鮮やかな色の下地として活躍するピンクサーフェイサー。その驚くべき高性能っぷりをプロモデラーが徹底解説！イエローの下地にも使えるって知ってます？

　こんにちは！プロモデラー林哲平です。

　下地用塗料のサーフェイサーの中でも、特別便利なのがピンクサーフェイサーです。

　 数あるカラーサフの中で、なぜピンクサフがこれほど愛されているのか？

　今回はピンクサフの素晴らしさと使い方、効果について解説していきます♪

ピンクサフは赤の下地として使うのが基本的な使い方！

　まずは最も基本的なピンクサフの用途である、赤の下地として使う方法をおさらいしてみましょう 。

　赤のような彩度の高い鮮やかな色をキレイに発色させるためには下地作りが必須となります。

　下地が暗い色のままそのまま上に塗装すると、暗く沈んだような発色になってしまうのです。

なぜ暗い色の上に明るい色を塗ると暗く見えるのか？

　ところでなぜ暗い色の上に明るい色を塗ると暗く見えるのでしょうか？

　我々がものを見るとき、物体に反射した光を網膜でとらえて色を認識します。

　 赤いものは光のスペクトルで言うところの赤い光を反射し、緑のものは緑色の光をよく反射するわけですね。

　そして、黒というのは光を吸収する色です。

　光が吸収されて、あまり反射されてこないので目に飛び込んでくる光の量が少ないから暗く見えているわけです。

　つまり、下地が黒だと赤のような彩度の高い色は下地に反射光を吸収されてしまうので暗く見えてしまうのです。

　だから白を塗って、下地に光が吸収されてしまうのを防ぐわけです。

　これがプラモで鮮やかな色を塗るとき、下地に白を塗る理由なのです。

　 ですが、白は隠蔽力が低く、発色させるのが大変な色なのは皆さんもご存知の通り。

カラーサフは白よりも隠蔽力が強いんです！

　そこで便利なのがピンクサフのようなカラーサフです。

　 わずかでも赤など他の色が入るだけで純白よりも抜群に発色しやすくなるんですね。

　 サーフェイサーですから下地の隠蔽力も高いですし、下地のキズ消しなども出来て一石二鳥。

　ピンクサフの上から赤を塗ると、このように鮮やかに発色するわけですね♪

ピンクサフは赤以外の下地にも使える！

　そして！ 数あるカラーサフの中でもピンクサフが特別なのは 「赤だけではなくいろんな色の下地としても使える」 ということです。

これはイエローの下地に使った例。

　 イエローは非常に弱い色で、本来ならば白下地が望ましいのですが、ピンクでもこれくらい明るいイエローに塗れてしまうんです。

「隠蔽力の強いグレーサフを使えばいいのでは？」 という声もあるかもしれませんが、黒が入っているので、鮮やかな発色のイエローのような弱い色を塗る場合、どうしても沈んでしまうんですよね。

　ピンクは白にごく微量の赤を混ぜた色。

　なので白の明度を殺さず、隠蔽力だけ上がっているんですよ！

　赤はすごく強い色なのでごく微量でも白の隠蔽力を強化できるのです。

　これは最も隠蔽力の高いグレーサフが、白サフにごく微量の黒を混ぜてグレーになっているのと同じ原理なわけですね♪

上掛けする色でサーフェイサーを使い分けよう！

　もちろん、赤の下地は表面にもわずかに影響するので、表面に赤みを出したくないときは白や同系統の下地を使って塗装しましょう。

　 エアブラシを持っているならば、サーフェイサー1500ホワイトにわずかに上掛けする塗料と同じものを混ぜるだけで簡単に下地用カラーサフを作ることができます。

　瓶サフであれば1500のピンクもあるので、エアブラシを持っている人はこちらのほうが高性能なのでこっちを使いましょう。

ピンクサフはエアブラシの無い人にとって、下地作りの救世主！

　というわけでピンクサフの解説でした♪

　エアブラシを持っていない人にとって、サーフェイサーを上掛けする色ごとに調色して使うのは不可能ですが、缶スプレーのピンクサフならばほとんどの明るく鮮やかな色の下地に使うことができます。

　活躍するシーンは非常に多いのでぜひ使ってみてください！

　ピンクサフは初心者の味方ですよ♪