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ひと目で改造ポイントをアピールできる、ガンプラの製作途中写真を撮影していますか? 子供の成長記録のつもりで、自分のガンプラの大事な製作過程を写真に残しておきましょう!

 こんにちは!プロモデラー林哲平です♪

 みなさん、ガンプラ作るとき途中写真て撮ってますか?

 「いや、そんなのいちいち撮ってる暇があればさっさと完成させたいし」

 という気持ちはもちろんわかります。

 ただ、現在の自分の作品をツイッターなどのSNSにUPして他のモデラーさんたちと交流する時代、途中写真は以前以上に重要な要素となっているんですよ。

 今回はそんな「製作途中写真」の重要性についてお話しますね♪

目次

十分に発達した模型技術は魔法と区別がつかない!

 

「十分に発達した科学は魔法と区別がつかない」

 アメリカのSF作家アーサー・C・クラークが遺した有名な言葉です。

 あまりにも高度な技術を目にすると、人はそれがどうなっているのかわからないので、その凄さを理解できなくなってしまうのです。

 これは科学ではなくても、ガンプラなどの模型にも当てはまります。

 余りにも技術が高すぎる作品はまったく改造しているように見えず、まるで最初からそんなプラモデルが存在したかのように見えるんですよね。

 プロモデラーでいうと木村直貴さんや「サンライズメカニック列伝」の田仲正貴さんの作例がまさにそんな感じ。

 これはモデラーが目指す、ある意味究極の到達点でもあるのですが……

 完成状態だけで見ても、どこをどうしたのかまったくわからないんですよね。

 昔、ホビージャパンで私の師匠である編集者の岡村征爾氏から聞いた話なのですが、

 「途中写真は絶対いる。あまりにも凄い作例の完成体だけ見せても、読者はどう作っているのかまったくわかららず、魔法だと思ってしまう。それを魔法から作例にするために必要なのが途中写真だ」

 と。

途中写真を撮影してみよう!


 

 とは言っても「途中写真なんてどう撮ったらいいのかわからないよ!」という人も多いはず。

 そこでホビージャパン編集部直伝の製作途中写真撮影ポイントを解説しましょう!

 これを全部やる必要はありませんが、覚えておけば「どんな途中写真を撮ればいいのか」がまるわかり!

 今回はホビージャパン2019年10月号掲載のF90eXクロスボーンタイプを例に解説します♪

 こちらはMG F90を改造してクロスボーンガンダムのプロトタイプを想定して製作したオリジナル作例です♪

 まず最低限必要なのがフル装備状態の前後写真です。

 これは真正面から撮らず、少し横振り、完成状態でのメインカットと同じように撮ればOKです。

 本撮影の予行演習になりますし、どこをどう改造したかが一眼でわかります。

 ちなみにこの段階でしっかり武器を持たせておかないと、完成後に思わぬところに武器が干渉して持てなかったり、武器が重すぎて腕が下がったりというミスを避けるための最終確認にもなるんです。

 続いて素立ちの三面図。

 これはもう途中写真の基本中の基本、「ザ・途中写真」として抑えて置いて欲しい写真ですね。

 昔のホビージャパンの途中写真だとこの三面図はかなり高頻度でありましたし、何よりもどこをどう改造したかがソリッドに判別できるので、迷ったらこれを撮っておけばOKです。

 続いて部分写真。

 これは元キットから変わっている部分を中心に撮影するのが基本ですが、基本キットのままでも頭部は目を引く超重要ポイントなので、私は必ず撮影するようにしています。

 部分写真は組み立てた状態だけでもいいんですけど、余裕があれば分解状態のパーツ並びを撮影しておくと「その部分がどんな構造になっているのか?」が一眼でわかるんです。

 撮影の順番としては最初に全体像や三面図を撮影しておき、 バラバラにしながら部分を撮っていくと塗装前の分解と同時にできるので効率的ですよ♪

 完成するとこんな感じになります。

 途中写真と見比べてもらえると、どこをどう改造したかがよくわかっていただけると思います♪

ビフォアーアフターを魅せる!

 先のF90eXはオリジナル系の改造でしたが、やはり製作途中写真が最も効果を発揮するのがプロポーションの徹底改修作例です。

 こちらはHJメカニクスで連載していた「林哲平の機動模型超級技術指南」で製作した1/60ジョニーライデン専用ザク。

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  プロポーションを全体的にいじっているので、こうして並べるとビフォアーアフターが一発でわかります。 

 比較用にもう一体キットを用意して並べて撮ると一番わかりやすいのですが、普通のモデラーさんで比較用キットを余分に買ったり組んだりするのは大変なので組み立てる前に正面だけでも「パシャリ!」と撮影しておくといいですよ♪

途中写真はエンターテイメントである!

  というわけで製作途中写真講座でしたが、いかがだったでしょうか?

 私は途中写真見るのが大好きで、初めてホビージャパンを買って読んだとき、普通のプラモの中にポリパテの黄色やプラ板の白が混ざり、思うがままに、超格好よく改造された途中写真にシビれまくったものです。

 初期MG時代のMAX渡辺氏の徹底改修作例の途中写真とか完成状態より好きだったかもしれません(笑)

 見てくれる人へのアピール以外でも、昔の途中写真を見返すと新しい発見があったりするので写真メモとしてもすっごい優秀なんですよ。

 プラモデルってただ完成品がそこにあるんじゃなくて、手を動かして作った結果そこにあるんです。

 そんな作品ができるまでの貴重なストーリーの記録として、子供の成長記録のつもりで途中写真をぜひ撮ってあげてくださいね♪

 

 

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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