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コバルトブルーとインディブルーの違いがわかりますか?色彩学を学び、ガンプラをイメージ通りに塗ってみよう!調色はライバルと100歩差が付く超強力テクニックだ!!!

こんにちは!プロモデラー林哲平です!

ところで皆さん、ガンプラを塗るとき、色について意識していますか?

色って赤!青!黄!白!黒!みたいにはっきりと別れているものではなく、赤でも青に寄れば紫に、黄色に寄れば朱色になるなど様々な違いがあります。

「青」ならなんでもいいので青を塗ればいいのではなく、そのMSに合わせて赤よりの青か、緑よりの青かで印象がガラリと変わってくるのです。

今回はガンプラを塗るうえで、非常に役立つのが色相についての知識を解説していきます。

 地味ですが、これを知っているか知らないかで仕上がりがガラリと変わってくるのでぜひ覚えて置いてくださいね♪

目次

ガンダムの色をじっくり見てみる!

 まずは初代ガンダムをじっくりと見て考えて見ましょう。

 青はスカイブルー、白は緑がわずかに入ったホワイトとなっています。

  ただそのままの青、赤、黄色、などの原色としてとらえるのではなく、そこにどんな色が入っているか?と考えてみてください。

  色相図を見て色を見比べて見ましょう。

  胸のスカイブルーは緑よりの青であるということがわかるので、調色するときはわずかに緑や黄色を足せばいい、ということがわかります。

 どちらに色が寄っているか?をわかるようになるだけでも、MSのイメージに剃ったカラーリングを施すのがグンと楽になってくるのです。

Ex-Sガンダムの青はコバルトブルー!

 Ex-Sガンダムならば、青はコバルトブルーですよね。

 コバルトブルーは赤よりの青。

  これを反対方向の緑よりの青で塗ってしまうと、

 「あれ?このEx-Sなんか変だぞ?」となってしまうんです。

 もっとも、ガンダムセンチネルの連載初期ではインディブルーで塗られいるのでそっちでも間違いでは無いのですが…

 とにかく、赤方向か青方向か、 色の方向が反対になってしまうと印象もガラリと変わってしまうんですよ。

設定とアニメの色が違うガンダムの場合はどうする?

 ガンダムXは設定画が緑よりの青なので、赤よりのコバルトブルーで塗ってしまうと設定のイメージとは変わってしまうのですが…

 実は劇中だとそれほど緑ではなく、普通にブルーなんですよ。

 MSの設定画は劇中のセルと色が結構違う、というか特に後で新規に起こされた影付きの設定画は特に違うことが多いので、アニメ風や劇中のイメージで塗りたいときは実際にアニメ見てスクショを撮って参考にするのが一番なんです。

 また、人気の高いガンダムのほとんどの青が赤よりの青のため、緑などインディ系のガンダムでも、とりあえずコバルトブルーに塗っておけばかっこ良く見える現象なども存在します。

  このあたりになってくるともう好みの問題ですよね。

彩度を意識してみよう!

 色相と同様に、色で大事になってくるのが彩度、明度の概念。

 これはその色にどれだけ白が入っているか?ということで、白が入れば入るほど明度は上がりますが、逆に色の鮮やかさ、彩度がどんどん減って行きます。

 特にこの彩度と明度が重要になってくるのは海老川兼武氏のガンダムです。

  例えばガンダムエクシアならば、海老川兼武氏の画稿だとアニメ設定よりも全般的に白が入って明度が高く、黄色は赤みのないレモンイエローとなっています。

 こういった明度を意識したパステルカラーを上手く調色し、塗れるようになってくるとグンと作品の雰囲気をコントロールできるようになってくるのです。

色相を意識すると塗る手間は変わらないのに仕上がりがガラリと変わる! 純色シリーズを活用せよ!

 同系色の場合、コバルトブルーでもインディブルーでもほとんど塗る手間は変わりません。

 ですが、塗る色によりイメージは大きくかわります。

  どうせ塗るなら色相と色味、明暗を意識して塗ってみましょう。

  ほんの少し気をつけるだけで、他と大きな差をつけることができるのです。

 色相を意識した場合、調色が必要になるのですが、おススメなのがガイアカラーの純色シリーズ。

 通常の塗料は発色をよくするために白や黒、他の色味が混ざっているので、調色に使うと混ぜれば混ぜるほど、余分に入っているその他の色にどんどん色味が引っ張られてしまい、思った色を出すのが非常に難しくなります。

 純色シリーズは色の三原色、シアン、マゼンタ、イエローの純粋な塗料で他の色が混ざっていないので、微妙かつ繊細に狙った色の調色が可能となります。

 調色にチャレンジするときは必須アイテムなので、ぜひ使ってみてください。

調色の達人、田仲正樹氏に学ぶ!

 とはいっても、調色って結構難しいんですよね。

 ここは調色の達人のテクニックを学ぶのが一番!

 というわけで調色が得意なモデラーさんや参考になる本を紹介していきます!

 調色が得意なモデラーの中でも、最高峰なのがホビージャパンでサンライズメカニック列伝を連載している田仲正樹氏。

https://hjweb.jp/article/530636/

  美大卒の田仲氏だけあり、色の選定やアニメイメージのとらえ方、調色の方法など非常に参考になります。

 HJのバックナンバーを持っている人は田仲氏の過去記事を一気読みするといかに色について深く見ているかがものすごく勉強になるのでオススメですよ。

宮下憲一氏が調色したGFFのカラーレシピが凄い!アプルーブドガンダム!

 ガンプラのカラーレシピとしてぜひ持っておきたいのが「アプルーブドガンダムです。

 この本はカトキハジメ氏によりプロデュースされたMGやGFFの画稿、作例が掲載されているのですが、なんとホビージャパンでも大活躍した宮下憲一氏による、GFFの彩色レシピがMr.カラーの混合比と共に掲載されているんです!

 宮下氏は金沢美術大学で日本画を専修しており、その色彩学の腕を見込まれてGFFのカラーチャートを製作しているんです。

 現在はちょっとプレ値がついていますが、資料集としても超優秀なので気になる人は読んでみてください。

 

ガンプラの説明書も調色の参考になるんです!

 調色を学ぶ上で、強力な教科書になってくれるのがガンプラの説明書に記載されているカラーレシピ。

 成型色とほぼ同色を再現するための配合比は、「どの色を混ぜるとどうなるか?」を理解する上で非常に役立つんです。

  Ver.kaシリーズは成型色までカトキハジメ氏がしっかりと監修しているので、非常〜にオススメですよ。

 いい色味のキットの説明書は取っておくことをオススメします♪

私が色を気にするようになったワケ!

 というわけで色相や調色についての解説、いかがだったでしょうか?

 このあたりの微妙な色味がわかるようになると、色使いが抜群に上手くなります。

 この辺りを気にしているモデラーさんはそれほど多く無いので、ライバルに一気に差をつけることができますよ。

 ちなみに私はHJに入ったあたりは戦車ばかり作っていて、色は渋い色ばかり好んで塗り、この辺りの色相などは全然知りませんでした。

 ですが、ある日のホビージャパン編集部でのこと。

 納品に来たモデラーさんが「設定の色と全然違うから塗り直してきて」と帰されるのを見て「これはちゃんと色を勉強しないと死活問題になる!」と必死になって勉強したんです。

 おかげて15年のモデラー生活で200体以上作例を作りましたが、塗り直しを食らった作例は2つくらいしかありません(笑)

 もっとも、今は塗り直しを要求されることはほぼ無いですけどね。

 色相の知識は一生モノ。

 ぜひ覚えてみてくださいね♪

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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