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ホットウィールに滅ぼされし、ボロボロになったマッチボックスのミニカー「フォルクスドラゴン」をゲット!!! 「その② ダイキャスト地の磨き方・スペクトラフレーム風塗装編」

 こんにちは!!! プロモデラー 林哲平です。

 フォルクスドラゴン第二回は塗装編です。

 どんな塗装にするか? いろいろ悩んだんですが、初期ホットウィール風スペクトラフレーム塗装にすることにしました!!!

 ホットウィールに滅ぼされたマッチボックスのミニカーを、あえてホットウィール風塗装で仕上げるなんで英国風皮肉っぽくて最高じゃないですか!!!

 前回のゲット&分解編はコチラ。

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目次

塗装をペイントリムーバーで剥がす!

 というわけでさっそくペイントリムーバーを使って塗装を剥がします。

 ペイントリムーバーは液体タイプのほうが大量に入っててコスト的には財布に優しいんですが、スプレータイプのほうが圧倒的に楽に使えるんでこちらを使ってます。

 これからカスタムする量が増えてきたら缶にはいった液体タイプを買っちゃってもいいかも。

 ダイキャストミニカーの塗装剥がし法はコチラで詳しく解説しているので、興味ある人はぜひ一読してみてください。

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ダイキャストをピカピカに磨く!

 塗装を剥がしたあとはタミヤフィニッシングペーパー400番でパーティングラインやキズを消し、600⇒1000⇒1200⇒1500⇒2000の順番で全体を磨きます。

 まだまだ磨きます。


 紙ヤスリの2000番ていうヤスリ目は普通にプラモ作ってるくらいなら細かい番手に感じるかもしれませんが、金属を鏡面仕上げにするとなると粗すぎるんですね。

 2000番の次に研磨剤で磨くのはまだまだ早いんで、GSIクレオスから販売されているラプロスを使います。

 ラプロスは研磨剤で表面がコーティングされた仕上げ磨き専用布ヤスリ。

 これでしっかり磨いておくと研磨剤をつかったときの効果がまったく変わって来ます。

 2400⇒4000⇒6000⇒8000の順番で全身をしっかりと磨きます。

 ラプロスで磨くとかなりキラキラ輝く表面になりますが、スペクトラフレームの下準備としてはまだまだ足りません。

 ここで最終兵器として登場するのが……

フォルクスドラゴン塗装編 (2)

 デデン!!!

 金属研磨用コンパウンドであるピカールです!!!

 ピカールは日本研磨工業から販売されているアルミナ系鉱物を使った金属用コンパウンド。

 布に付けて磨くと全身驚くような美しい鏡面仕上げとなります。

 磨く布は毛羽立ちのない不織布を使うのがオススメ。

 磨いていると研磨されたダイキャストで真っ黒になるので、作業が終わったあとはしっかりと手を洗いましょう。

ダイキャスト磨きビフォアーアフターを見よ!

フォルクスドラゴン塗装編 (1)

フォルクスドラゴン塗装編 (3)

 鏡面磨きが完了した状態。

 上の塗装を剥がした直後の状態と見比べてみてください!!!

 驚くほど深みのある金属光沢へと全身生まれ変わりました。

 ちなみにピカールだけで磨いても絶対にこうはなりません。

 400番紙ヤスリから始めて全身の僅かな凹凸まで除去しておくことで、ここまでの鏡面へと仕上げることができるんです。

 しかし、ダイキャストって磨くとここまで鏡面になるんですね。

 やってみて私もビックリです。

 これならスペクトラフレーム塗装なんてしなくても、このまま鏡面仕上げで完成にしちゃっても全然問題無いような……

ガイアノーツの蛍光カラーでスペクトラフレーム塗装!

フォルクスドラゴン塗装編 (4)

 鏡面仕上げに後ろ髪を惹かれつつ、スペクトラフレーム塗装を決行します。

 スペクトラフレーム塗装というのは最初期のホットウィールに施されていたキャンディ塗装のことなんです。

 1968年に発売されたホットウィールは派手なビジュアルで他のミニカーを突き放すため、とにかくビジュアルに凝っていました。

 ネコ・パブリッシング刊「ホットウィール大図鑑」と「ホットウィール大図鑑2」によるとスペクトラフレーム塗装というのはダイキャストにクロームメッキをかけ、その上からクリアカラーを上掛けしてペイントされていたようです。

 個人でメッキをかけるならキラキラ工房にお願いするのが一番ですが、幸い下地がダイキャストなのでクロームメッキレベルまで磨いたらスペクトラフレームの下地としては充分なんじゃないでしょうか?

 タミヤのメタルプライマーを吹いて塗装の食いつきを確保しておいてから、ガイアノーツの蛍光ピンク(80%)+Exクリアーで(20%)をエアブラシで全体に吹き付けてキャンディ塗装。

 ガイアノーツの蛍光カラーは染料系塗料なので普通にクリアカラーとしても使え、独特の鮮やかな色合いとなります。

 ヒッピー文化へと連なるサイケデリックな初期スペクトラフレーム塗装の再現にはこれ以上ピッタリなカラーって無いと思いますよ♪

 蛍光ピンクで塗装したら、最後にExクリアーを全身に3回ほど吹いて光沢を確保しつつ塗膜の保護膜を作っておきます。

 せっかく塗装してもすぐ色がハゲちゃうと悲しいですからね~

シャシーも磨く!

フォルクスドラゴン塗装編 (5)

フォルクスドラゴン塗装編 (6)

 バンパーとヘッドライトもボディと同じ容量で磨きます。

 バンパーの中心にはぶっといパーティングラインがあったので、金属ヤスリでガリガリ削って削り落としました。

フォルクスドラゴン塗装編 (7)

 ダイキャストパーツはいくら磨いても、時間の経過とともに腐食して曇ってきます。

 完全に防ぐことはできませんが、メタルプライマーを吹いて表面をコーティングしておくことである程度は防ぐことができます。

 さっと一吹きで経年変化を大きく抑えることができるので、カスタムするときはちょっと一手間かけておきましょう。

インテリアはホワイトに!

フォルクスドラゴン塗装編 (8)

 今回一番悩んだのがインテリアの配色。

 イエローも鮮やかでいいんですけど、初期ホットウィールでイエローのインテリアってあまり聞いたことが無いんですよね。

 ホットウィール始まりの16台の一台、フォルクスドラゴンのライバルでもあるカスタムフォルクスワーゲンビートルはインテリアがホワイトのモデルが多いので最終的にホワイトに決定。

 一度下地にブラックを吹き、Mr.フィニッシングサーフェイサー1500ホワイトに一滴黄橙色を垂らして温かみのあるアイボリー寄りのホワイトにしています。

エンジンはメッキシルバーNEXTで!

フォルクスドラゴン塗装編 (9)

 エンジンはメッキシルバーNEXTでメッキ調塗装しあげ。

 写真だとすんごくダークメタリックに写ってますが、実物はかなりキラキラした仕上がりです。

 メッキシルバーNEXTを使った塗装法はコチラで詳しく解説しているので興味のある人はぜひこちらを読んでみてください。

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クリアーパーツも磨く!

フォルクスドラゴン塗装編 (10)

 クリアパーツはそれほどキズも無かったのでコンパウンドで磨いたのみ。

 タミヤコンパウンド粗目⇒細目⇒仕上げ目⇒ハセガワセラミックコンパウンドの順番で磨き、コーティングポリマーで全身をコートしたあとタミヤモデリングワックスを刷り込んでいます。

タイヤはリペイント!

フォルクスドラゴン塗装編 (11)

 タイヤは傷だらけだったので400~600番紙ヤスリで表面を整えたあと、アルティメットブラック⇒スターブライトシルバーの順番でまずホイールを塗装。

 塗装乾燥後にホイール部をサークルカッターで切ったマスキングテープでマスキングしてからフラットブラックでタイヤ部分を塗装しています。

完成!スペクトラフレームフォルクスドラゴン!

_DSC0028

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 最後にエポキシ系接着剤でボディとシャシーをガッチリ組み付けたら完成です!!!

 初期ホットウィール風のスペクトラフレームをまとって地獄から復活したフォルクスドラゴン!!!

 さりげなく初期ホットウィールに混ざっていてもバレ無さそうな仕上がりとなって満足してます♪

 詳細な完成写真とフォルクスドラゴンについての解説は私のミニカーブログ、「ディスカウントミニカーコレクション」にて紹介しているのでぜひ読んでみてくださいね!!!

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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