こんにちは!プロモデラー林哲平です♪
今回は海洋堂の3Dプリントキット「DGK(デジタルガレージキット)」レッドキングを趣味で制作しました♪
これが凄まじく出来がいいうえに、手軽に作れるのでめっちゃ楽しいんですよ♪
というわけで布教も兼ねて制作法を解説したいと思います♪
DGK(デジタルガレージキットとは?)
「DGK(デジタルガレージキット)」は海洋堂がリリースする3Dプリントキットです 。
3Dプリンターを用いて出力されたキットなのですが、なにより魅力的なのがそのラインナップ!
なんと、過去の名作ガレージキットをスキャンした、縮小復刻版が数多くリリースされているんですよ!
小学生の頃、ホビージャパンのモノクロ広告ページを読みながら「あ〜欲しいな〜 でもガレージキットとか近所に売ってないし、売ってても買えないし…」
みたなキットが時を越えて手に入る!
特に縮小されているキットはそのぶん精密感も抜群で、サイズも手頃で場所を取らずコレクションしやすいのもいいところ。
大型になりがちな怪獣ガレージキットというよりも、ウォーハンマーやメタルフィギュアのようなミニチュアモデルとして楽しめるのがいいんですよね♪
こちらの海洋堂ホームページでラインナップを確認できます
DGKレッドキング松村しのぶVerを購入!
私が今回購入したのはレッドキング 松村しのぶVer です。
「チョコエッグ」やホビージャパンの伝説的な連載「真・世界動物誌/WILD RUSH」で有名な松村しのぶ氏による原型で、 「もし本当にレッドキングがいたら」と思わせる、生物的な造形がとにかくカッコいいんですよ♪
サポートをカットしよう!
パッケージを開けてみましょう♪
ビルの建築現場のようにサポートがついた状態で入っています
レッドキングの自身の全高は70mmほどで、ちょっと大きめのウォーハンマーのミニチュアくらいのサイズですね。
このサポートは不要なので、取り除いていきましょう♪
まずは一番外側から、ニッパーでサポートをカットしていきます。
サポートは強度が低いのでパキパキと簡単にカットできます。
サポートはあまりにもパキパキ切れるので気持ちいいのですが、うっかりと本体に必要な部分まで切ってしまわないように注意しましょう。
レッドキングの場合だとキバと腕のツメが破損しやすいので気をつけてください。
だんだん本体が出てくるのが楽しいんですよね♪
底の部分は大きなトレイのようになっています。
これも一気にベリっと剥がすと破損の危険があるので、ニッパーで小さくカットしながら外していきましょう。
サポートがついていた部分には小さな丸い点のようなゲート跡がついています。
これはデザインナイフで削り落としてカットしておきましょう
サポートを外した状態 。
全て一体成型で、怪獣モデルでネックとなる手足の合わせ目のディテールをあわせる作業が必要無いのが楽でいいですね♪
右足のカカトが地面から離れ、重心が変化し一歩踏み出す瞬間の動きを演出した造形が素晴らしい!!!
溶岩ベースを作ろう!
しっぽがついているので安定性は抜群なのですが、やはりミニチュアモデルにはベースが欲しいところ。
というわけでウォーハンマーなどのミニチュア用ラウンドベースを使うことにしました♪
これならケイオスのコーン軍団の中にいても違和感無い……かもしれませんw
ベースへの固定用に2mm穴を足裏にピンバイスで開け、真鍮線を差し込みます。
サポートをカットしたときの感触でおわかりの通り、3Dプリント素材は衝撃に弱いです。
転倒して机から落ちたりするとパキっと割れることがあるんですよ。
そして、一度折れると接着剤が効きにくいんです。
作品の保全を考え、安定性は強化しておきましょう♪
今回は大怪獣バトルに登場した、EXレッドキング風の全身が溶岩風に燃えさかる仕上げにするので、ベースも溶岩風にエポパテで作ります。
ウェーブの軽量エポキシパテエポパテをベースに盛り付けてから、爪楊枝で岩風のディテールを入れていきます。
イメージ的には溶岩が下に流れて行く川を作っていく感じで 。
ハワイの火山とかを参考にするといいですよ♪
溶岩風ディテール途中 。
この状態だとちょっと脳みそっぽいですねw
溶岩が空気を含んで固まった多孔質っぽさを再現するため、先を削った爪楊枝で突き刺したり、ワイヤブラシで叩いて表面に凹凸のテクスチャーをつけていきます。
レッドキングをセット!する前に全体にプライマーを吹きます。
ただ、今回使ったプライマーと3Dレジン相性か、塗ったら表面がベトベトしたままに……
幸い上からサフを吹いたら落ち着いたので良しとします。
このあたりはもっと研究したいですね〜♪
エポキシパテが固まる前に真鍮線ごとベースに固定♪
これで地面にバッチリ接地しました♪
ベースに固定した状態 。
ここからは塗装に移ります♪
技術不要!お手軽溶岩風塗装!
今回はEXレッドキング風の燃え盛る溶岩風塗装とします。
この方法、ミニチュアペイントで必要となる難しい筆使いが全く不要なので、超簡単にあっという間に塗れちゃうんです♪
ザ・ウルトラマンだと口から光線吐いてましたし、炎とレッドキングは相性抜群なはず!
まずは下地としてMr.フィニッシングサーフェイサー1500ホワイトを吹き付けます♪ ベースごとババっと塗っちゃいましょう♪
と、サフを吹いたらサポートのゲート跡がいっぱい浮かび上がってきました 。
デザインナイフで削り落とし、再度サフを吹きます 。
3Dプリントキットはゲートが多いため、サフでのチェックは大事ですね♪
全体をMr.フィニッシングサーフェイサー1500+黄橙色で混色した明るめのイエローで塗装します 。
炎は外側に行くほど赤く、暗くなるので一番中心となる色は明るいイエローを塗るのがポイントになるんです。
シタデルカラーで塗装するため、塗料の定着をしやすくするためにプレミアムトップコートつや消しを全体に吹き付けます。
ド ライブラシで赤を入れていきましょう 。
シタデルカラーのイビルサンズレッドを平筆につけ、ティッシュである程度ふきとってから全体にこすりつけていきます。
凸部分に赤を乗せていきましょう。
赤を乗せた状態 。
凹凸の激しいレッドキングの凸ディテールのみに赤が乗りました 。
内側のイエローと外側のレッドの対比で全体が燃えているように見えてきましたね♪
続いてアバドンブラックでドライブラシします 。
先程乗せたレッドを完全に隠してしまわないようにかけていきましょう。」
ブラックでドライブラシすれば完成です!
炎は内側から外側にかけて暗くなって行きます 。
最後に黒をドライブラシすることで3段階のグラデーションとなり、自然な炎を表現することができるのです。
この溶岩塗装ですが、短時間、テクニックいらずで誰でも塗れる割に、見た目が派手なのでオススメです♪
この方法で塗ればデーモンだろうが戦車兵だろうが美少女だろうが何でも「燃えつきるほどヒートッ!!」状態にできちゃうんですよね♪
このレッドキングは休日の朝10時ぐらいに「よし!作ろう!」と思い立ち、お昼ご飯前にパテで台座を作ってから、夕方に一気に塗装したので合計製作時間は5時間ぐらい、実質作業時間は1時間半ぐらいなのではないでしょうか?
ほぼベースの製作とゲートカットが作業のメインで、本番のドライブラシ塗装にいたっては30分くらいしかかかっていません。
それだけ楽な方法なんですよ♪
怪獣製作は楽しい!
というわけで海洋堂DGKレッドキング 松村しのぶVerでした♪
私は怪獣も大好きなのですが、どうしてもサイズがネックだったんですよね。
怪獣ガレージキットって大きいものが多く、かつ完成すると分解できないためとにかく場所を取るんです。
その点、このDGKは大きさ70mmぐらいで、過去の名作ガレージキットを手軽にコレクションできるので怪獣ガレージキットの入り口としてもピッタリではないでしょうか?
かつて、怪獣はガレージキットの王様でした。
いろんなメーカーが過去の素晴らしい造形遺産をこういう形でキット化してくれたら、ファンとしてはすごく嬉しいです。
怪獣に限らず、今、3Dプリントによるミニチュアモデルってすごくたくさん出てきています 。
難しいものでは無いので、ぜひ作ってみてくださいね♪
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