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タミヤアクリルカラーでセイラマスオ氏風にガンプラを筆塗りをしてみよう。長い作業時間を取れない人にオススメ!

 こんにちは!林哲平です。

 ガンプラ系のプロモデラーは数多くいますが、私がその中でもトップだと思うのはセイラマスオ氏です。

 オリジナリティ抜群のミキシングセンスに、プロポーションバランス調整の絶妙さ、本家ガンプラに真似されるマスオディテールとマスオさんの技術と功績は計り知れないものがあるのですが、その中でも特異なのがアクリル塗料をつかった筆塗りでしょう。

 ほとんどのプロモデラーはエアブラシを使ってガンプラを塗装しますが、セイラマスオ氏はアクリル系塗料の筆塗りで塗装します。

 これは家族と共用の自宅のテーブルでガンプラを作っているので、匂いが出るラッカー系塗料が使えないと言うのがその理由なのですが、それにしても凄いですよね。

 筆塗りというとどうしても筆ムラが出たり、塗り重ねると溶け出したり、塗膜が厚ぼったくなってしまったりと難しいイメージが強い人が多いのですが、しっかりと手順を重ねれば意外となんとかなるもの。

 ここからは入手しやすいタミヤアクリルカラーを使った筆塗りの方法をMGガンダムVer.kaを題材にレクチャーしていきますね♪

目次

タミヤアクリルカラーの特性を知る!

 ラッカー、アクリル、エナメルとプラモデル用塗料にはいろんな種類がありますが、大面積の筆塗りに最も適している塗料はアクリル系塗料です。

 伸びと発色が良く、塗料の特性として重ね塗りしても溶け出ししにくいのが筆塗りと相性抜群なポイントなんです。

 匂いがラッカー系塗料と比べてキツくなく、エアブラシによる塗装に比べて時間がかかりがちな筆塗り作業でも気持ち悪くなることもありません。

 人体への影響も少ないので、比較的安全で家族の理解も得やすい塗料でもあるんです。

 それではいざ塗装を始めてみましょ〜♪

調色した塗料は多めに作っておく!

 セイラマスオ氏といえば独特のパステルカラーが特徴です。

 タミヤアクリルカラーのホワイトをベースにビンごと調色した塗料を用意しておきましょう。

 途中で色が無くなると同じ色を調色し直すのは難しいので、調色した塗料は多めに作っておきましょう。

アクリルカラーで筆塗りをやってみよう!

 タミヤアクリルカラーは原液そのままだと筆塗りにはちょっと濃いので、アクリル溶剤をほんのちょっと足しましょう。

 足しすぎると塗料が薄くなりすぎて全然下地が隠蔽されなくなるのでほどほどにしておいてくださいね。

 いきなりガンプラに塗るのは失敗の元。

 まずは塗るパーツと同色のランナーで試し塗りして隠蔽力などを確認しておきましょう。

 乾燥すると塗料は色味が変わったりしますし、エアブラシにしても筆塗りにしても、色を確認するためのテストピースってすっごい大事なんです。

 まあ、と言いつついきなり塗っちゃうことの方が私の場合多いんですけどね(笑)

 平筆にたっぷりと塗料をつけてアクリル塗料を塗ります。

 繊細なディテールの飛行機なんかを筆塗りするならともかく、ガンプラをベタ塗りするならば最初は濃いめにベタっといくぐらいで大丈夫です。

 とにかく塗ることが大事です!

 
1層目を塗った状態です。

 乾くまで重ね塗りしてはいけません。

 ムラやボテっとした感じはツヤを消せばほとんど目立たなくなるので気にしてはいけません。

 一度目で下地を完全に隠蔽するのはほとんど不可能なので、下地がこの段階で透けるのは当たり前だと考えておきましょう。

紙コップをウェットパレットとして使う!

 一層目は濃いめに塗りますが、二層目以降はアクリル溶剤でもっと薄めてから表面全体を覆うように塗っていきます。

 紙コップにアクリル溶剤を入れ、中で筆を洗いつつ、壁面をパレットのように使って塗料を薄めると効率的に濃度を調整できます。

 エアブラシを使った人ならわかると思いますが、溶剤の濃度を塗料が下に流れるスピードで測るのと同じ原理だと思っておいてください。

 複数色塗るときは色数の分だけ紙コップを用意しておくと効率的に作業できます。

 ちょうど一つの紙コップがウェットパレットの一色分に相当するわけです。

 さらにスピードアップしたいときは、筆も色数と同じ分用意しておくといいですよ。

乾燥も効率的にいこう!

 筆塗りは同じパーツを何度も塗らなければいけないので結構時間がかかります。

 パーツの多いガンプラはエアブラシ同様、一個一個持ち手をつけてこのように乾かしながら保持し、一つのパーツを塗ったら次へ、を3回くらい繰り返すと塗りあがります。

 出来上がり! 何度も書きますが、一層目を濃いめに塗ったあとは薄めた塗料を薄く伸ばし、レイヤーを重ねるように塗っていくのがコツアクリル塗料でベタ塗りする時のコツとなります。

ツヤを消して筆ムラをごまかそう!

 広い面をアクリル塗料の筆塗りでベタ塗りするとどうしても筆ムラや凹凸ができます。

 筆塗りの達人ともなるとエアブラシで塗ったみたいに仕上げる人もいるのですが、私は全く筆塗りが苦手なタイプなので迷わず誤魔化します(笑)

 方法は簡単で、同じアクリル系塗料のつや消しスプレーであるプレミアムトップコートつや消しで表面をフラットに整えるだけ。

 綺麗にツヤを消すコツは、表面が一度濡れたようになるようにしっかりとスプレーを吹いておいてからゆっくり乾燥させることです。

 なお、雨降りや湿度の高い日にツヤ消し作業をすると空気中の水分とつや消し成分であるフラットベースが反応し、真っ白になってしまうことがあるので気をつけましょう。

 ウェザリング仕上げならいくらでもごまかせますが、セイラマスオ氏風のクリーンフィニッシュでそうなると目も当てられませんからね。

 ツヤを消した状態。

 上の写真と見比べてもらうとわかりますが、筆ムラが消えてほとんど目立たなくなりました。

 塗装のアラや表面の凹凸はツヤさえ消せばなんとかなるものなんです。

おわりに

 セイラマスオ氏風タミヤアクリルカラー筆塗り法はいかがだったでしょうか?

 慣れてくるとかなりスムーズに作業できるようになります。

 なによりもエアブラシと違い中断と再開が簡単なので、まとまった長い作業時間をとるのが難しいモデラーさんには非常にオススメな技法です。

 アクリル筆塗りをぜひ試してみてくださいね♪

 なお、この技法は私の著書「週末で作るガンプラ凄技テクニック」より抜粋したものです。

 この記事を読んで「いいな!やってみたいな!」と感じていただけたら嬉しいです♪

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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