ワンダーフェスティバルで生活費を稼げ!……たら良かったなあ〜。これからワンフェスに出たい人へ。私の成功と失敗の経験、全部教えます! その⑥版権料を払わなくてもいいキャラクターを探す!

 こんにちは。プロモデラー林哲平です。

 長々と語り続けてきたワンフェス修行編も今回で最終回。

 ラストは番外編として、版権料を払わなくてもすむ、オリジナルキャラクターやフリー版権のキャラクターについて紹介したいと思います。

 ま、グレーゾーンなことも多いですし、当時無名で若かったからこそ許されていたところもあるので、真似は自己責任でお願いしますね♪

いかにペナルティを避けるか?

  ワンフェス修行時代、我々を最も苦しめたのは版権物のペナルティでした。

  私はスケジュールをきっちり守るタイプなのでそれほど問題は無かったのですが、以前もお話したようにワンフェスの版権物申請には落としたときのペナルティがあって、申請し、それが通ったあとで販売物のサンプルを提出出来なかった場合、次の回のワンフェスでは版権物の販売が出来なくなるんです。

 同人誌畑の人からするとこのペナルティは非常に厳しく理不尽に感じる人もいると聞くのですが、ワンフェスの版権物の申請を実際に権利を持っている会社と交渉するのってワンダーフェスティバルの実行委員会なんですよ。

 で、その業務ってものすごく大変なことなんです。

 ホビージャパンでも昔「JAF-CON」というワンフェスと同じようなガレージキットイベントを運営しており、当時版権物の交渉や申請と担当していた人から話を聞いたことがあるのですが、とてつもない大変な仕事で話を聞いただけで背筋が震えあがりました。

 もし、版権物の申請にペナルティが無かったら?

 おそらく、ろくに作るつもりも無いダミーディーラーなどが大量に申請し、商品は出来上がらず、実行委員会の負担だけがいたずらに上がるだけ。

 下手をするとイベント自体が回らなくなってしまう可能性も高いんです。

 なのでペナルティは不正の防止と悪意ある人が入ってこれなくなる防波堤の役割を果たしているんですね。

 で、ワンフェスって我々は友達数人で出ていたんですが、どうしてもスケジュール通りに物事を進めるのが苦手な人もいるわけで。

 そういう友人がワンフェスの閉場時間ギリギリになって、ボロボロになりながら一体だけなんとか複製に成功した製品サンプルを提出してことなきを得る… ということを毎回繰り返していた訳なんです。

 そう、毎回です。

 我々は金の無い貧乏学生だったので、ガレキ複製量産を代行してくれる「抜き屋」を使えず、全部商品はシリコンとレジンを自分の家で手流しして量産していたんですよ。

 この複製作業はあまりにも、あまりにも、あまりにも辛すぎて、今でも夢に見るくらいです。

 なので「時空戦士スピルバン」主題歌の二番の替え歌である「地獄複製ソング」を口ずさみながら延々と作業していました。

  あきれちまうぜ! 気泡って奴は!

  消しても消しても消しても!湧いてくる!

  瞬着盛っても!ポリパテ盛っても!

  盛るたび気泡は湧いてくる〜!

  行くぜ行くぜワンフェス!

  まかせろまかせろ複製!

  レジンの在庫が秒読み開始だ〜!

  型壊れても、締め切り守る!

  明日ワンフェスだ〜俺はディーラー〜♪

「時空戦士スピルバン」OP 【Cover】

 つまり、ペナルティを食らうと命を削り、こんなに大変な想いをして作ったガレキが売れなくなってしまうのです!

 というわけで目をつけたのがいわゆる「無版権キャラ」というものでした。

ふたばチャンネル最盛期「とらぶるういんどうず」キャラで勝負する!

 私が大学生のころは友人たちみんなが出来たばかりの「ふたばちゃんねる」に入り浸っていました。

双葉ちゃん♪

 当時新しかった画像掲示板出会ったふたばちゃんねるはオタクの心を掴み、特にカオスでめちゃくちゃだった「二次元裏」掲示板は「虹裏」と呼ばれ、そこから数々のキャラクターが誕生していったのはご存知ですよね?ね?

 で、数ある虹裏キャラの中でもウインドウズのOSを可愛い女の子キャラに擬人化した「とらぶるういんどうず」は物凄い人気だったんですよ。

 で、そこに目をつけたのが私の友人でした。

 虹裏発のキャラクターは権利の所在が不明で、風潮的に「魂のこもったひろゆきがキャラ愛のために作るならOK」みたいな風潮があったんですよ。

 当時はネット発のキャラクターの立体物というのは商品化されることがほとんどなく、キャラクターを送り出す側もどちらかというと同人的な意識だったのか権利の所在というものも無く、ぽつぽつと作ってイベントでそのガレージキットを売る、という人が出てきはじめた頃だったんです。

 モナーなどの2ちゃんねる出身のキャラクターは一時期のワンフェスだとすごく良く見かけましたしね。

 私の友人は飛行機モデラーだったのですが、フィギィアもとにかく上手く、そのあたりのキャラが好きなこともあり、版権料を払わずにすみ、人気もあり、しかもペナルティを食らうことも無いふたばキャラを作って売り始めたんですよ。

 友人はメカ以上にそっちの方が得意で、その辺りのキャラはコンスタントに売れていき、それがきっかけで商業原型の仕事も一回してたくらいですからね。

 ただ、私はフィギアは作れません。

 「これからはフィギアの時代だから、林君も絶対何かフィギア作った方がいいよ!」

 と言われて作ったのが

 これ。

 当時大人気だったローゼンメイデンの翠星石から派生した「実装石」というキャラなのですが、私が作れたのがこれが精一杯でした。

 まあ、1000円で20個くらい売れたのでなんとか元は取ったのですが…

 なんとかメカのふたばキャラはいないか?

 ということで私が製作したのはこれ。

ヒギョパム - ふたば★二次裏@wiki
ヒギョパム 誕生日:   2003/12/03 主な活動場所:   img 概要:   「ヒギョパム」シリーズを代表するモビルフォース。 ファーストシリーズの主人公、ルッピョロ中尉の愛機。 解説:  ...

 ルッピョロ専用ヒギョパムです。

 当時は虹裏でもしっかりした人気を誇り、私的にも誕生ストーリーが面白く、これなら作ってもいいかな?と製作したんです。

 量産型とのコンパチで、最初は4000円で売り出しましたが全く売れず、3000円に引き下げたところコンスタントに売れるようになり、最終的には100個くらいは売ったと思います。

 版権料もいらないし、ペナルティも無いのがとにかく安心でしたね。

版権フリー地帯を探してみる!

 と、ネット発のオリジナルキャラでちょっと小遣い稼ぎをしたわけなのですが、現在はこの辺りの権利的な意識が以前より非常に強くなった感じがするので、今同じことをするととんでもなく炎上するかもしれません。

 ただ、版権が完全にフリーと発信側が謳っているキャラクターを作るなら全然アリだと思います。

 例えばクマモンなんかは版権フリーなおかげて、ものすごい数のキャラクターグッズがいろんな企業から発売されていますよね。

 あとは恐竜とか動物やスケールモデルも版権フリーでノーペナルティなんですよ。

 動物は元々地球にいる存在なのでだれかが権利を持っている訳でも無いですし、一部の車をのぞいて戦車や戦闘機、艦船なども版権はフリーです。

 あとは自分オリジナルのキャラクターです。

 自分自身が考えたキャラならば、自分自身が版権元ですし。

 ただ、オリキャラってよほど立体物が優れていても、なかなか人気が出ず、売るのが難しいジャンルなのでやってみるといかにみんなが知っているキャラクターの人気が強いか、ということを思い知らされたりもします。

 このあたりの商品は別にワンフェスでだけで売らなくても、ヤフオクやメルカリ、ベースなど自分のネットショップでどんどん売ることが出来るのがいいところですね♪

ワンフェス修行で学んだのは「キャラクターの文脈を読む」ということ!

  というわけで2002〜6年までの四年間、原型を作り続けたワンフェス修行の日々の記録でした。

 私がワンフェスで学んだのは「キャラクターの文脈を読む」ということです。

 それまでは「いい立体物なら売れるのが当たり前。売れないのは何かがおかしいか、それを理解できない奴が悪い!」とか厨二心爆発な理解だったんですよ。

 でも、それほど出来良くなくても人気があるものは売れたり、お客さんは造形の精密さ以上に自分の中のイメージを大切にしているんだなとか、キャラクターの人気でいかに売り上げが変わってくるかとか、買う側から自分が売る側にまわってみるとそれまで見えなかったことがいかに多かったかと知らされました。

 色々偉そうなこと書いてきましたが、多分私がワンフェスで稼いだ金額って全部合計してもせいぜい150万くらいだと思います。

 でも、自分の手で、自分だけで作った商品が売れて入ってくるお金って時給いいけど全然興味の無い仕事で稼ぐお金の100万倍嬉しいんですよね。

 ワンフェスは買いに行く側でも楽しいですが、売る側はもっと楽しいです。

 興味ある人はぜひディーラーとして参加してみてくださいね♪

ワンダーフェスティバル

 

 

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