サフ吹きまで終わり、ついにプラモデル製作一番の楽しみ、塗装作業の開始です。
前回の表面処理編はコチラ。
塗装の前にもう一回キズとホコリのチェック!
塗装に入る前に、もう一度キズやホコリがないかチェックしておきましょう。
サーフェイサーを吹いて一晩経つと冷静になり、見えてこなかったキズを思わぬところで発見してしまうものです。
ホワイトを塗る!
下地として、ガイアカラーのExホワイトをMr.レベリング薄め液で3倍以上に希釈したものをエアブラシで吹き、下地のホワイトを作ります。
ホワイトは発色しにくい色で、塗料が濃いとすぐに表面がザラついてしまいます。
一回で発色させようとせず、3~4回に分けてこまめに乾燥させながら発色させましょう。
Exホワイトはラッカー系塗料のホワイトの中でも特に隠蔽力が強く、非常にオススメな色。
大瓶を何本か常備しておくと便利です。
ビートルのような古い車にはちょっと似合わないので、バーチャロンカラーのウォームホワイトで全身を塗装。
下地がしっかりと発色していれば、さっと吹くだけで全身がクラシックなウォームホワイトになります。
ウォームホワイトが乾燥したら、全身にレベリング薄め液で3倍くらいに溶いたクリアーを吹きます。
これはマスキング作業するときの下地保護用のクリアー。
保護用クリアーを吹いていれば、マスキングミスで多少吹きこぼれても下地のホワイトを傷つけることなく、はみ出た塗料をクリアー層の上で紙ヤスリやコンパウンドで削り落とすことができるのです。
マスキングする!
第二次世界大戦以前のクラシックカーによく見られる、ツートンカラーの塗り分けとするためマスキング作業を行います。
今回はドア付近のボディサイドをホワイト、それ以外をレッドで塗り分けます。
下地に保護用にクリアーを吹いている場合、必ず24時間以上、冬場ならば48時間くらいは乾燥させてください。
クリアーは乾燥するのに時間のかかる塗料です。
触って大丈夫でも、内部まで乾燥していないとマスキングテープを貼ったあとが残ってしまうんです!
これは要注意ポイントですよ!
マスキングテープは一度カッティングマットに貼ってから金属定規を使ってデザインナイフで切り出し、ピンセットでマスキングする部分に貼り付けます。
指でマスキングテープを貼るのはNG。
手の油がついて粘着力も弱まりますし、細かなマスキング作業には人間の指は太すぎます。
直線部分が歪んでいると目立つので、曲がらないように注意しましょう。
フェンダーはとボディとの境目は曲面になっており、マスキングテープの細切りで対応するのもいいのですが細かいマスキングテープを重ねるとラインがガタガタになりやすいのでちょっと一工夫してみます。
まずはマスキングテープを境目にはりつけ、ツマヨウジで密着させます。
ボディとフェンダーの境目にデザインナイフの刃を入れ、スッと切り離します。
アタリが無いと難しい作業ですが、基本工作の段階でフェンダーとボディの境目をBMCタガネで彫り込んでいるのでそのスジ彫りにナイフの刃がスッと入り、ズレを防ぎつつ、キレイにマスキングテープをカットできるのです。
もちろんそれでも神経を使う作業には変わり無いので、ナイフの刃を新しいものに変え、息をとめて手の震えを抑えながら作業しましょう
マスキング漏れが無いかしっかりチェックしておきます。
細かい隙間やテープの馴染みにくい部分などにはマスキングゾルを使うのもいいでしょう。
レッドを塗り分ける!
ガイアカラーのブライトレッドにMr.カラーのマルーンを少量混ぜたものを全身にエアブラシで塗装します。
ブライトレッドをそのまま使うとクラシックカーには明るすぎる色調になってしまうので、マルーンを少量混ぜて一段階深みのあるレッドとしています。
マスキングしてからエアブラシで塗装するときも、塗料を軽く吹いたら乾燥、を3回くらい繰り返して発色させましょう。
一気に塗ろうとして大量の塗料を吹き付けるとマスキングテープの隙間から塗料が染みこんでしまうのです。
とくにホワイトの上にはみ出たレッドの修正は大変。
プラモデル製作は常に急がば回れです。
キレイに塗り分けることができました。
フェンダーの塗り分け部分の一部にマスキング漏れやハミ出しがあったので、面相筆を使ってリタッチしておきます。
リタッチするときは塗料にMr.リターダーマイルドを必ず混ぜること。
ラッカー塗料の伸びがよくなって筆塗りしやすくなるので、作業が格段に楽になり、仕上がりも良くなります。
一発でキレイにマスキングできることってなかなか無いので、リタッチを上手く組み合わせて作業しましょう。
ボディ基本塗装完成!
ボディは一色でもまったく問題無いのですが、こうやって塗り分けるだけで格段に目を引く作品になります。
自動車は民間企業が生産し、個人所有、改造もできるのでカラーバリエーションは非常に豊富。
いろいろな実車の塗装を参考に、自分だけの塗装を施した一台に仕上げる楽しみは格別ですね。
次回はカーモデルの鬼門であり、誰もが苦手意識を持つ「研ぎ出し」について解説します♪
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