こんにちは! プロモデラー林哲平です。
今回はシャシーとインテリアの塗装について解説します。
前回の研ぎ出し徹底解説編についてはコチラ
シャシーを塗装する!
カーモデルはボディの製作に最も時間がかかるので、シャシーの塗装はボディ製作中のクリアー乾燥時間中に行うと効率良く作業できます。
フォルクスワーゲンタイプⅠのシャシーはボディと同色。
ボディ同様にガイアカラーのブライトレッドにMr.カラーのマルーンを少量混ぜたもので塗装。
シャシーには研ぎ出しをしないので、塗りっぱなしの状態で表面が光沢になるように塗料の濃度を調整して塗装しましょう。
塗料が濃すぎたり、エアブラシを離しすぎたりすると表面がザラつく原因となります。
インテリアを塗装する!
インテリアのフロア部分以外をマスキングテープでマスキングします。
直線的なのでマスキングは楽ですが、そういうときこそ思わぬ部分から塗料が吹き込んだりするのでマスキング漏れがないかチェックしておきましょう。
ガイアカラーのナチュラルブラウン+フラットベーススムースタイプで塗装。
インテリアの床部分はよほどの理由が無い限り、フラットか半ツヤでしあげておいたほうが無難です。
カーモデルはおそらく全ての模型ジャンルの中で、最もマスキングの頻度が高い分野。
面倒に感じるかもしれませんが、広い面積は面倒でもマスキングしてエアブラシ塗装をしたほうが最終的な仕上がりが良くなります。
シートを塗装する!
シートはナチュラルブラウンで塗装したあと、フラットベースとExクリアーを濃い目に溶いた塗料をエアブラシの距離を少し離してわざと表面をザラつかせるように塗装し、革地のシボ加工を再現しています。
カーモデルは素材ごとの質感の違いを塗装で再現できるようになると、グッと完成時のリアリティが増してきます。
細かい部分は筆塗りで!
シャシー裏側などのそれほど目立たない部分は筆塗りで対処しましょう。
タミヤエナメルカラーは伸びがよく、筆ムラが出にくいので小面積には最適です。
エナメル塗料はラッカー系塗料とは溶剤の系統が違い、お互いの塗膜を侵さないので、はみ出してもエナメル溶剤を染み込ませた綿棒で下地を汚さす拭き取れます。
シャシー裏側を塗り分けた状態。
エナメル塗料は筆塗りに最適ですが、塗膜が弱いという欠点があります。
乾燥していても指で触ると手の油で溶けてすぐ剥がれてくるので、塗った後は絶対にさわらないようにしましょう。
なお、排気管は0.7㎜ステンレスパイプで再現。
このような細いパーツの中心に穴を開けるのは至難の業なので、同じようなサイズの金属パイプを使うのが一番楽かつ、リアリティの高い仕上がりとなります。
メーターパネルのクリア化!
メーターパネルはデカールを貼ったあとに100円ショップで購入したハンドクラフト用のUVクリアレジンを流し込んでガラス部分を再現します。
ツマヨウジでパネル部分に垂らし、はみ出した部分はエナメル溶剤を染み込ませた綿棒で拭き取りましょう。
私はスジ彫り堂製のUVライトを使用しています。
UVライトは光量が多いものがオススメ。
少ないとなかなか硬化せず、スムーズな作業の妨げとなります。
クラフト用のUVクリアレジンは硬化に少し時間がかかりますが、硬化したときの硬度と透明度が高く、破損しにくいのが良いところ。
ガラス部分を再現することができました。
UVクリアレジンの銘柄によっては硬化後も表面がベタつき、手で触ると指紋が移るものなどもあるので使用前に一度実験しておくのをオススメします。
レバーとコラムシフトの塗装!
他のインテリア同様につや消しのナチュラルブラウンで塗装し、サイドブレーキはタミヤエナメルのフラットブラックで筆塗りします。
製作中に切り離してしまったシフトレバーは自作してみましょう。
0.5㎜洋白線の先端にエポキシ系接着剤を丸く盛り、シフトレバーの持ち手を作ります。
以外と難しいので一発で決めようとせず、3本くらい作って一番よく出来たものを使うようにしましょう。
塗装したらあらかじめ開口していた0.5㎜の穴に差し込んだら完成です。
カーモデルのシフトレバーは実物に較べて太く、かつ折れやすいものが多いので単純な形状のものならば自作したほうが手っ取り早くすみます。
ステアリングはオシャレな雰囲気を出したかったのでアクセントとしてガイアノーツのウォームホワイトで塗装しています。
ステアリングは窓からもよく見えるパーツなので、ちょっと工夫するだけで見た目の雰囲気がガラっと変わります。
実車用のアフターパーツを販売しているサイトなどでお気に入りのカラーリングやデザインのものを探し、参考にすると一味ちがった仕上がりになりますよ。
次回は研ぎ出しと並ぶカーモデル製作における永遠のテーマ、メッキ風塗装について解説します。
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