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悪魔の名を持つイタリアの伝説的カーモデル!イタレリから再販されたプロターの1/12フィアット メフィストフェレを買ってしまいました!!気になるキット内容を無料で完全公開します!!!

 こんにちは!プロモデラー林哲平です!

 今回は現在イタレリから販売されている、旧プロターの伝説的キット、1/12フィアットメフィストフェレを紹介します♪

目次

フィアット メフィストフェレってどんな車?

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 ところで、このプラモの元となったフィアット メフィストフェレってどんな車なんでしょう?

 この車は1923年に製作された速度記録車なんです。

フィアット500大作戦!!
Fiat Mephistopheles meets Fiat 500 TwinAir - フィアット500大作戦!! わずか900ccのツインエアーに並んでいる怪物は21706ccという大排気量をもつフィアットのレーサー。如何にヴィンテージ期の自動車エンジンが非効率的だったのかを物語ってい...

 1924年に時速234.98キロの世界記録を樹立しました。

 「メフィストフェレ」というのはこの車につけられたあだ名で、搭載した飛行機用エンジンの音があまりにうるさく、「悪魔の唸り声のようだ」ということでこんな名前がついたんですね。

 しかもこの車、廃棄されそうなところを買い上げられて全身魔改造され、世界最高記録を突破するという、プロジェクトXなストーリーも魅力なんですよね♪

 車に飛行機のエンジン積むとかヤバそうな感じですが、速度記録車だと飛行機用のエンジンを積むのは結構普通です。

 もう少し後の時代になるとジェットエンジンとか搭載したやつがゴロゴロしてますし……

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 実車がしっかり現存しているので、製作の資料には困らなさそうです。

 写真を見る感じだと頑丈なラダーフレームに翼を外した飛行機を載せただけ、みたいな印象ですね。

 宮崎駿の映画に出てきても全く違和感なさそうです!

 凸リベットや外板のべこつきが目立つので、ピカピカのカーモデルとして製作するよりも、タイヤの着いた大型複葉機モデルだと思って製作するほうが正しいのかもしれません。

プロターってどんなメーカー?

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 プロターはかつてイタリアに存在していたプラモデルメーカーです。

 創業者が元バイクレーサーということもあり、プロターは1/9スケールのバイクプラモでモデラーには知られています。

 プロターのバイクは完成するとすごくカッコいいのですが…!

 非常に製作難易度が高く、熟練したモデラーでも作るのが大変だということでも有名な、まさに作る人を選ぶプラモメーカーでもあるんです。

 一時期は入手困難なキットが非常に多かったのですが、2003年にイタレリに吸収合併され、 現在では金型を引き継いだイタレリからキットが再販されるようになり、かなり安定してキットが入手しやすくなったのが嬉しいところ。

 私もプロターのキットで欲しいのがいっぱいあるんですよね♪

お待ちかね、箱をオープン!

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 では早速箱を開けてみましょう♪

 細長い箱にぎっしり! というわけではありませんが、かなりのパーツ数です。

 500を超える、ということですが1/12スケールのフルインテリアカーモデルとしては普通くらいではないでしょうか?

 45年前のキットながら、プラ、ゴム、金属とマルチマテリアルでデラックスな構成となっています。

カラー印刷のインスト!

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 インストはカラー印刷の小冊子式。

 完成見本の写真も掲載されており、飛行機用の巨大エンジンも完成後バッチリ開けて見られるみたいですね♪

 てか、この車、チェーンドライブ式なんですね……

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 インストの中身を見てみましょう。

 サスペンションなどはビス留め式で、完成後も一応可動するようになってるみたいですね。

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 エンジンもいい感じ!

 ここだけ見るとエアモデルですね(笑)

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 なんとチェーンは一個一個別パーツで連結可動式!

 しかも焼き留めで固定とは!

 これは作りごたえがありそうです!

ゲートが凄い!ボディーパーツ!

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 ボディパーツ。

  凸モールド、凸リベットですがすごくいい雰囲気です。

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 水性ホビーカラーの瓶と比べると大きさはこんな感じ。 もう完全に飛行機ですね。

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 びっくりしたのがゲートが無く、ランナーごとパーツにくっついている部分があること。

 さしずめ「ランナーゲート方式」とでも言った感じでしょうか?

 こんな豪快なゲートを見るのは久しぶりです♪

脅威の連結式チェーン!

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 連結式となっているチェーンのランナー。

  バリバリ伝説だったらどうしよう、と心配だったのですが、金型のメンテがしっかりしているのか成型状態はかなりシャープでいい感じです。

 これを焼き留めで組み立てる、というのはなかなか凄い……

 AFVモデルの連結式履帯が一般化していくのが1980年代後半ですから、時代を考えるともの凄い最先端技術です!

タイヤ!たぶん溶けない!

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 タイヤはゴム製のものが付属。

 小学生の頃、イタレリのオペルブリッツのタイヤを溶かした経験がある身としてはちょっぴり心配なんですが……

 あのビニールみたいなテロテロしたものではなく、普通のゴムっぽいんで多分大丈夫……なはず!

  時代も21世紀ですし、大丈夫ですよね♪

ビスや革、ヒモやコードが小分けにされてる!

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 各部を止めるビスやプラグコードはデラックスにも専用のケースに入っています。

 こういう、プラ以外の、特に金属製パーツが入っているとテンションが上がるのは私だけではないはず!

 アマゾンレビューによるとビスの精度が低く、全く使えないらしいので今からすごく楽しみです!

スポークを貼り直したくなるホイール!

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 ホイールパーツ。

  昔の速度記録車なので、もちろんワイヤースポークです。

  これを4つ重ねて、スポークを再現するわけですね。

  ここは頑張って金属線に貼り直したいところです♪

HGUCジムくらいあるエンジン!

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 エンジンのメインランナー。

 エンジンのメインブロックだけでHGUCのガンプラくらいあるんですが、45年前のキットとは思えないくらい、ディテールがしっかりしていてすごく雰囲気がいい!

  このボルトの立体感とかたまりませんね。

  組み上げるのが今から楽しみになってきます♪

ステアとサスペンションは可動式!

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 ステア周りのランナー。

 穴だらけなのはここにビスを刺す構造だからのようですね。

  ちょっと細くて強度的に不安を感じるパーツもあるので、こういう部分は金属線に置き換えたほうが良さそうです。

45年前のスライド金型!オーパーツなエンジンシリンダー!

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 一番見て驚いたのがこのランナーです。

  このエンジンシリンダーパーツを見てください。

  なんと、スライド金型で成型されているんですね!

 45年前のキットながら、こんな技術が使われているとは!

  イタリアの職人魂恐るべしです!

シックなメッキランナー!

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 メッキランナーはギラつきすぎない、シックな輝きがいい感じなんですが、流石にパーティングラインが目立つので一回処理してから再メッキ加工するか塗装で表現する方が良さげですね。

 そしていっぱいのリベットを失くす予感が!

でっかいマフラーが凄い!

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 マフラーやシート、ギアのランナー。

  マフラーは実車写真だと外した状態のものもあり、マフラー外すと飛行機エンジンの排気口がモロ見えになって本当に飛行機みたいになって超カッコイイんですよ。

 そっちに改造するのもアリですね♪

超長いシャシー!

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 シャシーのランナー。

  さすがに昔のキットなのでディテールとかぶった部分が盛大にヒケているのですが、ここはじっくり直したほうがイイ感じですね。

  ボルトが一種類ではなく、複数の種類が混在しているのでしっかり写真にとってメモしておいた方が良さそうです

フロントグリルの抜けが凄い!

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 ラジエーター、フロントグリルのランナー。

  ここが埋まってたらメッシュに変えるしかないな、と思っていたのですがしっかりと抜けているうえにディテールもすごくシャープなんです!

  こういうパーツを見ると、プラモ好きとしてはテンション上がりますね♪

内装はまさかの木製!風ランナー!

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 インテリアの木部パーツ。 ここはもうまんま複葉機ですね。

  凸ディテールの木目表現がイイ感じです。

  去年、ウイングナットウイングスのプラモを作ろうと大量に買い込んだ複葉機HOWTO本が役に立ちそうです!

マスキングシートとデカール!

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 風防などのクリアーパーツはクリアー板にカッティングが入ったものが付属。

 フロントグリルに入る「FIAT」のロゴを塗装するためのマスキングシートが入っているのもうれしいところ。

 デカールは…… FIATは塗り分けるとして、ボディに斜めに入るメフィストフェレの文字はこれを使うしかなさそうですね。

ぼくがメフィストフェレを買ったワケ!

 このフィアットメフィストフェレ、結構前から欲しいな〜と目をつけていたキットだったんです。

 初めてこのキットを知ったのは確か2016年くらい、ホビコムのスケールモデル製作記事を見ていたときに見た広告でした。

https://hobbycom.jp/workshop/special/39.html

 これは凄い!欲しい! と思ったのですが、当時は子供たちもまだ小さすぎ、家も色々大変で、こんな高額なキットをおいそれと買えるような状況じゃなかったんですよね。

 そして時代は流れ、2020年の年末。

 私の一年の大仕事だった「週末でつくるガンプラ凄技テクニックHG編」が発売され、売れ行きも大好評でほっと一息ついているとき。

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 奥さんが「ガンプラ凄技テクニックで頑張ったから、何か自分の欲しいプラモ買ったら?高いのでもいいから」と言ってくれたんですよ!

 で、私はまあ、調子のいい性格なので「ポケールのベンツ540Kカブリオレが欲しい!」と欲望全開で答えまして。

 ちなみにポケールはプロターと同じくかつてイタリアにあったプラモメーカーで、本物の車と同じパーツ構成の超絶キットで有名な、知る人ぞ知るプラモメーカー。

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 ちなみにキット価格も超絶です。

 「一生に一度は作ってみたい!でも高いんだよ〜」と奥さんに伝えると、「いいじゃん、買っちゃえ!」ということでネットで探して見たんですが、アマゾンでは30万。ネットオークションでも状態のいいものは出品されておらず、断念したんです。

 で、なら昔欲しかったメフィストフェレを買おう!と思ってググってみると、なんと今はアマゾンで普通に売っているではないですか!

本当に作りたいものを買おう!

 昔はホビコム限定だったのに!

 とメフィストフェレをアマゾンでチェックしていると、下のほうにイタレリから再販されている、いろんなプロターのイタリアンクラシックカー軍団が否が応でも目に入ってきます。

 あれもいい、これもいいな、というところで目に止まったのがアルファロメオ8C2300モンツァです。

 イタレリの1/12イタリアンクラシックカー軍団は概ね元プロター製なのですが、これはここ最近、イタレリが完全新規で開発したニューキットなんですね。

 イタレリのキットは何度も作ったことがありますが、海外メーカーとしてはかなり組み立てやすく、最新のものならばサクサクと作れることは間違いなし。

 メフィストフェレは大変そうだし、こっちだったら完成するかな〜 と日和見し、でもメフィストフェレも欲しいし!と悩んだので奥さんに相談してみると。

「絶対メフィストフェレがいいよ。見た目からしてヤバいし、本当に作りたいのはこっちでしょう? 完成しなくてもいいからそっちがいいよ」

 と言ってもらえたのでついに覚悟を決め、ポチったワケです!

 確かに、「このキットはすごく難しいから、何かで練習して、そしたら作ろう」と思って棚上げしたキットって一個も完成したことが無いんですよね。

 いつか作ろう、と夢想しているだけでは永遠にいつかは来ない。

 なら、そのいつかは「今」なんですよね。

 人生も無限に続くわけではありませんし、何かあってプラモが作れなくなるかもしれない。

 なので、欲しくて、作ってみたいプラモが手に入るならば、すぐにでも取り掛かるのが一番ですよ♪

頑張って完成…… するといいなあ(笑)

  というわけでプロター、1/12 フィアットメフィストフェレでした。

 いや〜ここまで偉そうに語ってしまったので頑張って完成させないと!

 今個人的に製作している趣味のプラモが完成次第、取り掛かろうと思います。

 もし全然作っている気配がなかったら

 「おい林、メフィストフェレはどうした?」

 とつついてください!背水の陣で戦えますので(笑)

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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