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こんなプラモがあったなんて!ウォーハンマーを始めたきっかけ。ミニチュア童貞を捧げたキット「リザードマン・ザウルス・オールドブラッド」をひたすらに塗った思い出。

 こんにちは!プロモデラー林哲平です!!!

 今やすっかり大人気となり、ミニチュアという模型ジャンルを確立したしたウォーハンマー。

 私が初めてウォーハンマーのミニチュアを作ったのは8年前の2012年のこと。

 ブームになる前の話で、一時期は日本語版の販売サイトが消滅するとかしてたので下手したら日本から撤退するんだろうか?とか心配していた時代が懐かしい。

 そんなわけで私が初めて作ったシタデルミニチュア「リザードマン・ザウルス・オールドブラッド」を紹介します。

 昔のブログの記事をこちらの新ブログに移すにあたり、三つに分けていた記事をまとめてみました。

 2012年にタイムスリップしたつもりで読んでみてくださいね〜♪

目次

2012年の冬ワンフェスで運命的に出会う!

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 こんにちは。林哲平です。

 今回はゲームズワークショップから発売されているゲーム用のミニチュア、「リザードマン・ザウルス・オールドブラッド」を紹介します。

 これを購入したのは三週間ほど前のワンダーフェスティバル2012[冬]でのこと。

 たまたまゲームズワークショップのブース前を通りかかったときに、プラモデルのランナーらしきものが目に入ったのです。


 ゲームズワークショップが展開しているウォーシミュレーションゲーム『ウォーハンマー』のことは知っていましたが、ゲーム用のミニチュアがプラモデルとして販売されているということは恥ずかしながらまったく知りませんでした。

 てっきり、今でもメタルフィギュアなものだとばかり思い込んでいまして。


 店員さんにお願いしていろいろランナーを見せてもらったのですが、ディテールや彫刻の精密さ、合わせ目やパーテイングラインを目立たなくするよう工夫した四次元的な分割に驚愕! いろいろ悩みましたが、異常に熱いトークの店員さんのアドバイス?を受けつつ、このキットを購入したのです。

 本当は大型で迫力のあるゾンビドラゴンやキメラとかが欲しかったのですが、値段的に奥さんの顔が脳裏に浮かんだので、お手頃そうなリザードマン君(1800円)に決定しました。

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 パッケージ裏面。キットはブリスターパック入りで、価格は1800円とガンプラはともかく、スケールモデルと比べてもかなりの高額です。

 写真で見ると大きく見えますが、パッケージはハガキサイズほどの大きさ、キットは組み立てると40ミリほどととにかく小さい!

 ランナーに付いているベースのサイズが25×25ミリなので、これを基準にするとサイズがわかると思います。

 感覚的に「プラスチックで成型されたメタルフィギュア」という感じでしょうか。

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ランナー全体図。ハガキサイズのランナーに複雑な形状のパーツがみっしり詰まっている感覚です。

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 特に見て凄いな~と感じた頭部パーツのアップ。

 爪の先くらいの大きさの頭部なのにこのディテール! 凶悪そうな牙はバリも無くバッチリと抜けており、あまつさえ完成後は絶対に見えることのない口内の歯茎まで彫刻されています。

 こういうパーツを見ると制作意欲が沸々と沸き上がってきますね~

 ちいさく、可愛い? プラモデルなので暇を見ながらちまちま作っていこうとおもいます。

初めてのミニチュア製作!

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 ちまちまミニチュアを製作しております。

 メタルフィギュアなどのミニチュアは大抵全てのパーツを接着してから塗装するものですが、このキットの四次元的な分割と複雑なパーツ形状を見るにそれはちょっと無理そうだな……と思い、バラバラの状態で塗装し、完成後に組み立てることに決定。

 まずは手で触らなくても塗装できるように1ミリ真鍮線で持ち手をつけ、レジン棒で台を作りました。

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缶スプレーで下地塗装をするために、割り箸に両面テープでくっつけました。

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 ミニチュアの台座周りに溶きパテで凹凸をつけてみました。こうすることで、完成後に金属製の台座風に仕上げる塗装表現を施すことが出来ます。

 完成写真で詳しく説明できればなあと考えています。

 シタデルミニチュアの下地塗装にはコレ! アンダーコートスプレー(ケイオス・ブラック) です。

 これもワンダーフェスティバルでゲームズワークショップの店員さんに勧められて購入したもの。

 店員さん曰く、「パーツ表面の油や汚れを全て除去し、かつシタデルカラーの食いつきをよくするスグレモノなんです!!!」とのこと。

 果たしてその成果は……

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 店員さんの言う通りでした。

 薄く、かつ強力な塗膜に驚きです。

 塗料の吹き口がMr.カラースプレーなどの模型用缶スプレーとだいぶ異なっており、最初は勝手がつかめず大量の塗料を噴射してしまったのですが、細かな塗料のミストのおかげか、脅威のシタデルパワーのおかげかディテールが潰れることもなく薄く均一な塗面を得ることができました。

 はたしてどんな塗料を使っているのか?非常に興味津津です。

 下地もできたことなので、ついに! 塗装に突入です。細かなものを筆で塗装するのは

 あらゆる模型作業の中で一番の苦手です!!!

 キレイに塗れるといいな~

完成!リザードマン!!

 初ミニチュアがついに完成しました!!!

 最初は段階を追って塗装の最中も写真に撮ってUPしようと思っていたのですが、塗装が楽しくて楽しくて、気がついたら完成していました。

 塗装は全てゲームズワークショップのシタデルカラーで塗装しています。

 このシタデルカラー、一本500円と模型用塗料としてはズバ抜けて高額です。

 正直アクリルガッシュで代用しようかとかなり悩んだのですが、前々から興味があり、一度は使ってみたかったので覚悟を決めて購入しました。

  シタデルカラーは水性のアクリル系塗料で、隠蔽力も塗膜も強力。

 おまけに速乾性というスグレモノ。筆塗りの苦手な自分でもスラスラと塗装げできてかなり感動です。

 500円という価格も、これなら許していいかな~という感じです。

 ミニチュアのペイントは初めてだったので、「シタデルミニチュアペイント大全」を熟読、参考にしながら作業しました。

 お手軽なソリッドペイントからゲームズワークショップが誇る最強のペイント軍団「ヘヴィメタルチーム」が駆使するブレンディングの技法まで詳しく紹介されています。

 中でも特に凄い!と思ったのは調色や色相についての詳細な解説。

 模型用のHOWTO本だとなかなかフォローされていない分野なので、模型の塗装全般にとても参考になります。


 最初なのでソリッドペイントでもいいかな~とも思ったのですが、ブラックの下地に何段階にもわたって少しずつ明るい色を重ねていく「暗明法」という技法にチャレンジ。

 本体のブルーはNECRON ABYSS→ENCHANTED BLUE→ICE BLUEの順番でブルーを重ねて色に深みを出し、シタデルウォッシュのASURMEN BLUEにてウォッシング。

 さらにSKULL WHITE+ICE BLUEでドライブラシを施し、ウロコの凹凸を強調しています。

 武器や鎧、装飾の金属色はCHAIN MAILを下地にDWARF BRONZ、MITHRIL SILVER、BURNISHUED GOLDをそれぞれ塗装しています。

 DWARF BRONZ、MITHRIL SILVER、BURNISHUED GOLDはそれほど隠蔽力が強いわけではないので、CHAIN MAILの下地の上に塗料を乗せる感じで塗装し、エッジの部分にCHAIN MAILを残すようにするとエッジがシルバーで強調された金属的な仕上がりとなります。

 ただ、そのままでは色がキツすぎるのでDEVLAN MADでウォッシングして色を落ち着けつつディテールのメリハリを強調しました。

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 最後に溶きパテで凹凸をつけた台座をガンダムマーカーのガンダムゴールドでドライブラシし、真鍮台座風に仕上げたら完成です。


 ちなみに500円玉とくらべるとこれくらいのサイズ。完成してもスペースを取らないので住宅事情にやさしい模型ですね。


 ミニチュアの塗装はとても楽しいですね。無機質なグレーを自分の手でどんどんカラフルに染め上げてゆく過程は格別! なんだか深みにハマってしまいそうな予感がします。


 次はリザードマンの仲間を増やすか、それとも別の軍勢を増やすか。悩みます。スキンクやザウルス、スランを作ってウォーハンマーで遊べるようにするか、それとも自分が興味ある格好いいミニチュアをいろいろつまみ食いして楽しむか……
 とりあえずはシタデルカタログを眺める毎日が続きそうです。

ウォーハンマーで知ったネット影響力の重要性!

 2012年当時の自分の文章読み返して見ると懐かしいですね〜♪

 当時は新婚時代で、奥さんに「積みプラ禁止。プラモは完成させてから次のを買うこと!(今は解除されております)」という非常〜に厳しいルールを課されていたので、スペースを取らずに楽しめる新しいジャンルのプラモを探していた時代でもあったんですよね。

 シタデルカラーで塗ってみて、匂いがせず、あまりにも筆塗りに適しまくっている性能に度肝を抜かれたのは今でもはっきりと覚えております。

 シタデルカラーを導入したおかげでガシャポン戦士の部分塗装作例が随分楽になりましたし、苦手だったミニタリーフィギアの塗装がちょっぴり?マシになったり。

 でも、何よりもウォーハンマーで感じたのはネット上での影響力の重要性です。

 ウォーハンマーとシタデルカラーに出会って、「これは凄い!」と自分の周りとか、ブログとかでミニチュアについて記事を書きまくったり宣伝しまくっていた時代があったのですが、周りの反応は「凄いけど、ふーん」くらいな感じ。

 私が初めた2012年くらいは日本語版のサイトがあったり、神保町のゲームズワークショップも今よりもう少し大きい建物に入っていたりしたのですが、2016年頃には国内でのゲームズワークショツプの展開がすっかり下火になり、日本撤退か?と危ぶんでいたのですが…

 模型ブロガーである、からぱた氏のブログ「超音速備忘録」のとある記事が全てを変えました。

超音速備忘録
キミは腐ったドラゴンのプラモデルを組んだことがあるか(前編) | 超音速備忘録 躍動するドラゴン。むき出しになった骨と肉、いまにも朽ち果てそうな皮。これがプラモデルだというのだから、イヤになってしまいます。信じられないことに、プラスチ...

 このゾンビドラゴンの記事が大反響を呼び、マックスファクトリーが代理店となりゲームズワークショツプ以外でもシタデルミニチュアが買えるようになり

 ホビージャパンでもウォーハンマーの作例が掲載されるようになり

 その造形力やシタデルカラーの優秀性により、すっかり日本のプラモデルシーンで定着したのは自分にとって衝撃でした。

 私もその様子をホビージャパン編集部で関係者から直接見聞きしていたのですが、そのとき思ったんですよね。

 「超絶作例を作ることも大事だけど、情報を発信して自身の影響力を高めることも今の時代には絶対に必要である」と。

 それからはほぼ趣味感覚でやっていたブログからツイッターでの情報発信に切り替え、現在の「ツイッターで情報発信。それをブログにまとめる」スタイルに落ち着いたんです。

 ウォーハンマーの栄枯盛衰を間近で見ていなかったら、多分ツイッターとか「模型店なう」ぐらいしかやってなかったかもしれません。

 というわけで私の人生を変えた初ミニチュア、リザードマン・ザウルス・オールドブラッドでした。

 今の相場で考えると値段1800円は激安なので、ぜひ作ってみてくださいね〜♪

 
 

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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