こんにちは!プロモデラー林哲平です。
旧キット、いや20世紀に発売されたザクのプラモデルを作る上での難関が鼻の中心の段落ちにできる合わせ目消しです 。
この部分、めちゃくちゃ消しにくいんですよね!
今回は誰もが悩む、この部分の合わせ目をキレイに処理する方法を解説します♪
デザインナイフでカットしよう!
ぶっちゃけ、この部分にヤスリを入れてキレイに削るのはかなりの無理ゲーです。
私ももちろん無理です(笑)
1/144ぐらいの小スケールなら無理やり誤魔化したりできるんですが、1/100ぐらいの大きさになるとアラが目立つんですよね。
ここは合わせ目を消すという方向性ではなく、別パーツ化する方向で行ってみましょう♪
まずは鼻の段落ち部分をデザインナイフで削り落とします。
ランナーから段落ち部分を切り出そう!
ランナータグを切り出し、段落ち部分を改めて作ります。
最初から平面のパーツをくっつければ、わざわざ合わせ目を消さなくてもキレイに仕上がります♪
ランナーにでっかいゲートで埋まった鼻パーツがついているぐらいの気持ちで作業するとすごく楽です♪
段落ち部分を接着する!
四角く成形したら、片側に接着し、はみだしすぎた部分をニッパーやデザインナイフでカットしていきます。
うっかり削りすぎても、ランナータグからまた切り出せば何度でもやり直しできます。
実際、私は削りすぎて2回失敗しています(笑)
3度目の正直で、ランナータグで作った鼻の段落ち部分がピタリと合いました!
こまめに反対側のパーツを合わせながら、少しずつ削って合わせていくのが調整のコツです♪
段落ち制作完了!
鼻の段落ちをランナータグに置き換えた完成状態。
凹んだ部分の合わせ目を消すのは大変ですが、最初から平らなもので置き換えればすごく簡単かつキレイに仕上がります♪
塗装しても元から平面なので、合わせ目が浮き出るようなこともありません。
MAX渡辺氏のザクを参考にしています!
この方法は私のオリジナルではなく、ホビージャパン1999年6月号掲載のMAX渡辺氏によるPGザクの制作法で紹介されていたものです。
当時読んでいて「ザク頭の段落ちはこう処理するのか!しかもランナータグを使うなんて!」とめっちゃ心に残っており、いつか自分でもやってみたかったんですよ♪
ザク系MSは2003年に発売されたHGUCザクで頭部が上下分割式になるまで左右割りの構造が主流で、鼻段落ち部の合わせ目消しはモデラーにとって課題でした。
20世紀に発売されたザク系MSのキットにはだいたい応用できるので、ぜひとも活用していただけると嬉しいです。
こちらの制作法は「週末でつくるガンプラ凄技テクニック 懐かしのキット編」より抜粋したものなので、より詳しい制作法を知りたい!というモデラーさんはぜひ合わせて読んでみてくださいね。
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「プラモデルを趣味として作ってみたいけれど、ちょっと難しそうで手が出ない」という人はぜひ手にとってみてください。
プラモデルの楽しさをを体感する、手助けになれば私は嬉しいです。
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