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ワンダーフェスティバルで生活費を稼げ!……たら良かったなあ〜。これからワンフェスに出たい人へ。私の成功と失敗の経験、全部教えます! その①商品リサーチは大事だよ!

 こんにちは!!! プロモデラー林哲平です 。

 ワンダーフェスティバルって行ったことありますか?

 世界最大の造形物イベントで、日本中から集まった人が自分で作ったガレージキットを売る、模型のお祭りなんです。

ワンダーフェスティバル

 最近は都合で行けないことも多いのですが、学生時代から10年以上、毎回ワンダーフェスティバルには参加していました。

 特に大学3年生~ホビージャパン編集部で働きだしてから1年くらいまではディーラーとして参加しており、自作のガレージキットを売って生活費の足しにしていました。

 今回からしばらくはワンダーフェスティバルの思い出、ということで私がガレージキットを売って稼げたり、外して全然稼げなかったりした時代の思い出話をしていこうと思います。

 これからワンフェスに新しくディーラーとして参加する人の参考になれば幸いです。

 なかなかワンフェスで黒字にするって他の人が言うには難しいらしいのですが、ポイント抑えておけばそんなに不可能では無いんですよね。

 ちなみに今は当時とは結構状況が違うのでこの方法をトレースしてもその通りに稼ぐのは難しいと思いますが、「ガレージキットを作って売る」という基本的な考え方はそれほど変わらないので、だいたい大丈夫かと。

 それでは林哲平のガレージキット販売講座の始まり始まり~♪

目次

ワンフェス参加のきっかけは友人からのお誘い

 実は私、ワンダーフェスティバルって最初全然興味が無く完全スルーだったんですよ。

 私は四国の徳島出身で、模型雑誌で特集される模型イベントは「遠いところでやっていて自分には関係無いもの」という認識だったんです。

 毎年ホビージャパンで大々的に特集される「JAFCON模型コンテスト」のほうに完全に意識が向いていて、東京に出てきてからはそれを目標にプラモ作って、JAFCON模型コンテストには参加したりしていたんですが、ワンダーフェスティバルがどれだけ凄いイベントなのかまったく理解してなかったんですよね。

 大学二年生のときに大学の模型サークルに入り、そこでたくさんの模型友達ができたのがワンダーフェスティバルに参加するきっかけとなりました。

 友人たちは有名ディーラーが販売するガレージキット目当てに当初徹夜で並んでいたのですが、ワンフェス前の徹夜ってキツイんですよね。

 夏は熱いし、冬は極寒だし。

 そこで友人たちが考えたのがディーラーとして参加することでした。

 ディーラーとして参加すれば並ばずとも最初から場内に入れますし、目当てのガレージキットを購入できる確率も徹夜で並ぶよりずっと可能性は高い。

 ちなみにそう考える人は結構多くて、ワンフェスには「ディーラーダッシュ」って言葉もあるぐらいです(笑)

 ただそうなると、誰が出店ブースの留守番をするか、という問題が出てきます。

 店番してるヤツは欲しいガレキを買いにいけませんからね。

 そこで白羽の矢がたったのがガレージキットにまったく興味が無い私でした。

 なので私の初ワンフェスはディーラーダッシュ用の留守番要員としての参加だったんですね(笑)

 ただ、友人たちも無商品のダミーディーラーとして参加したのではなく、ちゃんとちっちゃいフィギアを作り、ガレージキットして販売もしていました。

 ディーラーダッシュ作戦はかなりの成功を収め、また作ったガレージキットもちらほら売れて、これは楽しい!と言うことになりまたディーラーとして参加しよう!!! となったのですが、そのとき私もなにか作ってみない? と誘われたんですよね。

 そこから私のガレージキット体験が始まったわけです。

まずはリサーチしよう

 まず最初に私がしたのはどんなガレキが売れているのかのリサーチでした。

 ワンフェスで一番メインなジャンルは女の子フィギアです。

 しかし!自分は完全メカモデラーで、フィギアはまったく興味が無く、また売れるキャラがわかったところで作れなかったんですよ。

 そこで自分が得意なロボット系のガレージキットを徹底的にチェックしました。

 ジャンルや作品、価格、固定か可動かなどなど。

 自分が特に重視したのは値段と作りやすさ。

 個人でガレージキットを作るとなるとあまりに安いものでは利益が出ませんし、仮に高単価で売れたとしてもデザインが複雑すぎて製作時間がかかるものは作りたくありませんし。

 なので「楽に作れて売れるメカ」を再重視し、気になるディーラーさんには「どれくらいの数を持ってきて、どれくらい売れているのか」を聞いて周りました。

 丁寧に話しかければ、結構いろいろ教えてくれるんです。

 「完売!!!」となっている商品でも、3つしか持ってきていなくて完売なのか、50個持ってきて完売なのかではまったく違いますからね。

 その基準でリサーチした結果…… 「これは売れる!!!」と確信したのが装甲騎兵ボトムズのアーマードトルーパーでした。

 当時ATは立体物が少なく、売っているディーラーもあまりありませんでした。

 スケールは1/35が中心で、そちらは単価が高くて1万円くらい。

 でも、1/24のATだと単価が15000円以上のものがほとんどで、ディーラーさんに話を聞いてみると20個くらい持ってきても完売している商品が多い。

 元々ボトムズは好きでしたし、利益も見込めそうなので当時1/24で立体物が無かった「エクルビス」を製作することに決定したんです。

版権物の選定には「完成見本提出」と「落としたときのペナルティ」を気をつけよう

 ワンダーフェスティバルは「当日版権」というシステムをとっています。

 これはキャラクターガレージキットの販売権を「当日一日のみに限定して販売していいよ」というもの。

 これはワンフェス を始めた、当時ゼネラルプロダクツの社長であった岡田斗司夫氏の考案したシステムで、非常に画期的なものなんです。

 詳しくはワンダーフェスティバルのホームページを見てください。

ワンダーフェスティバル

 そして、版権元によって、ガレージキット製作のコストが大幅に変わってくるのを知っていますか?

 まず、版権料。

 商品の価格にあわせて一定の割合の料金を版権料として版権元に収めなければいけません。

 大抵は5%ぐらいなのですが、版元によってはもっと高いところもあり、ここが高いと売れなかったときのダメージがデカイんですよね。

 なんせ当日版権ですから、もし売れなかった場合、次のワンダーフェスティバルでもう一度売るにはもう一回版権料を支払うことになるわけなんです。

 あと、販売するときに商品サンプルを提出する必要があるのですが、版権元によっては完成見本の提出を要求されることがあります。

 これは個人にとってはかなりキツイ条件なんです。

 自分が作ったものとはいえ、イベントガレージキットを作るって大変ですからね。

 大抵のところはブースに置いた完成見本を提出する形になるんですが、版元によっては販売のたびに完成見本の提出を求められるところもあったり、完成見本の提出が一つどころか3つとか要求されることがあるので、このあたりの条件が優しい版元のキャラクターを選ぶほうが健康的です。

 幸いにも『装甲騎兵ボトムズ』の版権元であるサンライズさんは条件が優しく、非常に助かりました。

 このあたりもボトムズを販売物として選んだ理由の一つなんです。

製作キャラクターの選定は重要だよ!!!

 どのキャラを作るか? って商売においてめちゃ重要です。

 一番大切なポイントは、ライバルとなるべき一般商品がなにもない、もしくは販売予定に無いということ。

 同スケールのプラモやおもちゃがある場合、よほど人気のディーラーでも売れません。

 「おれはこのロボが大好きで、こういう解釈で作りたいからキットがあっても気にしない!!!」みたいな人もいますが、押入れが売れ残ったガレキで占領されてなおかつ売上が予想の半数以下とかになると情熱なんて関係なく凹みます。

 ライバルがおらず、かつ売れそうなアイテムを選定することが大事です。

 どんなに情熱があっても、売れなかったらモチベーション上がりませんからね。

エクルビスを売って17万稼ぐ

 なんだかんだいって製作に1年くらいかかり、大学3年の冬フェスでエクルビスを17000円にて10個売りだしました。

 私はこれくらいが適正価格だろうと値段をつけたのですが、周りの友人たちからは「そんな高い値段で売れるわけない」とか言われてました(笑)

 結果は午前中にて全て完売。

 大学生のときの17万はとにかく大きく、非常に助かりました。

 この成功が友人たちに与えた影響は大きく、ボトムズディーラーとしてもっとATを作って本格的にディーラー活動してみよう、となったのですが……

 そう簡単に行かないところがワンフェスの厳しいところでもあり、また楽しいところでもあります(笑)

 波乱万丈のワンフェス修行時代、第二回に続きます♪

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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