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ワンダーフェスティバルで生活費を稼げ!……たら良かったなあ〜。これからワンフェスに出たい人へ。私の成功と失敗の経験、全部教えます! その③立体物の無いキャラクターはブルーオーシャン!

 こんにちは! プロモデラー林哲平です。

 ワンダーフェスティバルの思い出第三回。

 今回はうまく需要をつけて一番稼いだ日の思い出を語ります。

 あの日は結婚式と子供が生まれた日並みに人生最高の一日でしたね!!!

 それではいってみましょ~♪

目次

よりマイナーATを求めてプレ値がついた「ブルーナイトベルゼルガ物語」を定価の5倍以上の値段で買う!!!

 前回広報宣伝活動を怠った我々はてひどい敗北を喫しました。

 しかし、そんなことでへこたれるようなプラモスピリッツは持ち合わせていません!!!

 次回に向けてしっかりと作戦を練っていたのです!!!

 まったく売れなかったワンフェスですが、広報宣伝や場所以上にも売れなかった原因がありました。

 なんと自分よりももっと上手い人がエクルビスを1/24で作って売り出していたんです!!!

 確かに自分が目をつけたわけですから、他の人だってやらないわけがありません。

 さてどうするか…… 普通に手に入る資料に掲載されているようなATは頑張って作ったところで上手な人に作られたらおしまいです。

 そこで目をつけたが「ブルーナイトのベルゼルガ物語」に登場するATです。

ブルーナイトに登場するATはZガンダム的なデザインで、どれも超絶に格好いいんですよ!

 でも、私がWFに参加していた2003年前後には人気が高い割に手に入る立体物はほとんど無かったんですよ。

 「ブルーナイト」が刊行された80年台後半にはちらほらガレージキットも発売されていましたが、未立体化のものも多く入手も困難、おまけにあったとしても大抵は1/35で1/24は完全なブルーオーシャン。

 これだ!!! と思ってワンフェスの中古本屋でプレ値8000円のブルーナイト別冊を購入しました。

 この本、一度刷られただけで再販されていなかったので当時は超希少本だったんです。

 まさかその後再販されたり、キンドルで買えるようになるとは夢にも思いませんでしたけどね(笑)

 個人的にはホビージャパンの歴代別冊ではHOWTOBUILDGUNDAM2並みに名著だと思うので、持ってない人は買っておいて損は無いです。

 でも払った値段以上の価値はありましたね!!

 ガレージキットを作るとき、資料って超重要なんです。

 で、希少な資料本にしか絵や設定画が載ってないメカってすっごい多いんです。

 そういう本はプレ値がついていて高かったりするんですが、ちゃんと立体化して売れれば1万円くらいなら充分に元はとれます。

 資料代をケチったらダメですよ!!!

 高い資料にしか載ってないメカはそれだけ他の人がアクセスできないので、高い参入障壁があるぶん作る人も少なくてライバルも減りますからね。

 まあ、今はネットが発達しまくって大抵のメカの設定画は見られるようになっちゃったんで前ほどのアドバンテージは無いんですが……

 とりあえずBクラブやニュータイプの格好いい絵が載っているバックナンバーは見つけたら買っておくことをオススメしますよ。

作るATの選定。絵のバリエーションが2パターンあるヘルミッショネルを選ぶ。「何々版」など一枚しかイラストが無いメカは狙い目!!!

 作ることそっちのけでブルーナイトに夢中になりつつ、自分が選んだのは地獄の宣教師ことヘルミッショネルでした。

 でっかい鎌を持ったド派手なデザインのATで、ラスボスモデラーである自分の方向性にもあってるし、これは売れる!!! って思ったんですよね。

 で、ヘルミッショネルってデザインが2種類あるんです。

 ボークスさんが発売したガレージキットのヘルミッショネルのような、。

 ヘルミッショネルと言われると、キン肉マンかほとんどの人が真っ先に思い浮かべるのがこちらです。

 これはホビージャパン別冊「青の騎士ベルゼルガ物語」の1に設定画と作例が掲載されているバージョンなんですね。

 公式な設定版ですね。

 作例でもますプロダクツの商品でも、立体物を製作する場合、大抵は一番最初に作られた立体物が参考にされることが多いです。

 メカの設定画って前後の線がつながっていないとか当たり前ですし、なにより立体を見ながら立体を作るって破綻が無いのでやりやすいんですよね。

 で、ヘルミッショネルは「ブルーナイトベルゼルガ物語2」の扉絵に元の設定をジオ体型にアレンジした凄い格好いいイラストが掲載されておりまして。

 これがもう一つのヘルミッショネルなんです。

 私はこちらを選んで製作しました。

 この写真は私が製作したイラスト版ヘルミッショネル。

 懐かしいなあ。

 なぜこっちを選んだかと言うと、もし誰かがヘルミッショネルを作ったとしても、設定版を作るであろう、と思ったからです。

 案の定その読みは当たり、このヘルミッショネルを持っていったワンフェスでは別のディーラーさんでも1/24のヘルミッショネルが売られており、そちらは設定版でした。

 「何々版」など、雑誌やムック本でメカデザイナーが一枚だけ格好いいポーズやパースをつけて書いているメカは穴場です。

 なぜなら、立体物があまりないうえ格好よく、知る人は少なくとも知っている人は知っているからです。

 で、その知っている人は相当のマニアなので買ってくれる可能性もすんごい高いんです。

 なので昔のホビージャパンとか、しっかりチェックしといたほうがいいですよ!!!

最大の大成功!!! 一卓で売上90万オーバー!!!

 ヘルミッショネルを売り出したワンフェスでは友人が1/24のポットベリーを作り、以前の売れ残りエクルビスも持っていきました。

 私もヘルミッショネル15000円 22個、エクルビス17000円10個を持っていき、見事に完売!!!

 自分の売上50万、友人40万でトータル90万。

 自分のワンフェス参加市場最大の売上でした。

 終わった後の飲み会で友人と盛り上がり、「10年後は俺たちで模型界を支配しようぜ!!!」とか騒いでました(笑)いや、なにもかも懐かしい(笑)

 このとき自分は大学卒業したあと就職もせずにフラフラしていた時期で、模型で食っていくか、それとも実家に帰って山で木を切るか本気で悩んでいた時期でして。

 ヘルミッショネルの成功のおかげて自信がつき、模型でやっていく決意を固めた記念すべき作品でありまして…… というのはまた別の話ですね(笑)

 次回は100万オーバーを目指すぜ!!! と鼻息荒かったんですが、次の回はこれまた大失敗しちゃうんですよ。

 いや、自分何回失敗してるんだって感じですよね。

 次回ワンダーフェスティバルで稼げたらいいな第4回「客の好みを全然理解していなくて大敗北空回り篇」をお楽しみに!!!

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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