こんにちは!プロモデラー林哲平です!
今回は「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」にて製作したドール風カスタムのモビルドールサラ、その名も「リアルドールサラ」を紹介します♪
可愛い女の子のプラモデルを作りたい!
すいません、今回は色々自分語りをさせてください。
「女の子を作る!」
これは自分にとって、20年間棚上げにしていた課題でした。
帝京大学の模型サークル「EOS」に入り浸り、友人達とプラモを作りまくっていた2000〜2003年あたりの学生時代。
当時はまだフィギアの完成品がやっと出てきたあたりで、女の子の模型といえばレジンキットを作るのが当たり前でした。
で、スケールモデラーであり、フィギアもプロフィニッシャーなみに上手かった友人からいつも
「林くん。これからはフィギアの時代だ! 模型でやって行こうと思うんならフィギアは絶対作れないとダメだよ!」
と、プラモ狂四郎の名シーンであるXウイングを掲げた山根ばりに言われたことがずっと心に残っておりまして。
そのとき、私がなんとか作れたのがこれです。
その辺りのことはこちらの記事には書いているのですが
当時は「フィギアって可愛いけど、目を塗るとか死ぬよな〜」とか、私はバリバリのキモオタなので(誇りを持って言います!)そんなこと考えても仕方がないんですけど「キモイと思われたらどうしよう」とか。
本当は興味津々で作ってみたかったんですけど、なんとなく若い20になったばかりの自分は心理的に手が出せなかったんですよ。
ですが、時代は変わりました。
フィギアとかもう当たり前のカジュアルな存在で普通の人でも買うようになりましたし、なんとプラモ、しかもガンプラにまでなっている!
これはもうやるっきゃありません!
というわけで作例をやりたいな〜 女の子作りたいな〜 とHJ編集部でさりげなくアピールすると
「いいよ!あ、林くんならデカイラスボスみたいなの作るの得意でしょ。なんかデンドロビウムみたいなのに乗せてよ」
「いや、もう少し、単体で可愛いのを…」
「じゃあパワーローダーにする?でっかいラスボスみたいなやつで変形とかさせて……」
と、私は女の子を作った実績が全く無かったのでなかなか作る機会がなかったんです。
というわけで自分の連載である「ガンプラ凄技テクニック」の別冊用作例として、もう90%くらい趣味で作ってしまったわけなのです!
ただ、そこは「ガンプラ凄技テクニック」。
普通に作るだけでは面白くないので、私が大好きな、超可愛いドール風のガールズモデルを製作されるモデラーコンビのこねこのしっぽ氏、よしゅあん氏の作風をリスペクト。
題材としてはガンプラガールズモデルでも作りやすく、洗練された構造で見た目も抜群に可愛らしいモビルドールサラをチョイス。
お手軽簡単に、パッと見ただけで目が離せなくなるようなドール風で、自分だけの女の子を作れるカスタマイズ方法を中心に解説しています。
それではリアルドールサラ、いってみましょう♪
髪色を変えて遊んでみよう!
ガールズモデルで最も手取り早くカスタムしやすい部分は髪色です。
髪色はそのキャラクターの個性を表します。
黒=清楚
赤=活発
のように、缶スプレーでさっと色を塗り替えるだけで簡単にキャラクターイメージを変更できるのです。
サラは電子の妖精的なイメージなので、今回は黄色で金髪とし、エルフなどの妖精的なイメージとしてみました♪
初心者でもできる!ドール風アイペイント!
女の子を作るうえで、最も高いハードルとなるのがアイペイントです。
大学時代の友人はエナメル塗料で一週間くらいかけてアイペイントをしてましたね。
そして、筆によるアイペイントって難しいですし、超目立つので失敗すると「あああ!!!!!!」ってなるんですよね。
キットにはシールが付属しているので最悪それを貼ればいいのですが、それではガールズモデルのHOWTOになりません。
というわけで今回はエナメル塗料よりも扱いやすい、アクリル塗料を使ったアイペイント方法を解説しています。
サラは瞳が別パーツかつモールドされており、コアなガールズモデルユーザーからは批判されている部分ですが塗り分けのガイドがしっかりしているので、初めてのアイペイントする人にとってすごく塗りやすく、練習にはピッタリなんです♪
私もこのモールドが無かったらアイペイントはとてもじゃないですが出来なかったですね!
なお、「もっとガンプラを楽しもうwithビルドダイバーズ」に掲載されているコボパンダ氏が製作されたサラのアイペイントHOWTOを思い切り見ながら作っているので、こちらのオリジナルを見たほうがアイペイント部分はよりわかりやすいと思います
瞳の色で個性を出す!
せっかくアイペイントをほどこすので、ついでに瞳の色も変えています。
瞳というのは髪色並みに個性を出せる変更できる大きなポイントなのです。
アイペイント初心者に効果抜群! UVクリアレジンでドールアイ風に仕上げる!
ガンプラ系のガールズモデルの多くは目が別パーツ、かつ目のディテールがついています。
ここに100円ショップのセリアで購入したUVクリアレジンを垂らして硬化させると!
なんと、キラキラ輝くガラス製のドールアイ風の仕上がりとなるのです!
しかもキラキラの光の反射でアイペイントの塗りムラが結構ごまかせるんですよね♪
ウェザリングマスターでお化粧しよう!
ガールズモデルの顔で欠かせない作業が化粧です。
ウェザリングマスターのHとGを使い、ほほの赤みやアゴのラインにできる影を付け加えていきましょう。
お手軽簡単な作業ですが、これをするだけでグンと可愛らしく仕上がるんです♪
なお、お化粧法に関しては「ホビージャパンエクストラ2020 summer」掲載のurahana3氏のHOWTOを参考にしています。
本物の化粧を知る女性モデラーならではの、繊細かつ効果的なポイントが解説されているのでぜひ読んでみてください!
フェイスパーツがガールズモデルの全てを決める!
完成したフェイスパーツとそれを組み込んだ状態。
キットそのままの状態と比べてみてください。
髪と瞳のカラーを変えたことで自分好みにカスタマイズしつつ、 ドールアイ風のアイペイントに化粧を加えることでキットそのままの状態よりもグン!と可愛らしくなりました!
可愛く顔を仕上げることができると、女の子プラモデルがすっごい楽しくなりますよ♪
ツヤを使い分けよう!
ガールズモデルを製作するときはロボのように全体をつや消しorツヤありにするのではなく、ツヤを使い分けてみましょう。
●肌はつや消し
●服はパール
●インナーはキットそのまま
など、変化をつけることでより自然な仕上がりとなるのです。 全身ツヤツヤとかガサガサの女の子がいたら怖いですからね♪
布素材でドール風のドレスに!
こねこのしっぽ。氏のガールズモデル作例に見られる、レースなどの布素材をガンプラに貼り付けるテクニック。
もう、すっごい可愛くて、前からずっとやってみたかったんですよね!
記事では、
●素材の選び方
●布を切ったときにほつれるのを防ぐ方法
●接着する方法
などを徹底解説しています。
なお、この布素材を使う方法もホビージャパンエクストラ2020summerに掲載されているこねこのしっぽ氏の制作記事を参考にしています。
この記事は神記事ですので、ぜひ読んでみてくださいね♪
ネイルシールでドレスアップ!
こねこのしっぽ。氏の作例といえば、手芸用の装飾品を使った煌びやかな仕上がりが素晴らしいですよね!
記事ではお手軽に貼るだけで可愛らしくできる、ネイルシールを使ってドレスアップする方法を解説しています。
この辺りはお手軽キャンディ塗装で制作したキュベレイ同様に制作しています。
手芸用アイテムを使いこなそう!
手芸用の飾りボタンやラインストーンなどもガールズモデルのドレスアップでは大きな効果を発揮します。
記事では接着部が汚くならない、デコレーション用の接着剤を使って固定する方法を解説しています。
地方に住んでいたりするとなかなか難しいのですが、手芸用素材はネットで買うよりも、実物を見て選んだほうが絶対にいいです!
今回はホビージャパンの本社ビルから歩いていける、新宿のオカダヤで購入しました。
女の子プラモは怖くない!
このサラは私自身、初のガールズモデルとなります。
先にも書きましたが、 私はラスボスっぽく、でっかくて凶悪な、わかりやすくカッコいい邪悪なメカを作るのはとにかく得意なのですが、柔らかくて可愛らしい女の子を作るのは苦手だったんです。
こういうのですね。
でも、女の子、ずっとやってみたかったんですよ。
たぶん、私と同じで 「なんとなく女の子プラモを作ってみたいけど、なんか難しそうだしやり方わからないし今更ちょっと恥ずかしい」 って思っている人も結構多いと思うんですよ。
でも、やってみると普通のガンプラ製作とほとんど変わりませんし、何よりも可愛いもの作るって楽しいんですよね!
私も完成したときは思わず2時間くらいニヤニヤしながら見入ってしまいました(笑)
このサラを見て「あ。俺もちょっとやってみたい」と思ってくれる人が増えると私はすごく嬉しいです!
実は先ほど書いたエピソードに登場したスケールモデラーの友人に「ガンプラ凄技テクニックHG編」を送ったのですが、
「林くんが女の子作るなんてね」
と返事をくれて、あのとき出来なかったことをやっと出来た!と学生時代に戻ったみたいな気持ちになれたのが一番の成果でした♪
というわけでリアルドールサラでした♪
「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」をよろしくお願いします♪
コメント