こんにちは。プロモデラー林哲平です。
今回はホビージャパン2021年11月号の連載記事「ガンプラ凄技テクニック」で制作したHGUCギラドーガを紹介します。
1/144に1/100のパーツを移植し、エアブラシを持っていない人でも塗装無しでお手軽に近藤版MSを楽しめるように徹底解説しています。
作るしか手に入らない近藤版MSを万人の手に!
近藤和久氏の描くミニタリーテイスト溢れる「近藤版MS」。
80年代後半から90年代初頭にかけて人気となり、数多くのガレージキットが発売され、ホビージャパンでも作例として紹介されました。
私も近藤版MSが大好きで、これまで「ガンプラ凄技テクニック」や「機動模型超級技術指南」で作例を製作したところ好評で、真似て作ってくれる人も増えてきて大変嬉しく思っております。
ですが、その独特のプロポーションなどを再現するとなるとどうしても工作技術が必要になるのもまた事実。
そこで今回は「近藤版MS興味あるんだけど、工作も塗装もあまり得意じゃないし……」という人に向け、誰でも簡単に近藤版MSが作れるように徹底的に簡単にしてみました!
近藤版MSのアイコンともいえるギラドーガをお手軽に近藤風へとミキシングで作ってみましょう♪
1/144と1/100、同じMSのガンプラを組み合わせてみよう!
1/144と1/100のガンプラ 異なるスケールですが、ミキシングして組み合わせるといろんな遊びをすることができます。
同じMSであれば色も同じなので、塗装する必要もありません。
実はギラドーガはちょっとだけ成型色違うんですが、これくらいならウェザリングすればまったくわからなくなります♪
武器は大きいだけで迫力が出る!
1/144に1/100のパーツを移植するするうえで、最も手っ取り早く、かつ効果が高いのが武器です。
HGとMGだとこれくらいサイズが違いますし、大きな武器を持たせるとそれだけで強そうに見えてくるのです。
フロントアーマーを1/100にするだけで近藤風になる!
近藤版MSと言えば長いフロントアーマーが特徴です。
改造するのは大変ですが、1/144に1/100のパーツを移植すれば簡単に再現できます。
成型色も変わらないので、まったく塗装いらずの超お手軽工作なんです♪
バックパックが大きいと迫力アップ!
バックパックも移植すると効果的なポイントです 。
特にギラドーガは1/144に1/100のパーツを装着すると大量の荷物を抱えた兵士のようなイメージとなり、より近藤版的なミニタリーテイストを強化することができるのです♪
肩アーマーを1/100にするだけで圧倒的にマッシブになる!
1/144に1/100のパーツを移植すると逆三角形のマッシブなプロポーションとなり、全体に力強い印象を与えることができます。
肩アーマーが大きくなると相対的に頭が小さく見え、頭部が小さく描かれることの多い近藤版MSの印象により近づけることができるのです。
シュツルムファウストは大きければ大きいほどいい!
近藤版MSに欠かせないのがシュツルムファウストです。
ただ、キットのサイズだとデザインのソースとなったパンツァーファウストのバランスよりかなり小さいので、ワンサイズ大きなスケールのものを持たせるとより迫力を出すことができるのです。
ギラドーガはMSデザイン史上初のシュツルムファウスト装備MSですから、ここはぜひともコダワリたいポイントです♪
塗らなくてもここまでできる!
HGギラドーガにMGの肩アーマー、バックパック、武器、フロントアーマーを移植した状態 。
この通りこのままでもまったく違和感無いので、これで完成として、無塗装でお手軽に楽しめるのもオススメのポイントです♪
成型色を活かした鋳造表現!
近藤版MSといえば鋳造表現ですが、成型色を活かした場合、一般的なパテを使った方法が出来なくなります。
そこで記事ではツールクリーナーでプラ表面を溶かし、ワイヤブラシで表面を荒らして凹凸を表現する方法を解説しています。
全てのMSを近藤版に!
今回紹介したテクニック、実はギラドーガや近藤版でなくとも、1/144と1/100があるガンプラならいろんなキットに応用可能です。
ジオン系MSであれば大抵のMSを近藤風プロポーションに変更可能ですし、ガンダム系MSに応用すればこのEx-Sのように肩アーマーを大きくするなどしてお手軽にマッシブなスタイリングに出来たりもします。
スケール違いの同じMSの組み合わせというのは想像以上にいろんなことができますし、基本同じ色なので面倒な塗装無しで改造だけを楽しむことも可能です。
ぜひいろいろと試してみて、ガンプラを楽しんでいただけると嬉しいです♪
「ガンプラ凄技テクニックミキシング編」に増補版で収録!
この作例は月刊ホビージャパンでの連載をまとめた本「週末でつくるガンプラ凄技テクニック ミキシング編」に製作途中写真や製作解説、完成写真を10枚以上追加した増補改定版で収録しています。
下↓の記事で本の内容について徹底解説していますので、本誌の連載で一度読んだ人も、まだ見ていない人も目を通してもらえると嬉しいです♪
コメント