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父の一周忌に、父の思い出を振り返る。自分を作ってくれた父のこと

こんにちは。プロモデラー林哲平です。

本日、2024年2月2日はは私の父の一周忌です

父が亡くなった2023年は、あまりにもいろんなことがあったので、まだ一年前なのに、もう何十年も前だったかのように感じてしまいます

一年経ち、ようやく気持ちを落ち着けて振り替えれるようになったので、父との思い出を振り返りたいと思います

目次

読書家で、趣味人だった父

私の父は読書家で、博識で、そしてコダワリの趣味人でした。

父を一言で表すのは難しいのですが、「息子に理解のある海原雄山」みたいな人でした

食通で、いろんな美味しい料理店を知っており、大学受験のときに東京に父と二人で行ったときは、ちょっとびっくりするような値段の寿司屋とか中華料理屋に連れて行ってもったり、食や料理についてよく話をしてくれました

鮎釣りが好きで、たくさん鮎を釣ったときは徳島新聞の釣果欄に投稿して、掲載されたこともありました。父が釣ってきてくれる、吉野川の鮎の塩焼きは絶品でした。

お酒が好きで、自分が飲むために趣味でビールを自作していたりしました

父は土木技術系の公社を定年まで勤め上げたのですが、本当は徳島の実家からは離れて独立したかったのだとたまに話してくれました。でも、父は曾祖母が体調を崩したとき、実家に帰って家族を守りました

おかげで私は自然豊かな徳島県三好市三野町でのびのびと育つことが出来ました

父は自身がやりたいことを断念したぶん、私には自由にしてほしい、と思ってくれていて、私がすることことには何も文句は言わず、好きにさせてくれました

ことあるごとに「周りの人と同じことをしないように」と私に言い、自主性を尊重してくれました

父が亡くなったあともまだ父の蔵書はそのまま家にありますが、不思議なもので持ち主がいなくなってしまうと、本たちも急に精彩を欠いてしまったように感じます

私が死んだら、私の積みプラも、残った家族にはこう見えるのかもしれません

家には本棚がいっぱいあり、父の蔵書がずらりと並んでいました。
海外のSFやファンタジーものの翻訳小説や、大藪春彦氏や夢枕獏氏や平井和正氏の小説、ガーバーナイフの本、「オーパ」などさまざまな釣りや魚についての本、世界の料理について書かれた本、お酒の本、中国の伝奇、あと、朝日ソノラマ文庫も何十冊もあって、小説版ガンダムとかもありましたね。

私もそういう環境に育ったので自然と本好きになり、片っ端から父の蔵書を読んでいたのが、今に繋がっていると思っております


父は無くなる3ヶ月ぐらい前に、徳島から私の住んでいる埼玉まで来てくれて、コロナが始まる前以来、3年ぶりに合ったのですが、以前よりずっと歳をとったように感じました

あと、こうして父に会えるのはあと何回だろう?と

そのときは、まさかそれが最後になるとは夢にも思わなかったのですが…… 父が亡くなって、たとえ遠くに住んでいたとしても、生きていてくれるだけで、自分のすごく大きな部分を支えてくれていたのだと痛感しました

自分では大人になっていたとは思っていたけれども、多くの部分をまだまだ父に頼っていたんだなあと。

父が倒れたのは「ガンプラ凄技テクニック 懐かしのキット編」の最後の作例であるラストシューティングを納品して、最後の撮影を終えた次の日でした

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父が1日、ラストシューティングのガンダムのように踏ん張って、頑張って立っていてくれたから、あの本を出せたんだなあと思っております

父はファーストは1981年の再放送を見ていて小説版も読んでいるので ガンダムはめちゃくちゃ好きというわけではありませんでしたが基本知識は持っており

ガンダムというと必ず「エルメスのララア」と言うのが定番だったので、 懐かしのキット編を見せたら「エルメスのララアが載ってないぞ!」って絶対言われるだろうなあ、と思っていたのですが

仏壇の前には供えましたが、生きている間に見せられなかったのが心残りです

最終的に魔王になった父

今朝、母とLINEで長いこと父の話をしました

父はここ数年、「小説家になろう」の小説にハマっていました

父の書斎には「月が導く異世界道中」などアルファポリスの本が数多く増えており、最後に体調不良になって記憶が混濁していたとき「大丈夫。俺は魔王だから転生できる」と母に言っていたそうです

まあ、結局全然大丈夫では無かったのですが……

私は父は死んだのではなく、異世界で魔王に転生して元気にやっている……と思うことにしています

1年ぐらい魔王をすれば、きっと大陸一つぐらいは征服しているのではないでしょうか?

最後まで父らしい、父でした

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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