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セカンドVとV2のミッシングリンクを成型色を活かしたミキシングビルドで作り上げる!「LM313V15セカンドVダッシュガンダム」。「週末で作るガンプラ凄技テクニック〜ガンプラ簡単フィニッシュのススメ〜」掲載作例

 こんにちは!プロモデラー林哲平です。

 変形合体するガンプラって作るの大変ですよね。

全塗装仕上げで作ろうとなると、全部のパーツを綺麗に成型し、塗膜の厚みを考えて関節の勘合部分を調整したりして、それでがんばって完成させてもパーツがポロポロ落ちたり、それでも塗膜が剥がれたりして「ぐおおおおおおお!!!!」ってなりますよね。

 こちらは「週末で作るガンプラ凄技テクニック〜ガンプラ簡単フィニッシュのススメ」にて、変形モデルを成型色を活かしつつ、お手軽にミキシングしてカッコいい自分だけのガンプラを作ってみよう!というテーマで製作したセカンドVダッシュガンダム。

 この本のメインとなる3体の作り起こし作例の一体で、自分の中でも「部分塗装でミキシングする」というのは大きな突破口ともなり、大掛かりなミキシング作例でも短時間でまとめ上げることができるようになりました。

 マスオさん風Kaガンダムやらいだ〜Joe氏風ハンマハンマに比べるとちょい地味な作例ではあるんですが、ぜひとも見ていただきたい作例でもあるんです。

 それでは紹介スタートです♪

目次

同系統キットのミキシングを極める!

 ミキシングパートではV2のアサルトバスターパーツをVに装着し、セカンドVのシルエットに近づけていきます。

  MGのV2は先に発売されたV1の設計を下敷きに設計されており、基本構造が非常によく似ているのでいろんな部分が交換できるんです。

 そのあたりが実際の設定通りなのがこのVシリーズの面白いところですよね♪

以外とみんな知らないのですが、MGのVとV2は結構身長が違うんですよ。

  そのまま武装をつけるとバランスが崩れるので、手足を長めのV2に交換して着膨れ感を開始するなど成型色を活かしたままプロポーションバランスを調整する方法なども解説しています。

パーツを組み合わせているといろんな組み合わせが見つかります。

 今回はセカンドV風にするため見送ったのですが、この組み合わせはかなりカッコ良かったのでいつかちゃんと完成させてみたいですね♪

 いい組み合わせが見つかったときは写真撮ったりして記録しておくと、あとあとの財産になりますよ♪

 基本的な組み合わせが終わった状態。

 なお、ミキシングビルドしてて組み合わせが完成したらすぐにバラしましょう。

 そのままにしておくと、つい完成した気持ちになって作業がストップしがちなんですよね。

 なので私は涙を飲み、もっと眺めたいという気持ちを抑え、写真撮ったらすぐバラすようにしています(笑)

派手なシルエットよりも大事な関節強度を考える!

 Vガンダムはアサルトバスターパーツを持たせるように設計されていないので、そのままだとくっつけただけだと武器が重すぎて関節はヘタってしまうんですよね。

  そこで軸が太く関節強度の高いV2アサルトバスターの関節を成型色を活かしたまま移植する方法を解説しています。

 ミキシングビルドだと見た目の格好よさばかり重視されがちですが、シルエットにしか気が回らず、関節強度が皆無で自立しないどころか、パーツがポロポロ落ちまくって安定性が非常〜に悪い作品をよく見かけるんですよね。

まあ、昔の私なんですが(笑)

 作品の安定性が低いといざコンテストで入賞したりしても、撮影や紹介のときバラバラで撮影できない!ってことが本当にあるので、その辺り気をつけておくといいですよ。

部分塗装で全身の印象を統一せよ!

 V2ガンダムは後半主役であるゆえ、黄や青などキャラクター性がより強調されたカラーリングとなっています。

 1994年のTV放送当時はVの売れ行きが悪く、V2はもう少し子供向けに!ということでこういう配色になっているんですよね。

  ミキシングモチーフとしたセカンドVに合わせてこれらのパーツを缶スプレーで白く塗装し、全体の印象をおちつける方法を解説しています。

 こういうパキパキして彩度の高い色はそのまま白を塗っても下地が透けてしまうので一度Mrフィニッシングサーフェイサー1500ブラックを吹いて起き、その上からMrフィニッシングサーフェイサー1500ホワイト、さらにタミヤカラースプレーのピュアホワイトを吹いて発色させてると綺麗なホワイトになりますよ。

 ヒザパーツを組み込むとこの通り。

 ブルーがホワイトになり、一見するとほぼV2とはわからない仕上がりとなります。

 超おもちゃっぽいカラーリングのメガビームシールドも白黒で塗ればこの通り。

 MSは青や赤、黄色といった基本のトリコロールカラーを減らし、白や黒のような彩度が低い色の面積を増やせば増やすほどシックでおとなっぽい、兵器的なイメージとなるのです。

変形に疲れたら固定しろ!

 私は2005年以降発売されたガンプラは仕事でほとんど組みてた経験があるのですが、その中でも「このキットは大変だから絶対作例を作りたくない」キットリストの上位クラスに位置するのがMG Vガンダムでした。

 15cmというミニサイズの中にEx–sガンダムよりも複雑な変形ギミックを搭載したこのキットは当時のガンプラの技術の限界を詰め込んだキットで、もう、とにかく複雑きわまりなく、塗って作るとなるととんでもなく大変なんですよね。

 ですが、変形ギミックを諦め、固定してしまうとあら不思議。

 関節強度が抜群に上がり、すっごい安定感が増すんです。

 動かすたびにパーツがポロポロ落ちることもありません。

 変形を封印するとポージングもこの通り、非常に楽になるんですよ〜

成型色ミキシングの可能性を知れ!

 成型色を活かしたミキシングビルドというのは一見新しく見えるかも知れませんが、実は15年くらい前からこれを大活用しているモデラーさんがいました。

 そう、ご存知セイラマスオ氏です!

 セイラマスオ氏は成型色フィニッシュとミキシングビルドという、一見合判するテクニックを同時に使われてています。

 私はセイラマスオ氏の作例を直接見ることができたので、いつもじっくり見ていたのですが、マスオさんは一番広い面積の成型色を活かしつつ、ミキシングで使った複数のプラモの色が違う部分を同じ色に塗装して統一感を出していることに気がついたんですよね。

 「ガンプラ凄技テクニック」ではセイラマスオ氏のミキシングテクニックも解説したかったのですが、一つの作例にミキシングとアクリル塗料の筆塗り、ディテーリングのHOWTOを全部詰め込むと非常に難しくなり、とても週末で完成しなくなってしまいます。

 なのでミキシング部分はこのセカンドVダッシュガンダムに振り分けたというわけなんです。

 今回この「部分塗装でのミキシングビルド」をやってみて、とてつもない可能性に気がつきました。

 この技法を使えば面倒な表面処理や全塗装をすることなく、超ド派手で模型コンテストの上位入賞作品とも戦えるような成型色仕上げの作品を驚くほど短期間で完成させることができるのです。

 実際、このテクニックを発展させて製作したパーフェクトユニコーンガンダムは大変好評で、さらなる可能性を感じさせてくれました。

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 というわけで成型色フィニッシュでのミキシングビルド、詳しい方法は本で解説していますので、ぜひぜひやってみてくださいね♪

 「週末で作るガンプラ凄技テクニック〜ガンプラ簡単フィニッシュのススメ」をよろしくお願いします♪

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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