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スミ入れするとガンプラの関節を破損する? プラモデル用エナメル系塗料の性質をプロモデラーが全部教えるよ!

こんにちは!プロモデラー林哲平です。

皆さん、タミヤエナメルカラーなどのエナメル系塗料を使っていますか?

プラモデルの製作には欠かせない、超便利な塗料なのですが…

●使うとガンプラの関節が割れる!

 と、などなにかと悪者扱いされていることが多く、使う人が減っているのは私としてはすごく残念だなあと感じているんですよね。

 というわけでエナメル系塗料について徹底解説しちゃいます!

 この記事を読めば

 ○エナメル系塗料の性質

 ○なんで割れるか?

 ○使うと便利なポイント

 などをバッチリ理解できるので、もうエナメル塗料が怖くなることはありませんよ♪

目次

エナメル系塗料の溶剤は石油!

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 エナメル系塗料の溶剤は石油を主とした成分となっています。

  極端な話、灯油でも希釈できてしまうくらいです。

  希釈用の溶剤としてよく使われるのがZIPPOオイルですね。

 もちろん、これで希釈できるのは石油系の素材であるからです。

 乾燥が早く、純正の溶剤よりもプラを割りにくいため、愛用しているモデラーさんも多いです。

 ただし、可燃性の素材は危険ですので、使うときはくれぐれも注意してくださいね。

エナメル系塗料は筆塗りに適している!

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 エナメル系塗料は筆塗りに適しています。

 乾燥時間が長いため、筆塗りしても途中で乾いたりすることが少なく。

 塗料の伸びがいいので筆ムラも出にくいのです。

 特にエナメル系塗料のメタリックカラーは粒子が細かく、かつ輝きが強いものが多く、ピンポイントの部分塗装にはすごく向いているんですね。

エナメル系塗料と言えばスミ入れ!

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 エナメル系塗料が現在プラモで最もよく使われるシーンはスミ入れです。

 ラッカー系塗料の塗膜を溶かさないため、スジ彫りなどの凹ディテテールに流し込んではみ出しても、エナメル溶剤を染み込ませた綿棒などで拭き取ればディテールだけを塗装することが出来るのです。

 とにかく塗料の伸びや流れが良いので、スジ彫りなどに筆でちょん、と塗料を乗せると。

 毛細管現象で「す~」っとディテールに流れ込んでいく瞬間とか、超気持ちいいんですよね♪

エナメル系塗料でのウォッシングは効果抜群…?

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 エナメル系塗料を溶剤で薄めて全体に塗ると。

 塗料が凹凸にいい感じに流れ込んで簡単に立体感を強調しつつ、全体を使い古したようにトーンダウンさせることができます 。

 この「ウォッシング」はウェザリングには欠かせないテクニックで、かつてはエナメル系塗料がメインで使われていました。

 最近はエナメル系よりも割れにくい、油彩を主体としたMr.ウェザリングカラーがウォッシングに使われることが多いですね。

 こちらでMr.ウェザリングカラーを使ったウォッシングの方法を解説しているので。

 「ウォッシングって何?」

 という人は読んでみてください。

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エナメル系塗料のデメリット!

 スミ入れや部分塗装、ウォッシングととても便利なエナメル塗料なのですが……

  ●プラスチックを割る

 ●触るとすぐ剥がれる

 ●一部のラッカー系塗料を侵食してしまう

 これらの特性ゆえ、使いどころを間違えるととんでもないことになってしまうんですね。

 ここからはエナメル塗料の使う上での注意点を解説していきます。

デメリット①一部のラッカー系塗料を侵食してしまう!

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 エナメル系塗料は一部のラッカー系塗料の塗膜を溶かしてしまいます 。

 「え?エナメル系塗料はラッカー系塗料を侵さないことがいいんじゃないの?」

 って当然のように思っている人からするとびっくりかもしれません。

 得にスミ入れなどは最終仕上げに近いものですから、拭き取ったときに塗膜が剥がれて「終わった……」という経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか?

 もちろん、私もありますよ♪

 エナメル系塗料でスミ入れや部分塗装をしてはいけないラッカー系塗料はタミヤカラースプレーです。

  ミストが細かく、柔らかく発色がいいのですが…… 反面、塗膜が弱く、同じタミヤのエナメル塗料でスミ入れすると塗膜が溶けてしまいます。

 対策としては、塗膜の強いGSIクレオス系のスーパークリアー光沢で一度コートしてから塗る、というモデラーさんが多いです。

  タミヤスプレーの上にそのままエナメルスミ入れは厳禁と覚えておいてくださいね。

デメリット②触るとすぐに剥がれる!

 エナメル塗料は塗膜が弱く、手で触れるとすぐに剥がれてしまいます。

  特にバーニアなど突き出た部分。

 こういう部分をエナメル系のメタリックで塗った後に動かして遊んでいると、気がつくと剥がれた塗料が手について他のパーツのど真ん中に色移りして

 「アチャー!」

 と頭を抱えることも。

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 エナメル塗料で部分塗装するときはシリンダーのディテールのような、奥まった部分で完成後手で触れない部分の使用に限定するのがオススメです。

  完成後触ってしまいそうな部分を塗るときは、ちょっと面倒でもラッカー系塗料かアクリル系塗料を使いましょう。

デメリット③プラスチックを破壊する!!!

 スミ入れしたらパーツが割れた!

 ウォッシングしたらヒビが入った!

 エナメル系塗料はプラスチックを破壊する!

 これがエナメル塗料を使う上で、皆さん最も頭を悩ませるポイントだと思います。

  プラスチックが他の化学物質によって割れることを「ケミカルクラック」といいます 。

 プラモデルのパーツが割れるのもこのケミカルクラックです 。

 https://plabase.com/news/7218

 では、なぜこんなことが起きるのでしょうか?

 エナメル系塗料の溶剤は浸透性が非常に高いのはスミ入れやウォッシングの項目で解説しましたね。

 このため、毛細管現象によりちょっとディテールに垂らせすだけで塗料がスジ彫り全体に行き渡り。

 ウォッシングすればでディテールの隅々まで塗料が浸透する。

 この特性がエナメル塗料をスミ入れやウォッシング適した塗料にしています。

 そして、プラモデルのパーツの中…… 実は、そこには目に見えない「わずかな隙間」が存在します 。

 これは決して不良品というわけではありません。

 溶かしたプラスチックを金型に流し込んで射出成形してできたものにはどんなものにもあるものです。

  エナメル溶剤はこの隙間に流れ込み、それを広げることでパーツが割れてしまうのです

 ガンプラの関節をスミ入れすると割れやすいのは関節部には力がかかるため、内部に目に見えないわずかな隙間が発生しやすいからです。

  また、スナップフィットでダボ同士の摩擦と圧力により全体的に力がかかっているのもスミ入れに弱い理由でもあるのです。

エナメル塗料のスミ入れで割れるのを防ぐには?

 では、どうすればスミ入れやウォッシングでの割れを防ぐことができるのでしょうか?

 ○エナメル溶剤をつけすぎない!

 ○パーツの隙間に流れ込まないように注意する!

 この2つがポイントとなります。

 なにより大事なのがエナメル溶剤をつけすぎないことです 。

 あまり塗料が流れないとついじゃぶじゃぶと大量の塗料を流し込みがちですよね。

 でも、スミ入れでパーツの一部に溶剤が溜まるようなことがあるとそこから浸透して割れてしまいやすいんです。

 一気に流してしまおうとせず、少量ずつ、少しずつ流して作業するのがベターです。

 関節やパーツの合わせ目などに流れ込むのも厳禁です。

 こうなると溶剤がパーツの奥で空気に触れる面積が少なくなり、なかなか乾燥しなくなるため溶剤がよりパーツに浸透しやすくなってしまうんですね。

 ただ、このあたりの感覚は解説するのが結構難しく、やはりみんな失敗しながら加減を覚えているんですよね。

 なので最初は「失敗してもいいかな」と思えるパーツやプラモで練習するのがベストだと思います。

 エナメル系塗料を使わない安全なスミ入れ方法もこちらで解説しているので「やっぱりエナメル系は怖いかも」と感じる人はこの記事を読んでください。

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エナメル塗料は必要無いのか?

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 書いていいるとなんだかデメリットのほうが多そうなエナメル系塗料ですが、それではもう必要ないものなのでしょうか?

 私はそうは思いません。

  筆塗りしやすく、ちょっとしたアクセントをつける部分塗装には今でも多用していますし。

 こちら↓の記事でも解説していますが、ラッカー系、アクリル系と組み合わせることにより2重に拭き取り作業ができるため、活用すれば面倒なマスキングの手間が大きく減るんですよ。

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あと、これは重要〜なポイントなのですが、エナメル系で割れるのは熱で成形されたプラスチックです。

なので、化学反応で硬化しているレジンや、金属パーツになら割れる心配ナシでいくらでも使い放題なんですよね。

エナメル系塗料は伸びがいいので、ウェザリングの仕上がりや表現のしやすさという点では非常に優れているので、レジンやメタルキットを作るときは迷わず使ってOKです。

というわけでエナメル系塗料の解説でした♪

エナメル系塗料はいろいろ奥が深くて、調べれば調べるほど謎が深まっていくんですよね。

ハンブロールのようないわゆる本家エナメル塗料は一度乾くと塗膜が溶けないのに、なんで国内メーカーのエナメル系塗料は溶剤で普通に落ちるのかとか、未だに私もよくわからないんですよね。

  ぜひ、活用してみてくださいね♪

初心者でも「本当に」実践できるガンプラ制作本「ガンプラ凄技テクニック」シリーズとは?

 現在、ガンプラを製作するとき多くの人が悩んでいるのが「情報が多すぎる」ということです。

 あの人はこう言ってるし、ツイッターで見かけたテクニックはああだったし、でもYou Tubeでだと反対のことをやっていたし……

 プラモデルにはいろんなテクニックがありますが、初心者モデラーさんだと何をしていいのかわからず、いきなり難しいテクニックに手を出して完成しなかったり、プラモを壊して失敗したり……

 どうすればわからないし、本当にできるだろう?と不安になることありますよね。

 でも、安心してください!

 そんな悩めるモデラーさんのために、世界最大の発行部数を誇る模型雑誌の出版社「ホビージャパン」から出版されているのが私の本「週末で作るガンプラ凄技テクニック」シリーズです。

 初心者モデラーさんがどうしても「難しい……」と感じる。

 ○合わせ目消し

 ○表面処理

 ○エアブラシ塗装

 は基本やりません!

 私はガンプラの制作法を紹介するとき、

 「見た人が本当にできる!」

 ことを一番重視しています。

 そんな「週末で作るガンプラ凄技テクニック」シリーズですが。

 こちら↓で本の内容はほぼ公開しておりますので、無料で!今すぐ読むだけでカッコよくガンプラを作ることが可能です。

 ちょっとでも

 「やってみたい!」

 と感じたら今すぐ読んでみてくださいね♪

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プロモデラーの経験を全て詰め込んだ「機動模型超級技術指南」!

 「週末で作る」シリーズは初心者さんでも気軽に真似できるようにを心がけて作っているのですが…

 やっぱりモデラーたるもの、ガチの作品も作りたい!

 というわけで、ホビージャパン編集部に「予算度外視で好きな作例をいっぱい作りたい!」と無理なお願いをしたところ、快くOKをいただきまして。

 もう好き勝手に、作りたい作例や語りたいことを詰め込みまくったのがこの「機動模型超級技術指南」です。

 「え、これ言ったら絶対怒られるでしょ?」

 「こんなことしていいの?」

 「その方法、本当に教えていいの?」

 みたいなこともいろいろ書いていますが、まあ許してください(笑)

 私がプロになって16年、培ってきたテクニックや方法論をぎっしりと詰め込んでいるので、読んで損は無いことを保証します。

 「上手くなりたい!」という人は今すぐ読んでみてくださいね♪

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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