こんにちは!プロモデラー林哲平です!
今回はお手軽に、ガンプラを飾るための本物そっくりなベースを作る方法を解説します!
本物の地面を作る!しかも簡単に!
ガンプラといえば「HOWTO BUILD GUNDAM」の時代からディオラマやヴィネットで楽しむモデラーさんた数多くいます。
ですが、ガンプラを作ることとディオラマベースを作ることは全く違う技術が要求されるので
「ディオラマって超難しそう。地面とかどう作っていいのかわからない!」
という人も多いんですよね。
ですが、素材と作り方さえ知っていれば、作業的には小学生の夏休み工作レベルなのでリアルな地面でも簡単に出来てしまうんです。
それではヴィネットベース、いってみましょう♪
天然木を使うとオシャレに仕上がる!
ベースは木製デコパージュやプラスチック製のベースなどさまざまな種類がありますが、近年AFVモデルで流行しているのが自然木を輪切りにしたベース。
ランダムな形状がヴィネットに変化を与えてくれますし、上手く使えばすごくオシャレなヴィネットに仕上がるんです♪
ホームセンターの木材コーナーで購入出来ますが、一つ一つ形が違うので、自分の目でしっかりとみて選びましょう。
地面の基本は紙粘土で!
ベースの地面は粘土で作るのですが、おすすめはダイソーのふわっと軽い紙粘土。
ヴィネット全体を軽くすることができますし、安く、乾燥も早いです。
近くに売っていない!という人はハーティークレイを使いましょう。
ほぼ同じ使用感、というか私は昔はこちらを地面用に使っていたのですが、ダイソー粘土が安く手に入り安いのでそちらに切り替えただけなので性能的には変わりません。
紙粘土をそのまま盛り付けても、乾燥したらペリっと剥がれてしまいます。
これでもか!というくらい木工用ボンドをしっかりと塗り塗りしておいてください。
なお、木工用ボンドはディオラマ製作の必需品なので備蓄が多すぎて困ることはありませんよ♪
粘土をしっかりとくっつけます。
ベースに粘土がついて汚れないように注意しましょう。
本体なら地面を作る作業のとき、ベースはしっかりとマスキングするのですが、凸凹した自然木でマスキング出来ないため、その辺りに気を配る必要があるのです。
岩をコルクボードから作ってみよう!
ディオラマの地面で岩を作る場合。
一番お手軽に、かつリアルに仕上がるのがコルクボードを使う方法。
今回は加工されていない本コルクを使っていますが、クラフト用の加工されたコルクボードやブロックでも大丈夫です。
まずは必要なサイズにペンチで剥がして行きます。
結構頑丈なので、ぐいっ!と捻りとるように引き剥がしましょう。
適切なサイズにねじ切ったコルク。
周りが汚れないように、トレイなどにいれておくとスムーズに作業を進めることができます。
コルクは紙粘土が固まる前にぐいっと埋め込んでおきましょう。
コルクは自然な凹凸により、塗装すると非常にリアルな岩となります。
大きく使って崖の岩肌にしたり、工夫次第でいろんな表現が可能となるのでぜひ活用してみてください♪
砂を使ってみよう!
続いて砂をつかいます。
鉄道模型用の砂を、サイズが違うものを複数種類振りかけます。
水で溶いた木工用ボンドを上から塗って固定しましょう。
公園やその辺りの地面の砂はサイズが不揃いで非常にランダムな感じが出て活用の幅が広いのですが、 自然の砂は植物の種が混ざっています。
使うときは一度フライパンで炒っておかないとリアル草が生えることあるので注意してください!
ベースにガンプラを固定する!
ベースにガンプラを固定します。
このとき、かならず一番下の木部まで貫通するようにしっかりと軸を打っておくこと。
この近藤版ギラドーガはエポパテを多用してかなり重量が重くなっているため、5mm真鍮パイプでガッチリと軸打ちしています。
こうしないと地面ごとペリ、と剥がれて落ちて破損することが多いんです。 安定性は大事ですよ!
まずは下半身から。
格闘技やスポーツでもそうですが、下半身がしっかりしていないと上にどんなものを乗っけても不安定になってしまいます。
上に全てのパーツを乗せた塗装前の状態。
ちょっと揺らしてみたりして、安定しているかどうか確認しておきましょう。
なお、ヴィネットベースを作る時は地面を真っ平らにはせず、必ず高さを作るようにしましょう。
平面の上にそのままぽん、と立っているだけよりも、起伏のある地面に立たせることで自然と動きが演出でき、ガンプラの高さも上がってより目立つようになるのです。
地面にいろんな色をぶっかけよう!
タミヤアクリルカラーのグレー系をランダムで塗って下地を作ります。
その上からピグメントをアクリルで溶いたものを塗ったり、ウェザリングカラーを染み込ませたり、粉末ピグメントやパステルをまぶしたりして茶色に近づけていくように地面の色をつけていきます。
地面の塗装で大事なのは単調にならないようにすること。
複数の色、複数の素材、複数の技法を重ねることで、まるで本物の地面のような表面となるのです。
地面を作ることをディオラマ用語で「グランドワーク」と言います 。
グランドワークに凝ると、ヴィネットの仕上がりがぐん!と上手になりますよ。
スタティックグラスで草を植えよう!
砂漠や荒野でも、地面には植物が生えています。
植物があると無いとでは地面のリアルさがガラリと変わってくるので最も簡単な草植えであるスタティックグラスを使った方法を紹介します。
スタティックグラスは鉄道模型用に販売されている芝生用のマテリアル。
まさに草専用アイテムなわけですね♪
まずは木工用ボンドを草を植える部分に塗って行きます。
スタティックグラスを木工用ボンドに押し付けます。
押し付けたら、フッと息を吹きかけて余分なスタティックグラスを吹き飛ばしましょう。
ボンドが感想して透明になったら完成です。
どうです?ものすごく簡単ですよね?
リアルに仕上げるコツとしては複数のスタティックグラスを混ぜておくとより本物そっくりの草に仕上がりますよ♪
完成!ヴィネットベース!
ついにヴィネットベースが完成しました!
このままでも眺めていたいくらい、本物そっくりの地面となりました♪
最後にガンプラをベースに接着すれば完成です!
ベースとガンプラの接着ですが、これは二液混合タイプのエポキシ系接着剤を使いましょう。
エポキシ系接着剤は硬化するとゴム状になり、これが上のガンプラが揺れたりしたときの衝撃を吸収してくれるんです。
ガチガチに固定する瞬間接着剤だと揺れの衝撃によるダメージが少しづつ蓄積し、地面にクラックが入ったり、軸がスポっと抜け落ちてしまうことがあるんです。
というわけヴィネットの完成です!
つい気を抜きがちな地面ですが、ここがしっかりしていれば上に乗っかってるガンプラも不思議とカッコよさが急上昇するもの。
ヴィネットやディオラマを作るときは、ぜひ気にかけてみてくださいね♪
なお、今回のヴィネット解説で使用した近藤版ギラドーガの作例はこちらの記事で徹底解説しているのでぜひ!読んでみてくださいね♪
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