こんにちは!プロモデラー林哲平です。
今回はホビージャパン2021年12月号の連載記事「ガンプラ凄技テクニック」で制作したアナザーゴッドガンダムを紹介します。
HGゴッドとウイングをミキシングし、ゴッドの初期案の一つ「変形するゴッドガンダム」がもし実在したらどうなっていたんだろう? を想定して製作しています。
ゴッドガンダムが変形する?
『機動武闘伝Gガンダム』の後半主役機であるゴッドガンダム。
パンチとキックで戦う、歴代ガンダムでも異色の機体ですが。実は開発初期段階では変形する案もあったとご存知でしたか?
一部の資料集などに掲載されているのですが、大河原邦男氏の描いた案の中には、飛行形態へと変形する試作案があり、こちらの変形ギミックは次のシリーズである『新機動戦記ガンダムW』のウイングとエピオンの変形ギミックにそれぞれ生かされています。
でも、もし!もしの話ですよ。
変形案が通って、ゴッドガンダムが変形していたらどうなっていたんだろう…… と、ガンダムファンならばどうしてもそういう妄想をしちゃいますよね。
私はず〜っと「どうなるんだろう?」って妄想していました(笑)
というわけで今回は「もしゴッドガンダムが変形していたら?」を想定し、お手軽ニコイチで、誰にも作れるようにミキシングしてみよう!という感じで製作しているんです。
それではアナザーゴッドガンダム行ってみましょう♪
変形ギミックを組み込んでみよう!
HGゴッドガンダムとウイングガンダム。
ウイングガンダムはゴッドガンダムの試作案から変形ギミックが引き継がれ、胸中心につくセンサー、ウイングの形状、前腕のツメなどゴッドガンダムと共通項とても多いデザインです。
世界は違っていても、実質的に兄弟機と言えるこの二機を組み合わせる方向で変形ギミックを考えていきましょう
まずはゴッドを横倒しにし、ウイングの変形機構に合わせてポージングしてみます 。
コアランダーのウイングがあるので以外とそれっぽく見えるのですが、さすがに頭部がむき出しだと気になってきますよね。
ここでウイングのシールドを足してみると……?
さすが近いデザイン同士、ピタリと飛行形態に見えてきました!
この方向性で作業を進めていくことにします
肩は尖っているほうがカッコいい?
ウイングのシールドを変形のため背中につけるとなると、ジョイント接続部があるシールドがあるウイングの胴体は必須なので、そこにゴッドの手足、頭部をセットする方向性で構成します。
肩はゴッドとウイング悩みましたが、より放射状のカッコいいシルエットとなるウイングの肩を採用します。
これはあくまで私の好みなので、ゴッドのままがいい!という人はそちらでも全然大丈夫だと思います♪
ミキシングはモデラーの数だけ、正解がありますからね♪
機体イメージに合ったパーツを選ぶ!
ここでもう一度変形させてみます これならシールドもバッチリつきますし、全く問題なく変形可能となりました。
しかしです!
さすがにバスターライフルを格闘機であるゴッドガンダムが持っているとドモンも破門されそうなので、外してシンプルな飛行形態とします。
機体の個性に合ったパーツ選って結構大事なんですよ。
パーツをつけるときは工夫してみよう!
ゴッドの特徴的なパーツであるコアランダーもできれば使いたいですよね。
ここは手持ちだとライジング風の弓に、 背中にはスーパーモードで展開できる羽と、SDガンダム風のギミックを入れればシルエットもカッコよくなりますし、パーツにも意味を持たせることが可能です
シールドも背中につければ、余るパーツもありません♪
缶スプレーで色味を統一しよう!
ウイングとゴッドは成型色がほぼ同じですが、唯一ブルーだけ違います 。
ここはTVアニメ劇中のゴッドのブルーに近い、MSブルーZ系をさっと塗っておきましょう。
これだけで、全体の色調を簡単に統一することができるんです♪
MSデザインの流れを学ぶとガンプラがもっと楽しくなる!
40以上の歴史の中で、数多くのMSが誕生してきた奥深いガンダムの世界。
MSがデザインされる過程、特にメイン商品となる主役ガンダムは数多くの試作案や準備稿が描かれます。
一度没になったり、採用されなくても意外なところでそれが復活したり、ギミックが別のガンダムに生かされるのがガンダムデザインのすごく面白いところなんです。
今回はデザイン的にも特に近いゴッドとウイングをベースにしましたが、VガンダムとGP03など、他にもいろんな「実はとても近い」MSは探してみると結構たくさんあるものです。
ぜひ、自分だけの「もしかしたらあったかもしれないMS」を作ってみてくださいね。
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「ガンプラ凄技テクニックミキシング編」に増補版で収録!
この作例は月刊ホビージャパンでの連載をまとめた本「週末でつくるガンプラ凄技テクニック ミキシング編」に製作途中写真や製作解説、完成写真を10枚以上追加した増補改定版で収録しています。
下↓の記事で本の内容について徹底解説していますので、本誌の連載で一度読んだ人も、まだ見ていない人も目を通してもらえると嬉しいです♪
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