こんにちは!プロモデラー林哲平です。
今回はらいだ〜Joe式塗装法の要となるテクニックである、リアルタッチマーカーを使ったグラデーション法を徹底解説します!
この記事は「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」掲載のペーネロペーより抜粋していますので、より詳しい制作法が気になる人はこちらも御覧ください♪
400円で出来る、驚異のらいだ〜Joe式グラデーション法!
プラモにも人体にも優しい水性塗料のみ、しかも成型色を活かしつつ、驚くべき短時間で高価なマテリアルを使ったかと勘違いしそうなほどリアルなウェザリングが出来てしまう、真の凄技テクニックであるらいだ〜Joe式塗装法。
どのテクニックも凄いんですが、その中でも最も要となるのはリアルタッチマーカーと神ペンを使ったグラデーション法でしょう。
なんせ、200円くらいのマーカー二本だけで、何万円もするようなエアブラシで、神経使って塗装しないとできないようなグラデーションを誰でも超簡単かつお手軽に出来てしまうんですから!
私もこれまで何回からいだ〜Joe式塗装法の作例を製作させてもらっていますが、読者さんから「上手く行かない」「どうしてもわからないポイントがある」と聞かれることが何度かありました。
というわけで今回はその方法を0から10まで徹底解説していきます!
まずは基本!スジ彫り、凹ディテールをぼかす!
まずはパーツのツヤをプレミアムトップコートつや消しでフラットとし、水性ホビーカラーの焼鉄色でスポンジチッピングするまで作業を進めておきます。
基本的ならいだ〜Joe式塗装法はこちらのハンマハンマの記事で解説しているのでここまでの作業はこちらを参考にしてください。
リアルタッチマーカーでグラデーションを付ける場合、下地のつや消しは必須です。
ザラザラしたつや消しの表面にマーカーの塗料が染み込み、それをぼかすことでグラデーションが可能となるわけなんですね。
この段階ではディテールにスミが入っていないので、パーツはまだのっぺりした印象が強い状態です。
リアルタッチマーカーのリアルタッチブラウンをスミ入れの要領でディテールに書き込んでいきます。
なお、リアルタッチマーカーは塗料が少なくなるとディテールに塗料が流れにくくなるので、書きにくいな? と感じたらケチらずに新品を使ってみてください。
書き込んだらぼかし作業に移ります。
リアルタッチぼかしで神ペンでのぼかしなみに重要なのが指によるぼかしです。
いきなり神ペンでぼかすと、凹モールドの中の塗料が思った以上にはみ出して、自然なグラデーションにならないことがあるのです。
指でこするぼかしを入れることで、グラデーションがより綺麗になるわけですね。
指でぼかしてから神ペンでぼかします。
指でぼかした部分の中心を軽くぼかすだけで、自然なグラデーションとなります。
なお、神ペンのぼかしを続けていると神ペンの穂先に塗料が溜まってぼかしが濃くなりがちなので、定期的に穂先をティッシュで拭って余分な塗料を取っておくと安心です。
指→神ペンでの作業を繰り返して凹ディテール部分をぼかした状態。
まるで極細のエアブラシで細吹きしたかのようなグラデーションをあっという間、しかもお手軽に再現できました。
しかし、このままでは終わりません。
これは基本の基本です。 ここからがらいだ〜Joe式ぼかしの本領なのです!
エッジをぼかして立体感UP!
ディテールだけにリアルタッチぼかしを入れるだけだと不自然な仕上がりになってしまうので、尖ったエッジ部分にもワンポイントでグラデーションを入れていきます。
方法は簡単で、エッジにちょん、とリアルタッチマーカーで書き込み、その塗料を指で伸ばすだけ。
部分的に神ペンでぼかし、指と神ペンでの表現をランダムに入れるとよりリアルに仕上がります。
このようにエッジにもグラデーションが入るとディテール部分だけに比べると一気にメリハリが加わります。
この立体感の強調され具合は、イラスト風模型のライニングと同じ効果があるわけですね♪
汚れた指でウォッシング表現! らいだ〜Joe式塗装法、真の必殺技「ゴッドフィンガー」!!!
ぼかし作業を続けていると指がリアルタッチブラウンで汚れてきます。
「拭いて綺麗に〜」
してはいけません!
この指に付着した塗料こそ、らいだ〜Joe式ぼかし最後の必殺技「ゴッドフィンガー」のチャージ状態なのです。
これはディテールとエッジにリアルタッチブラウンでぼかしを入れた状態。
かなりリアルになってきて、これでも十分ではあるのですが、面の中心などはまだ白いままです。
ここにゴッドフィンガーをこすりつけて、面の中央をリアルタッチブラウンでぼかしを入れるのです!
ゴッドフィンガーで面の中心にぼかしを入れた状態。
これにより、ウェザリングカラーやエナメル塗料で薄くフィルタリングをかけたような表現を指一本で超お手軽に出来てしまうのです!
こんな方法を考えつくなんて、Joe師匠はどれだけシステマティックな思想の持ち主なんでしょう!
リアルタッチグラデーション、ビフォーアフター!
リアルタッチブラウンぼかしの完成状態。
最初の状態と見比べればこの通り。
指と神ペンを効果的に使い分けることにより、リアルタッチマーカーだけでこれほどリアルなウェザリングを施すことができるのです。
ペーネロペーのような面が広く、のっぺりとした印象のキットでも、複雑な塗装や改造抜きでこれほどまでに存在感を強調することが可能なのです!
奥深き、らいだ〜Joe式塗装法の世界!
私はHJ2018年7月号のらいだ〜Joe師匠のイフリートを見て衝撃を受けまして。
以来、信奉者となりいろんな作例をらいだ〜Joe式塗装法で仕上げてきました。
ですが、ど〜しても師匠と同じ仕上がりにならないのが悩みでした。
ですが、らいだ〜Joe氏ご自身の著書である「ガンプラお気楽製作ガイド」のMGバルバトスでリアルタッチぼかしの詳しい方法がついに公開され、それでリアルタッチぼかしの本当の方法をやっと理解することができました。
何度も書きますが、本当に凄い方法だと思います。
というわけでらいだ〜Joe式リアルタッチぼかし、徹底解説でした♪
この記事は「ガンプラ凄技テクニックHG編」のペーネロペーより抜粋したものですが、よりリアルタッチぼかしを詳しく学びたい人はご本人による著書「ガンプラお気楽製作ガイド」のMGバルバトスの記事をぜひ読んでみてください!
そして、ぜひ1回だけではなく2回、3回、10回と読み込んでみてください。
技法って、一回読んでわかったつもりになっていても、実践したあとにあらためて読み返したり、何回か繰り返して読んでみると新しい発見や理解がどんどん増えるもの。
このテクニックはウェザリング以外でもいろんな応用が効きますので、ぜひマスターしてくださいね♪
ガンプラライフが楽しくなること間違いなしですよ!
コメント
コメント一覧 (4件)
はじめまして50代素組み派です。ウェザリングに悩んでたらこちらのブログを見つけ大変参考になりました。ひとつお聞きしたいのですが、最初のつや消しスプレーが住宅事情で出来ない場合は、ペーパーがけでも可能でしょうか?
竹内明広さん、はじめまして!
コメントありがとうございます。
つや消しスプレーが住宅事情で出来ないのであればもちろんペーパーがけでも大丈夫ですが、どうしても難しいならばフラットベースとクリアーを混ぜてつや消し塗料を作り、筆塗りでツヤを消すのもアリではないでしょうか?
返信ありがとうございます。書き方が良くわからず本名を載せてしまった 笑 筆塗りという手がありましたね!ペーパーがけしてデカール貼って、だとその後トップコートってめんどいですよね。組んで、デカール、つや消し筆塗りならばデカールも保護できてツヤも消せて一石二鳥ですね!試します!ありがとうございます。また来ます!
ぜひ!
私もミニチュア意外だと筆塗りでトップコートをしたことはあまりないので、体験談お待ちしています!