こんにちは!プロモデラー林哲平です。
今回はヘアアイロンを使い、ランナータグからお手軽にプラ板を作る方法を紹介します♪
なお、この技法は「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」のHGジムカスタムセイラマスオ氏風仕上げより抜粋したものです。
ランナータグからプラ板を楽して作れないだろうか?
セイラマスオ氏風仕上げなど、成型色仕上げでのディテールアップには欠かせないランナータグから製作するプラ板。
ランナータグから作ったプラ板というのは当然ガンプラのパーツと同じ色をしているので、塗装せずとも色をあわせながらディテールを追加したり、形状を変更したりする材料に使える超スグレモノ。
ただ、 私が慣れていない、というのも大きいのですが、一個一個削って平面を出すのはちょっぴり大変なんですよね。
「なんとかしてもっと楽できるいい方法は無いか?」と日頃からいろんな方法を探していたんですが……!
ある日、凄い方法をツイッターで教えていただいたのですよ!
ヘアアイロンでランナータグをプラ板に!
そんなときツイッターで教えていただいたのがヘアアイロンによる熱加工法です。
ヘアアイロンは200度以上に上がるので、これでランナータグを挟めば表面が溶けて平らになり、お手軽にプラ板を作ることができるわけなんです!
今回はサロニア ストレートアイロンSL-004Sを使用しています。
私はヨドバシカメラの通販で購入し、価格は3200円くらいでした。
このヘアアイロンでなければならない!というわけではなく、同じようなヘアアイロンならだいたい同じように使えますが、アイロン部分はテフロン加工されているもののほうがプラが剥がれやすく、スムーズな作業が可能となります。
なお、ヘアアイロンは高熱になりますし、本体の使用方法とは違うのでやけどやケガに注意してくださいね ♪
アイロンプレスの秘訣は金属定規にあり!
それでは早速作業に移りましょう。
ランナータグをヘアアイロンの上に載せ、さらにその先に金属定規を両面テープで貼り付けておきます。
金属定規をはさんでおくと均一な厚みのプラ板となり、これを使わないと先端にいくにつれ薄くなる、三角形の断面系になってしまいちょっと使いづらくなってしまうんですね。
熱を230度にセットしぎゅ〜っ、と押してランナータグを溶かします。
溶かしたらコンセントを抜いて放置し、二十分くらい待って完全に冷めてから剥がしましょう。
これで成型色と同じ、ランナータグプラ板の出来上がりです♪
ナイフやヤスリで成形する手間が無いので手が疲れることはありませんし、熱で表面を溶かしているため溶けたプラを金型に流し込んで成形されたプラモのパーツそのままの滑らかでピカピカな表面もありがたいところ♪
ここからは普通のプラ板工作と同じ。
定規でカットして、細かく切り分けて使いましょう♪
実際にガンプラのディテールアップに使用するとこんな感じになります。
HGUCジムカスタムの各部にランナータグプラ板を加工してディテールを追加していますが、色味が同じなのでまったく違和感はありません!
クリアーランナーやABSで使うと凄いかも?
このアイロンプレス法ですが、私はまだ試してはいないのですがクリアーランナーでやると絶大な効果があると思います。
塗装では再現不可能な、成型色を合わせたカラークリアープラ板っていろんな部分に応用できますし、特にクリアーパーツが多い00系のガンプラなどには効果抜群なのではないでしょうか?
あとはABSの加工です。
強度の高いABSランナーからプラ板を作れば、成型色をあわせつつABSでジョイント部分などを増設できるかもしれません。
応用や発展次第で無限に工夫できそうなテクニックですので、ぜひ自分で工夫しながらいろいろやってみてくださいね♪
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