭き取り可能なことを覚えておいてくださいね♪
BB戦士は最もミキシングに適したガンプラである!
というわけで紅大将軍でした♪
いやあ、カッコいい!
紅武者アメイジングが発売されたときからずっとやってみたかったので、ついに念願叶った感じです。
BB戦士はプロポーションがどんなMSでもほとんど変わりませんし、パーツの互換性も高く全ガンプラで最もミキシングに向いていると言って過言ではありません
ぜひとも自分だけのオリジナルSDを作ってみてくださいね ♪
「ガンプラ凄技テクニックミキシング編」に増補版で収録!
この作例は月刊ホビージャパンでの連載をまとめた本「週末でつくるガンプラ凄技テクニック ミキシング編」に製作途中写真や製作解説、完成写真を10枚以上追加した増補改定版で収録しています。
下↓の記事で本の内容について徹底解説していますので、本誌の連載で一度読んだ人も、まだ見ていない人も目を通してもらえると嬉しいです♪
コメント
コメント一覧 (5件)
はじめまして。
ガンプラ初心者ですが、ミキシングビルドに興味があり、制作過程について質問したくコメントさせていただきました。
林様の作例のように一旦キットを組んでから構想していく場合、キットを組む際に気を付けていること(たとえば分解しやすいようにピンを緩くしておく等)はありますか?
最初の仮組段階でどの程度合わせ目を消したり、塗装しやすいように考えておいたりしたらよいか悩んでしまい、なかなか製作が進められずにおります。
差し支えなければ、ご教示いただけると幸いです。
よろしくお願い致します。
グウェンタル∞さん、コメントありがとうございます!
ミキシングビルドに興味を持っていただき嬉しいです。
グウェンタル∞さんは仮組み状態でどう作ろうか?と悩んでおられるということですが、それはすごく正しいことだと思います。
私も仮組みの段階でどう作るか、どこの合わせ目を消したり、塗装しやすいようにするかをしっかりとシュミレーションしてから製作しています。
そうすると、実際の作業もすごくスムーズに進むんですよ。
仮組みは実際の作業のプランニング作業でもあるので、悩みすぎてしまう場合はできる場所から作業をはじめてしまえばいいのではないでしょうか?
私もよくこのパーツをつけるべきなんだろうか?と部品を持ったまま1時間ぐらいフリーズしてしまうことがあるのですが、そういうときはとりあえずできる作業をやってみるとスイッチが入っていく感じです。
参考になれば幸いです。
林様
ご教示いただき、有難うございます。
初歩的な質問で申し訳ないですが、念のためご確認させてください。
ミキシングは「記事掲載写真の4枚目(紅武者アメイジングと二代目大将軍のツーショット)を一旦作った後にミキシングプランを立てていく」イメージを持っていたのですが、林様のオススメ工法は「予めミキシングプランを立てたうえでキットを購入し組み立てていく」方法になるでしょうか?
また「ミキシングプラン → キット購入」の流れの場合、既成キットの情報収集(互換性確認等)以外にやっておいた方が良いことはありますか?
最初の質問が十分でなく、また特にSDガンダムのキットは品薄で貴重なため、お手数をおかけし申し訳ないですが、手解きいただけますと幸いです。
(頂いたコメントに返信させていただきましたが、反映されたか分からなかったため、再投稿させていただきます)
グウェンタルさん、コメントありがとうございます
私の製作スタイルですと、最初に作るものを決めてからキットを購入する感じです
こちらの記事では初心者さんや初めてする人向けに組み合わせのし易い例を紹介していますが、パーツが合わなかったり互換性が無い場合はその都度普段は工作して無理やり合わせている感じです
最近はキットがなかなか入手できないので、そのあたりは悩みますよね
林様
教えていただき、ありがとうございます。
ミキシングの準備段階についてはなかなか情報がなく、貴重なアドバイスになりました。もし差し支えなければ、構想からの流れをいつか記事に取り上げていただけたらとも思いました。
引き続き拝読して勉強させていただきます。
(返信コメントに気付くのが遅くなり失礼致しました)