こんにちは。プロモデラー林哲平です。
突然ですが、カラーモジュレーション塗装って知ってますか?
これはヨーロッパのスケールモデラーが発展させた、光源を意識した塗装を施し、立体感を強調させる技法なのですが、面ごとに違った色を塗装するため戦車や飛行機と比べて面の多いガンプラに施すのがちょっと大変「だった」んですよね。
ですが、現在はガンプラにも簡単に応用できる超素晴らしいカラーモジュレーション手法が確率されているんです。
それが「ブラック&ホワイト塗装法」なのです!
ブラック&ホワイト塗装法とは
ブラック&ホワイト塗装法とはホセ・ルイス・ロペス・ルイス氏著「海外モデラー スーパーテクニック AFVモデル塗装ガイド」にて紹介されたテクニックです。
この技法は下地にブラックとグレー、ホワイトでモノトーンのグラデーションをかけておき、上から隠蔽力の色をかけて塗装する、という技法です。
MAX塗りなど、いわゆる下地に影をあらかじめつけておく「プレシェード技法」の一つなのですが、これがまた非常〜に使い勝手がいいんですよ。
この本はちょっと高いですが、AFVモデラーに限らずグラデーション塗装に興味ある人は持っておいた方がいいです。
もちろん私も持ってる愛読書ですよ♫
ブラック&ホワイト法をやってみよう!
と、前置きはこれくらいににしておいて早速ブラック&ホワイト法を試して見ましょう。
今回ははホビージャパンメカニクス01の「林哲平の機動模型超級技術指南」にて製作した陸戦型ZZの胴体を用いて解説していきます。
①下地にブラックを塗ります。
もっとも濃い、一番下地の影色となるブラックを全体に吹き付けるのですが、ここはGSIクレオスのMr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラックを使うのが一番手っとり早いです。
隠蔽力が強くあっという間に塗りあがりますし、キメが細かいのでサーフェイサーですが表面が荒れたりすることもありません。
②光の当たる位置を意識しながら全身にホワイトでグラデーションをかけていきます。
戦車と比べて面が多く、特定の光源を意識するのが結構難しいので、とりあえず上から光がくるので上は白く!影になる下は暗く!を意識するといい感じに仕上がります。
使うホワイトはMr.フィニッシングサーフェイサー1500ホワイトがオススメです。
隠蔽力が高く、黒の上でより白く発色する塗料なのでブラック&ホワイト用塗料としてすんごい優秀なんですよね。
③クリアーを混ぜて隠蔽力を下げた色を上掛け。
これがブラック&ホワイト技法最大のポイントです。
下地につけたグラデーションを活かしつつ塗料を上掛けするので、上掛けした塗料の彩度を変えずに色を保つことができるんです。
これが普通のグラデーションだと、例えば青で塗るならば基本色に白とか黒を混ぜた色でグラデをかけることになるので色が濁りますし、使う塗料も増えるので塗装工程が増えて失敗しやすくなっちゃうんですよね。
隠蔽力を下げるためのポイントとしてはクリアーを混ぜること。
薄め液で塗料を薄くすると垂れたり、塗り重ねるうちに下地の塗料が溶け出したりすることがあるので必ずクリアーで隠蔽力を下げてください。
この辺りは隠蔽力の強いガイアカラーやフィニッシャーズカラーよりもMrカラーの方が適任かもしれません。
④完成状態。
この技法の利点は後から彩度の高い色を上掛けするので、自然なグラデーションをつけることができることにあります。
このようにグラデーション塗装と組み合わせることが難しい迷彩部分にまで微妙なグラデをつけることができるのですっごい便利なんですよね。
特に固定ポーズやウェザリング仕上げのガンプラとは相性抜群なので、エアブラシ持ってる人ぜひ試してみてくださいね!
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