こんにちは!プロモデラー林哲平です。
お手軽塗装の強い味方の缶スプレーですが、気がつくとす〜っごい数が溜まり、処分も難しいのが悩みどころですよね 。
今回はなんと!缶スプレーの中に残った塗料を安全かつご近所に迷惑をかけずに捨てられる「スプレー缶ぽいぽい」が超便利だったので紹介します♪
いや〜これはいいものですよ♪
缶スプレーって溜まりますよね?
私の昔から悩みの種が、缶スプレーの処理です。
私のガンプラ制作本「週末で作るガンプラ凄技テクニック」シリーズでは、より多くのモデラーさんが手軽にチャレンジできるように あえてエアブラシは使用せず、缶スプレーを使って塗装解説をしているのですが…………!
缶スプレーって一本500円以上しますし、制作の参考にしていただく以上、読者さんの負担にならないよう、一番ベストな色を紹介したい! ……と、いろんな缶スプレーを買ってきて色味チェックを毎回やっているんです。
例えばこの、赤缶スプレー軍団。
これは「ガンプラ凄技テクニック懐かしのキット編」で1/100シャア専用ザクを作るとき、どの色が一番いい感じの昔風のブラッディレッドに近いイメージになるか?どの色が隠蔽力が高く、使いやすいか?を検証していたので、一気に五本も缶スプレーが増えてしまったんですよね。
昔からいつもこんなことばかりやっているので、家の中にすごい勢いで缶スプレーが溜まっていき、その処理に輪足はいつも頭を悩ませていたんですよ。
以前は缶スプレーに穴を開ける「スプレーパンチ」を使っていたこともあるのですが、現在は自治体によっては「缶スプレーは穴を開けず、中身を使い切ってから処分してください」というところも多いので、どう処分するか……とにかく悩んでいたんですよね。
近所迷惑にならずに処理出来る!「スプレー缶ぽいぽい」の凄さ!
なんとかして安全かつ、近所迷惑にもならず、現代のコンプライアンス基準を満たして缶スプレーを処理できないものか? そこでたどり着いたのがこちら、ファンクリエイションさんの「スプレー缶ぽいぽい」です!
パッケージに使用方法が解説されていますが、これがあればなんと!スプレー缶内部の塗料を外に漏らさず、かつビニール袋の中に安全に取り出すことができるんですよ!
それでは中身を見ていきましょう まずはボトルとキャップ、そしてスポンジです 。
この中に缶スプレーの塗料が収まるわけですね♪
スポンジは上蓋にセットするもので、スプレーの吹き替えしで塗料がはみ出すのを防ぐ役割を果たしてくれます。
塗料ノズルは予備も含めて2つ入っています 。
これを標準の缶スプレーのキャップと交換して、長いノズルを通じて塗料をケースの中に入れていくわけですね 。
それでは実際にやってみましょう♪
※注意 必ず屋外でお使いください!
まず、本当にすみません
この缶スプレーぽいぽいは缶からのガスが部屋に充満し、人体への危険や引火による火事などの危険があります
私は最初、メーカーさんの正しい使いかたを守らず、窓を全開にして風通しを良くした室内で処理していました
これは、「もし、ご近所に迷惑をかけたらどうしよう」という気持ちからの行為だったのですが、これは間違いでした。
こちら、ナノ氏@nanoyonkuツイッター上で優しくご指摘していただきました。
「安全のため、必ず屋外で使うこと」とメーカーさんも指示されております
なので、こちらの商品を使うときは必ず「屋外で」使用するようにしてくださいね
モデラーさんの安全な模型生活を手助けする、プロモデラーとしてあるまじき行いをしていまい、本当に申し訳ありませんでした。
以後、よりいっそうの安全確保と正確な情報の伝達を遵守することを改めてお約束いたします。
それでは、あらためて使用法の解説に移ります
スプレー缶ぽいぽいの使い方!
まずは中身に袋を入れます。
ラッカー系塗料はポリ袋を溶かすので、袋はちょっと厚手のもの、かつ二重にしておくと最終的な液漏れを防ぎやすくなりますよ♪
中に塗料を染み込ませるためにティッシュやキッチンタオルなど、紙を詰め込みましょう 。
これを入れておかないと、塗料がポリ袋にダイレクトアタックして袋が溶けたり破れやすくなってしまうのでしっかりと詰め込んでおいてください♪
蓋にスポンジをいれて、しっかりと閉めます。
これでボトル側の準備は完了です♪
これは大事なポイントなのですが、かならずノズルの先を準備が終わったボトルに突き刺してから、ノズルを缶スプレーに接続してください。
先に缶スプレーにノズルをセットすると、差し込むとき塗料がブワ〜って漏れちゃうんですよね 。
当たり前なんですけど、私はそれを守らなかったので最初机の上を真っ赤にしました笑
準備が終わったら缶スプレーを噴射すると……!
まるで病院の点滴のように! 外側にまったく漏れることなく、ちゅ〜っと塗料がボトルの中に収まっていきます!
始めてのときはこれ、超気持ちよくて感動しましたね♪
しかも!
これは説明書にもしっかりと書かれているのですが、ガムテープでノズルを開放状態で固定すればフルオートで塗料がボトルに入っていくんですね!
缶スプレーを吹ききるのって指でずっと抑えるのが一番大変ですから、このアイディアは本当に素晴らしい!
プラモデル用塗料の缶スプレーは高さが低く、そのままだとノズルの長さ的にひっくり返りやすいので、私は高さを稼ぐための台をそのあたりのものを適当に使って作業してみました♪
これで作業中の安定度が大幅アップしますよ♪
缶スプレー内部の塗料が全部出たら、フタを開けます 。
塗料が最初中に詰め込んでおいた紙に染み込んでいるのがおわかりになるでしょうか?
袋をキュッ!と縛れば塗料の密閉完了です!
と、その前に袋の中に貯まるガスについて。
ツイッターでohnyans13氏にご指摘いただいたのですが、私、最初に缶スプレーの塗料に含まれているガスについての解説の最初に解説したとき、非常に重要なポイントでありながら解説を忘れておりました。
ご指摘いただいたohnyans13さんには本当に感謝しております。
缶スプレーは塗料の内部にガスが入っているので、スプレーキャップを押すと塗料が吹き出す仕組みです。
塗料の中のガスを抜かないと、袋がどんどん膨らんでいき……パン!と破裂して、塗料が飛び散ったり
ガスも引火性であるので、たとえ家からゴミ捨て場までは問題なくても、ゴミ処理工場で処理工程の最中に爆発の危険があったり……と、なにかとやっかいな問題なんですよ
もっとも安全なのは、塗料が乾くまで放置しておいてから袋を閉じる方法。
これなら、時間はかかりますがガスも抜け、液体の塗料も乾いているので液漏れやガス漏れの心配はありません。
ただそれでもどうしても塗料が残り、袋がぷく〜って膨らんでくることもあると思います。
そんなときは爪楊枝とかデザインナイフで、塗料が漏れない上の方の位置にプスっ!と小さな穴を開けてください。
密閉するからガスが溜まるわけなので、小さい穴を開けておけばそこからガスが抜けていくので、引火性のガスが爆発する危険性を大幅に減少させることができるのです。
あとは袋をしっかり縛って。より気になるなら2重、三重ぐらいに袋をか重ねて。
このあとは中に新聞紙などを詰めた、普通の家庭用ゴミ袋にこれを入れ、各自治体のゴミ処理ルールに従って廃棄すればOKです。
こちらがスプレー缶ぽいぽいを販売している、ファンクリエイションさんによる動画などが掲載されている公式ページになります。
より詳しく安全で正確な使い方を知りたい!というモデラーさんはここを見るのが確実だと思います。
缶スプレーの処理の悩みはもうこれで解決!
というわけで「スプレー缶ぽいぽい」の解説でした♪
私はいつもプラモデルのHOWTOで缶スプレーの使い方は解説してきましたが、処理法についての詳しい解説はあまり出来ておらず、それがいつも心残りだったんですよね。
私は最近作業部屋の大掃除をしたのですが、このスプレー缶ぽいぽいのおかげで100缶以上溜め込んでいた缶スプレーを一気に処理できて、気持ちもすごくスッキリしております♪
「やばい、缶スプレー溜まってるけどどう処理すればいいんや!」という皆さまに役立てていただけると嬉しいです♪
「ガンプラ凄技テクニック」シリーズ大好評続刊中です!
プロモデラー林哲平が送る、週末の空いた時間に、誰でも簡単、お気軽に、カッコいいガンプラがあっという間に作れてしまうガンプラ製作本「ガンプラ凄技テクニック」。
シリーズ続々と続刊中で、「読むと初心者でも本当にそのとおり作れてしまう!」と、皆様からも大好評を頂いております。
実際に作った作品をモデラーさんから見せていただけることも多く、本を書く側として。
プロモデラーとして、そのたびにたまらない喜びを感じます。
「プラモデルを趣味として作ってみたいけれど、ちょっと難しそうで手が出ない」という人はぜひ手にとってみてください。
プラモデルの楽しさをを体感する、手助けになれば私は嬉しいです。
林哲平オリジナル作品『再生構築機界ケルバーダイン』展開中!
「世界の全てを模型店に」をテーマに、ありとあらゆる日用品で制作するオリジナルメカ
それが「再生構築機界ケルバーダイン」です。
子供の頃の、なにかを作りたくてしかたがなかったあの衝動を、いつの日も追い続けたい。
そんな気持ちで制作しているので、ぜひケルバーダインたちを見て、なにかを感じていただけると嬉しいです。
コメント