こんにちは!プロモデラー林哲平です。
今回はHJ2020年11月号の連載記事 「ガンプラ凄技テクニック」にて製作したセイラマスオ氏風のHGジムカスタムを紹介します♪
セイラマスオ氏の作風をお手軽に真似てみる!
成型色を活かしながらも、抜群のセンスで数々の素晴らしい作品を作り続け、ガンプラにおけるトップモデラーとして10年以上君臨し続ける凄腕のプロモデラーであるセイラマスオ氏。
マスオ氏の作例は本当にかっこいいですし、こんな作品作ってみたい!ってガンプラモデラーならば誰しもが一度は思うものです。
今回のジムカスタムはそんなセイラマスオ氏風の作品を週末だけで、出来るだけお手軽に製作する方法を解説しているのですが、今回最も注力して解説しているのはプロポーションの調整法です。
私はセイラマスオ氏のテクニックにおいて筋彫りやミキシング以上に、プロポーションの調整法こそマスオ氏が持つ最強の必殺技であると確信しています。
それではセイラマスオ氏風ジムカスタム、行ってみましょう♪
目指すプロポーションを決定する!
プロポーションの調整方法は色々ありますが、最も大切なのは「どんなプロポーションにするか」という、終着点や目標を最初にしっかりと定めておくことです。
キットはKaガンダム寄りのかなりスマートなスタイルですが、今回はアニメ設定画のガッチリしたプロポーションを目標とすることにします。
「特徴が無いのが特徴」ではなく「バニングの乗機」である強そうなジムカスタムをイメージしています。
パッと見て腕が長すぎることが一番気になるポイントなので、まずはそこから改修することにしてみましょう。
上腕を詰める!
腕を詰めるとき、一番手取り早いのは上腕の上を削ることです。
記事ではノギスを使い、平面を出しながら隙間を開けず、正確に左右のミリ幅を合わせてお手軽に短縮する方法を解説しています。
関節を詰める!
成型色を活かしたままプロポーションを変更するとなると、外装を加工するのは難しいもの。
となると関節の位置を調整するのが一番てっとり早い方法です。
記事ではヒジ関節の位置を調整して、腕を短縮する方法を解説しています。
腕を短縮した状態。
肩の位置もあげてやると、拳の位置が上に上がり、力強い肩と腕の短縮を両立させることができます。
ちょっとずつの改造ですが、左右でこれくらい変わってくるんですよ♪
股間の位置で足の長さを変える!
腕の長さを詰めた結果、相対的に足が長く細く見えすぎてきました。
そこで細い足を太く力強く見せるため、足を短くするのですが、今回は最も簡単な短縮ポイントである股間軸の位置変更方法を解説。
上にあげれば短く、下に下げれば長く見えるようになります。
なお、非常〜に力がかかるポイントなので、金属線を内部に仕込んでガッチリ軸打ちするのを忘れずに♪
見えない部分を削って可動範囲拡大!
足がしっかりと開くとガンプラはより力強く見えます。
また開いたぶんだけ短くなり、相対的に太く見える効果もあります。
今回はお手軽に脚を大きく開く方法として、見えない干渉部分を削る方法を解説。
削って穴が開いても、見えない部分ならば全然大丈夫なんですよ♪
プロポーションを変えるとこうなる!
プロポーション変更前後の比較写真。
スリムからガッチリとした体型へと変更できました。
プロポーションを調整するときは一箇所で大きく変更するのではなく、少しずつ全体を変えるのがコツ 。
1mmの変更でも、全身の十箇所を変更すれば1cmの違いになります。
13cmのガンプラで1cm違うのは物凄い違いになりますよ♪
引くだけ筋彫りでお手軽ディテールアップ!
セ イラマスオ氏の作品といえばスタイリッシュな筋彫りがカッコいいですよね。
記事ではお手軽にガンプラに筋彫りをできる、デザインナイフで切り込みを入れるだけの「引くだけ筋彫り」であっという間に筋彫りを入れる方法を解説しています。
引くだけ筋彫りについてはこちらで詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
ヘアアイロンでランナータグからプラ板を量産!
セイラマスオ氏の作品といえばランナータグによる改造がすごいですよね!
今回は安めのヘアーアイロンを使い、ランタータグからお手軽にプラ板を量産する方法を解説しています。
カッターやヤスリで削る作業が大変な人はぜひ試してみてくださいね♪
「ガンプラ凄技テクニック」と合わせて読むとより完璧!
今回のジムカスタムは私の著書「週末で作るガンプラ凄技テクニック〜ガンプラ簡単フィニッシュのススメ」で解説したセイラマスオ氏風のMG Ver.kaガンダムを補完する内容となります 。
マスオ氏の技法の中でプロポーション調整は非常に重要なものなのですが、ページ数や難易度的にそこまで入れると週末では出来なくなってしまうので今回HOWTOを分け、2段階での解説となったわけです。
ジムカスタムを教材として選んでいるのも、kaガンダムと形状がほぼ同じなのでガンプラ凄技テクニックのHOWTOがほぼそのまま活かせるためです。
筋彫りやランナータグによるディテーリングについては「凄技テクニック」にてより詳しく解説しているので、この二体の作例を合わせて「セイラマスオ氏風仕上げ」は完全版となります。
なのでぜひ合わせて読んでみてくださいね♪
というわけでHGUCジムカスタム、セイラマスオ氏風仕上げでした♪
なお、このテクニックはあくまで私がセイラマスオ氏の作風を参考にしてそれっぽく作っているだけであり、本家セイラマスオ氏のテクニックにはまったく及んでいませんし、違うものです。
セイラマスオ氏はツイッターで製作過程を楽しく、かつ詳しく面白く解説されているので、ぜひとも本家の技法を学んでください!
「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」にも収録!
こちらのジムカスタムですが、私の著書「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」に、本誌連載当時よりも完成写真を増やして収録しています。
「もっと詳しく知りたい!」と感じてくれた人がいたら、ぜひ本を読んでいただけると私は嬉しいです♪
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