こんにちは!プロモデラー林哲平です!
第23回オラザク選手権、応募の皆さまお疲れ様でした!
今回、審査員として参加させていただくのは三回目となります。
審査を通じて、個人的に感じたことを総評として語りたいと思います。
なお、この総評はHJ編集部の公式見解ではなく、あくまで私、林哲平個人の感想であるとご理解ください。
応募総数2000越え!オラザク史上かつてない戦い!
今回はこれまでの応募総数を遥かに超える、2000点以上の作品が応募がありました。
これはコロナウィルスによる巣籠もり需要でガンプラを作る人が大幅に増えたこと。
そしてGBWCが中止になったことにより、GBWCの作品がオラザクに一気に流れ込んできたのが応募作品の爆発的な増加となった要因となりました。
今回の審査は混迷を極めたものになりました。
まず、審査作品の物理的な数です。
審査員が審査したのはホビージャパン編集部による事前審査を通過した160作品なのですが、一つの作品を三分で審査しても480分、最短でも8時間も必要となり、審査員一同気力、体力共に全力で全てを振り絞っての審査となったのです。
そして、一目見て「これは今年の大賞だな」と飛び抜けて優れた作品が無かったのです。
去年、一昨年の大賞作はそれくらい、あまりにも他を圧倒するオーラを放っていたのです。
なので一体どんな結果になるのか、集計するまで全く予想のつかないバトルロワイヤルだったんですよ。
大賞作品はNUO氏の1/100クシャトリヤ!
その混戦を見事制したのがNUO氏の1/100クシャトリヤです。
まずは純粋にこの作品の優秀さ、コンテストで勝ち抜いた素晴らしさを見ていきましょう。
私もクシャトリヤは大好きで過去徹底改修作例もつくっていますが、NUO氏の作品は大きさ以上に、巨大感を出すプロポーションバランスの取り方がとにかくうまい!
特に下半身。
バインダーの大きさで貧弱に見えやすい弱点を、ドム並みに徹底して太くし、バランスをとっているのです。
そしてバインダーです。 クシャトリヤのバインダーはHGキットのバランスよりも本来非常に大きいのですが、それをREナイチンゲールのバインダーと合体させて超巨大サイズにしたのが凄い!
自重や自立を考えると、なかなかここまで思い切って大きくする勇気はなかなか出せません!
そして大事なのがディテーリングとウェザリングです。
装甲の隙間から覗くメカニカルな表現に、ネオジオン紛争時代から続けて使い込まれているストーリーを感じさせる汚れぐあい。
この二つにより、大味になりがちなビッグサイズミキシングビルド作品でありながら、非常に密度感の高い仕上がりとなっているのです。
そしてこの作品は入賞には派手さが必須となるGBWCに応募したものをオラザク用にディテールを追加し、リペイントして参加しているという経緯があります。
インパクトと作り込み。 その二つを兼ね備えた作品であるからこそ、今回の受賞に繋がったと言えるでしょう。
RX−78部門金賞 佐藤洋氏の「if 旧キット レッドウォリアー」!
総得点2位となったのが佐藤洋氏の「if旧キット レッドウォリアー」 。
なんと、300円ガンダムのランナーを改造、「もしこんなキットがあったら?」というIfを形にした、とんでもない作品です!
この作品が凄いのは、アイディアだけのネタ作品ではない、徹底的なこだわりにあります。
まずランナーですが、一度改造したパーツをランナーに戻すというのは小さなゲートにパーツを接着せねばならないので非常に難しいんです。
そしてプラモのパーツにしか見えないように見える抜群の工作力!
ランナータグの部品番号は自作の説明書に合わせて他キットから流用してつけなおされています!
パッケージ、インスト共に当時のフォーマットを忠実に再現しており、模型店の棚に並んでいても全く違和感無い驚異の出来栄え!
あらゆる技術を駆使して作られた「少年たちはこんなキットが欲しかった!」を実現する、計算しつくされた作品なのです。
プレバン限定で2000円してもいいので出ませんかね?
私の中ではこの作品が大賞です♪
ガンプラ部門金賞 ヲパ氏の「1/60スケール機動戦士ガンダム原点回帰」!
ガンプラ部門金賞はヲパ氏作「1/60スケール機動戦士ガンダム原点回帰」。
1/60ガンダムを安彦良和氏の原画を目標に、アニメキャラクターとしてのガンダムを徹底的に追求して製作された作品です。
旧キットを活かした緩やかな曲面、大改造ながら粗の一切見えない工作力も凄いのですが!
この作品、塗装が凄いのです。
忠実にアニメイメージを再現したカラーリングもさることながら、巨大感を演出させるカラーモジュレーション的な淡いグラデーションとウェザリングは見事の一言!
写真よりも、はるかに実物が良かったです。
いやあ、この作品を生で見られて幸せでした♪
ビルドダイバーズ部門金賞 きつねび氏の「ローゼン・ジール」
得点第4位のきつねび氏作「ローゼン・ジール」。
ネオジオングをベースに、クシャトリヤなど数々のガンプラによりミキシングでジール系MAのスタイリングへとまとめられた大作です。
全長60cmを超えるボリュームながら、スタイリングの美しさ、「本当にありそう」という説得力が素晴らしい!
この作品が凄いのは、目指すスタイルを求める方向性が一貫していることです。
ミキシングだとただパーツをくっつけるだけになりがちですが、複数のパーツをパテで繋げて、まったく新しいパーツを破綻なくまとめ上げる工作力、構成力は見事の一言!
私もジール系MAは大好きなので、親近感湧きます!
SD部門金賞 DKしろがね氏の「龍宮王 浦島頑駄無」!
得点第5位のDKしろがね氏作「龍宮王 浦島頑駄無」 。
今回激戦区となったSD部門を制した作品です。
SDで必要とされる高い工作力、複雑な塗り分けを美しく仕上げる塗装。
そしてSDスピリット指数激高の、納得のゆくアイディアとパーツ選択センスが凄いんです!
SDではBB戦士的な装甲の脱着や変形ギミック、プレイバリュー的なポイントが高く評価される世界。
この作品はそれら全てを兼ね備え、そのまま作例になってもまったく問題無しな完成度と、もう完璧なんですよね。
いいものを見させていただきました♪
ビルドダイバーズ部門銀賞 しゅん坊氏作「キュベレイポピンズ」!
ビルドダイバーズ部門銀賞のしゅん坊氏作「キュベレイポピンズ」 。
女性的なイメージのキュベレイをビルドダイバーズの世界観に合わせ、貴婦人スタイルへとアレンジ。
センスよく配置されたデカールやマスキングを駆使した美しい塗装にとにかく目を引かれてしまうのですが……
この作品がヤバイのは工作力にあります。
スカートアーマーは流用パーツではなく、なんとバキュームフォームで自作ながらこの高精度! 23歳の若さにして、こんないにしえのテクニックを使いこなすなんて凄くないですか?
これからが楽しみなモデラーさんです!
SD部門銅賞 エクストり〜む氏作「TRAVEL 夢のマロン社」!
SD部門銅賞のエクストり〜む氏作「TRAVEL 夢のマロン社」。
SDアニメ特有の曲面、丸みを高い工作力により見事に再現!
劇中イメージの再現度があまりにも高く、池田秀一の声で喋るアッガイの困った声がいまにも聴こえてきそうな作品です!
なお、この作品のテーマとなったアニメ「夢のマロン社宇宙の旅」はSDキャラが宇宙世紀に迷いこみ、ポケ戦デザインのMSでジャブロー攻略戦が楽しめるという、夢の映像満載となっております。
オリジナルカラーのMSが多数登場するので、ぜひ一度見てみてくださいね。
私お気に入りの一次通過作品を紹介!
ここからは惜しくも入賞は逃したものの、私お気に入りの一次通過作品を紹介します。
どれも入賞しても不思議ではない、素晴らしい作品ばかりです!
シャネルマン氏の「80年代大張作画風νガンダム」!
優れたイラスト風模型が多数応募された中でも、ダントツに異彩を放っていたのがシャネルマン氏の「80年代大張作画風νガンダム」
大張プロポーションの再現度に加え、さまざまなポーズをとっても2次元が破綻しない驚異の塗装技術!
いったいどうなっているのでしょうか? ぜひ実物を見たい作品です!
私は正直、審査段階ではこの作品が大賞とるんじゃないかって思ってました。
alucrad 20氏の「二次元塗装kshatriya」!
alucrad 20氏の「二次元塗装kshatriya」。
線と曲面が多いほど難易度の上がるイラスト風模型であえて超絶難度のクシャトリヤにチャレンジし、見事に完成!
しかも一面だけではなく、どんなポーズをとらせても二次元が破綻しないのが凄い!
イラスト風模型の進化を感じさせる作品です!
ヒロポン氏の「THUNDERBOLT-会敵-」
ヒロポン氏の「THUNDERBOLT-会敵- 」
サンダーボルトのガンダムとサイコザクを太田垣氏のコミックそっくりに二次元風に塗装!
まるで漫画のコマが浮き上がってきたような、驚きの作品です!
後ろにコミック風のベースを作り、背面を隠して視点をコントロールする工夫など、すごく参考になります!
あやぽん氏の「1/144ゲーマルク」!
あやぽん氏の1/144ゲーマルク。
ドーベンウルフを中心にネオジオン系のパーツでミキシングされているのですが、あまりにもパーツ選択がうますぎてゲーマルクのプラモがあるようにしか見えない!
工作精度・塗装共に申し分なく、ミキシングビルドのお手本となる作品です!
烏製作隊ヨッシー氏作「Stealth」!
烏製作隊ヨッシー氏作「Stealth」
ジオン残党がトリントンに駆けつけるために出撃するかのようなストーリーを感じさせます。
とにかく総合力がとんでもなく高く、ザク、建物、人物、動物、地面、水とあらゆるディオラマテクがハイレベルに統合されており、まったくスキの無い作品です!
チェ氏の「It’s Not Anime」!
チェ氏の「It’s Not Anime」
この写真ではちょいわかりにくいのですが、この作品、戦闘機のような繊細な筋彫りやリベットが全身に追加されており、その精度がもの凄いんですよ!
まさにアニメではない、リアリティの追求には脱帽です!
Bの徒然氏の「300ザク」!
Bの徒然氏の「300ザク」。
これ、マインレイヤーではなくなんと300円ザクからの改造!
かといってパテ盛りまくりでセミスクラッチではなく、キットのラインを最大限に活かしているんです!
キットを読み解く力が凄まじい、地味ながら超強烈な作品です!
橋本もく氏の「Crafty bird」!
橋本もく氏の「Crafty bird」
ヤクトドーガの鳥のイメージを元に、明治時代に製作された可動鋳造動物や骨董品のような、アーティスティックな息吹をまとった作品です。
表面のテクスチャーや小物の表現、和風な色合いなどセンスは天才的!
ガンプラ技法の新しい可能性を感じます!
あるびのU1氏の「1/144ゾロアット」!
あるびのU1氏の1/144ゾロアット。
今大会、何故かゾロアットをよく見かけたのですが、私はこの作品が一番好きです!
小さく、製作には純粋なプラモの腕前が要求されるVフレームシリーズをここまで仕上げるのは見事の一言!
小さい模型って、誤魔化しが効かないのにまったく粗も無いんですから!
フルキング氏の「ジムスナイパー2(LADY)」!
フルキング氏のジムスナイパー2(LADY) 。
ノーベルガンダムを素体にジムスナイパー2を女性風に。
女性的なイメージを損なわない、追加ディテールに美しい仕上げも凄い!
アイディアと技術の両立した素晴らしい作品です
ぼくちむ氏の「コブラガンダム」!
ぼくちむ氏のコブラガンダム。
00系ガンダムの腰を連結して胴体を延長するというアイディアも凄いのですが、チグハグになりがちなパーツをネットをかぶせてマスキングしたウロコ塗装により統一しているのが光ります!
セイラマスオ氏が絶賛してましたよ♪
ベット氏の「山下しゅんやザク」!
ベット氏の「山下しゅんやザク」
山下しゅんや氏の描いたザクを忠実にほぼフルスクラッチで再現。
パワーローダー的なデザインに合わせた独特の塗装も雰囲気良く、異様な存在感を放っている作品。
私、この雰囲気好きなんですよね〜♪
アキト氏の「疾殺駆」
アキト氏の疾殺駆。
ザクスピードをモチーフに、闇軍団の烏天狗風忍者を作り上げるという、あまりにもSDスピリット指数が高すぎる作品です。
正直、松田竜さんがこっそり応募したのでは?と疑うほどの統一感と完成度。
そのままSDガンダム烈伝に出しても多分バレないんじゃないでしょうか?
アキト氏の次の作品がめちゃくちゃ楽しみです!
時代のSD立体界を背負うモデラーさんだと思いますよ!
おれすぱ太郎氏の「幻闘士ロンメルドワッジ」!
おれすぱ太郎氏の「幻闘士ロンメルドワッジ」
アイテム選択がツボすぎるのもさることながら、カードダスの一枚絵そっくりそのまま出力させたかのような造形力が凄い!
塗装ももちろんバッチリ。 ベースも凝っており、見た瞬間最高得点つけました♪
MoKaMoNa氏の「異説ジオンの再興ゼクアイン」!
MoKaMoNa氏の「異説ジオンの再興ゼクアイン」
ゼクアインを近藤版MSにしたこの作品、バランス、ツェメリットコーティング、パンツァーファウストに丸っこくでかい武器とポイントをしっかり押さえつつ、プロポーションも近藤体系にしっかり改修!
近藤版好きな私にはめちゃ刺さった作品です!
選外作品でのお気に入り作品を紹介!
ここからは惜しくも一次通過は叶わなかったものの、「これはいい!」と感じた私好みの作品を紹介します。
切手サイズの作品も、全てバッチリ目を通してます♪
というよりこの全掲載コーナーこそ、オラザク選手権の真髄ですからね!
チアキ・バチスタ‼︎氏の「ツィマッド社水陸両用MS実験機」!
チアキ・バチスタ‼︎氏の「ツィマッド社水陸両用MS実験機」
いやあ、ドムとゴッグのミキシングがここまで似合うとは!
外付けのクローやハンドミサイルランチャーなど説得力ある武装にMSV的なウェザリング仕上げ!
もう大好きです! 今度ぜひ真似させていただきます!
ヤスヒロ氏の「アッガイ的なモノ」!
ヤスヒロ氏の「アッガイ的なモノ」
アッガイのパーツを使わずアッガイを作るというチャレンジブルな作品ですが、アッガイじゃないはずなのにアッガイに見えちゃうんです!
こういった見立てモデリングのミキシングは数多いですが、かなり高レベルだと感じました。
まこと氏の「ズッサー」!
まこと氏のズッサー。
メッサーとズサのミキシングですが、足の長い、ズサの発展系MSにしか見えない!
アイディアとセンスも凄いのですが、黄色という難しい色をここまで美しく発色させ、クリーンに仕上げる塗装技術と確かな実力を感じる作品です!
勇機氏の「超凶悪合体タイラントガンダム」!
勇機氏の「超凶悪合体タイラントガンダム」
レイダー、カラミティ、フォビドゥンをスーパーロボット風に合体!
とにかくパーツ配置センスが素晴らしく、フォビドゥンの盾をスワンピークラッグ風に配置するとか天才じゃないでしょうか?
このセンスが大好きです!
やっさん氏の「1/550ゲルググ」!
やっさん氏の1/550ゲルググ。
エルメスに付属するあのちっちゃいゲルググを作り込んだ作品。
極小スケールですが、各パーツの形状がしっかりしており、ただ小さいものを急いで作ったのではない、小粒でもピリリと効いた作風に惹かれました。
コンテストといえば大型作品という風潮ですが、極小の世界にも超絶作品の可能性があるのではないでしょうか?
エムマル氏の「ガンダムマックスター 」!
エムマル氏の「ガンダムマックスター 」
「あれ?HGでリニューアルされてたっけ?」と勘違いしそうなくらいのこのまとまり!
フトモモを極太にして、アメフト選手っぽい体系にしているのも凄くいい!
見た瞬間、いいなと感じた作品です!
ボンちゃん氏の「モビルハロザク」!
ボンちゃん氏の「モビルハロザク」
ハロの目をくり抜いてザク、しかもFZにするのがいいですね!
動力パイプをMG構造にしたり、塗装もメタリックとつや消しの使い分けに的確なデカールワークと抜かりなし。
ネタで終わらない、確かな作り込みと実力が光る作品です!
プラモ誠四郎氏の「赤いギャプラン」!
プラモ誠四郎氏の「赤いギャプラン」
この作品、ディテーリングがとにかくうまい!
繊細な筋彫りの追加に、スプリングパイプでデコレートされたバインダー裏、各部に配置されたメタルパーツ。
複数のディテールを的確に使い分け、美しい仕上げと相まって抜群の精密感となっているんです!
柊シュウ氏の「マッド・ザク・アングラー」!
柊シュウ氏の「マッド・ザク・アングラー」
ほぼザクウォーリアながら、わずかな改造と配色によりもうザクマリナーにしか見えません!
見事な見立てのセンスです!
この作品を見ていると、ザクウォーリアでもっといろいろ遊べそうだなあ、と可能性を感じます!
ホミ助氏の「Seabed Monster」!
ホミ助氏の「Seabed Monster」
小林誠氏のバウンドドッグ初期画稿版を最小限のパーツで再現!
特にサザビーの腕を胸にするなんて凄くないですか?
ミキシング系作品はパーツ増やせばいいのができるのは当たり前。
最小のパーツで勝負する姿勢に漢を感じました!
たいしょ氏の「ユニコーンガンダムセイクリッド」!
たいしょ氏の「ユニコーンガンダムセイクリッド 」
この作品、なんとユニコーンの外側にナラティブCのようにクリアーパーツでサイコフレームを増設しているんです!
自分だと絶対思いつかない発想で、ページめくった瞬間釘付けになりました!
すいません、今度めっちゃ真似させていただきます!
ひぎつね氏の「シャアザク」!
ひぎつね氏のシャアザク。
太ましい、マッシブなプロポーションとグラマラスなラインがマッチしており、自分の中のカッコいいザク像というのが凄くしっかりしている、と感じた作品です。
YUU氏の「ケンプファー(グリーンカラー)」!
YUU氏の「ケンプファー(グリーンカラー) 」
ミニタリーウェポンの似合うケンプファーですが、肩にRPG7風の携帯ロケットランチャーを装備しているのがたまらない!
グリーンカラーもミニタリーなイメージにピッタリ。
トロン氏のガンダム・ラプラス!
トロン氏の「ガンダム・ラプラス」
ユニコーンとRX78という本来なら絶対に似合わない二機を見事に融合!
左右非対称のモノトーンなカラーリングに白いサイコフレームとセンスも抜群!
この組み合わせで統一感を出せるなんて、世の中にはまだまだ凄いモデラーさんがいっぱいいますね!
フリッパー樋口氏の「1/48コアガンダムⅡ」!
フリッパー樋口氏の「1/48コアガンダムⅡ」
1/48というメガサイズスケールでコアガンダムをスクラッチ!
24歳と若い世代でありながら、ビッグスケールスクラッチにチャレンジする姿勢が大好きな作品です!
次回作が楽しみですね♪
Goma氏の「MS-18E KAMPFER」!
Goma氏の「MS-18E KAMPFER」
かつて菅義弘氏がスクラッチしたホビージャパン表紙モデルのケンプファーのような、マッシブでメリハリの効いた体型がとにかくカッコイイ!
各部の追加ディテールもうるさすぎず、でも存在感はしっかり主張する抜群の配置。
むーちゃん氏の「ハンマ・ハンマ・カーン」!
むーちゃん氏の「ハンマ・ハンマ・カーン」
ハンマハンマの下半身をバウンドドッグ風スカートをつけてジオングスタイルにしているのですが、これほどまでに似合うとは!
それだけではなく装甲の隙間から覗くディテールの密度感、淡い色味を殺さない、絶妙な塩梅のウェザリングなど素晴らしい作品です!
マサ氏の「MS-06F」!
マサ氏の「MS-06F」
ヲパ氏のガンダムをザクにしたような、MSVの設定画からそのまま飛び出したようなスタイリングは見事の一言!
毎回数多くのザクが応募されるオラザクですが、このザクはその中でもトップクラスなんじゃないでしょうか?
アニメ風ザクが作りたくなってきます!
ナマハ:G氏の「ZSSA-G」!
ナマハ:G氏の「ZSSA-G 」
ズサのミキシング作品ですが、ダブルフェイクに登場するズサ改やガザシリーズなどを思わせる、逆シャア時代とのミッシングリンク的な説得力ある構成が素晴らしい!
ズサってバックパック換装でガラリと形が変わるので、カスタマイズベースとして優秀なキットなんですよね♪
アナベル・サトー氏の「Zu-DAIN」!
アナベル・サトー氏の「Zu-DAIN 」
実はほぼシナンジュスタインなのですが、ぱっと見て袖付きズダにしか見えません!
この見立てモデリングのドンピシャっぷりに脱帽です!
個人的には対艦ライフルの下にシナンジュバズーカがセットされているのが超好きです♪
Sally氏の「DANAZINE EVOLED」!
Sally氏の「DANAZINE EVOLED」
ダナジンのキットを複数使い、首や尻尾、羽を延長してスタイルをより怪獣的に。
同じパーツを重ねて多重装甲とし、密度感もグレードアップ!
同一キットのミキシングでここまでできるのか?とセンスとアイディア抜群の作品です!
選外イチオシ作品は鬼火氏の「1/35マゼラアイン」!
今回、選外で最も私のイチオシ作品は鬼火氏の「1/35マゼラアイン」
おそらく、ほとんどの人が「この戦車何?どこがガンプラと関係あるの?」 と思うかもしれません。
マゼラアインはMSイグルー2重力戦線に登場するジオン軍の空挺戦車。
4人乗りで、マゼラとはつきますがマゼラアタックとはあまり関係ありません。
現用戦車そのものといったデザインで、ヨーロッパの武器見本市であるユーロサトリに混ざっていてもまったく違和感ありません。
この超マイナーメカを、フルスクラッチで見事に立体化しているんですね!
UCハードグラフでプラモが出てたっけ?と勘違いしそうになるこの出来栄え。
誰も作っていない、マイナーメカの立体は資料として超貴重なのでとにかくグッときました!
製作お疲れ様です!
データで見るオラザク選手権!
私の地元の徳島からはなんと16点も! 徳島は日本で二番目に人口が少ない県なので、この数は結構多い!と嬉しくなりました♪
ちなみに応募最高年齢は79歳! 120までプラモ作りたい私にはめちゃ励みになります!
全ての応募作品に愛を!
今回一次通過できず、切手サイズでの掲載であっても、決してその作品のことを価値がないとか、ダメとか思わないで欲しいのです。
手塩にかけた作品というのはどんな作品でも大切なものです。
私も昔はオラザクに応募していました。 だから皆さんの気持ちは誰よりもよくわかるのです。
切手サイズの掲載でも、ホビージャパンは全世界10万人の読者が読む、世界最大の発行部数を誇る模型雑誌です。
ですので、世界レベルで考えると実はこの切手を10万倍した超巨大面積で掲載されているんですよ!
これはどれくらいの面積かといいますと、普通の高校のグラウンドぐらいの大きさになります。
そう思うと切手掲載でも凄い!って思ってきませんか?
応募のみなさま、おつかれさまでした!
というわけで第23回オラザク選手権個人的総評でした!
応募のみなさま、本当にお疲れ様でした!
来年どんな作品が集まるのか、今から楽しみにしております♪
ホビージャパン、そしてオラザク選手権をよろしくお願いします!
「ガンプラ凄技テクニック」シリーズ大好評続刊中です!
プロモデラー林哲平が送る、週末の空いた時間に、誰でも簡単、お気軽に、カッコいいガンプラがあっという間に作れてしまうガンプラ製作本「ガンプラ凄技テクニック」。
シリーズ続々と続刊中で、「読むと初心者でも本当にそのとおり作れてしまう!」と、皆様からも大好評を頂いております。
実際に作った作品をモデラーさんから見せていただけることも多く、本を書く側として。
プロモデラーとして、そのたびにたまらない喜びを感じます。
「プラモデルを趣味として作ってみたいけれど、ちょっと難しそうで手が出ない」という人はぜひ手にとってみてください。
プラモデルの楽しさをを体感する、手助けになれば私は嬉しいです。
林哲平オリジナル作品『再生構築機界ケルバーダイン』展開中!
「世界の全てを模型店に」をテーマに、ありとあらゆる日用品で制作するオリジナルメカ
それが「再生構築機界ケルバーダイン」です。
子供の頃の、なにかを作りたくてしかたがなかったあの衝動を、いつの日も追い続けたい。
そんな気持ちで制作しているので、ぜひケルバーダインたちを見て、なにかを感じていただけると嬉しいです。
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