こんにちは!プロモデラー林哲平です。
今回はプラモデルの製作において、あると無いとではまったく違う、究極の補助アイテムであるヘッドルーペについて熱く語ります。
「週末で作るガンプラ凄技テクニックHG編」のオススメ工具でもニッパーやデザインナイフを差し置いて筆頭で紹介するくらい、ガンダムで言うところのビーム兵器くらい効果絶大なんですよ。
模型製作に必須の「視覚」を超強化できる!
人間は外部情報の90%を視覚から得ていると言われています。
暗闇に恐怖を感じるのは、外部からの情報が大幅に制限され、危険を察知する能力が大幅に下がるからなわけです。
プラモデルの製作でもそれは同じ。
プラモデルのパーツをしっかりと見ることがきるというのはそれだけ重要なことなんです。
そして、プラモのパーツは小さいものが多い!
見る力が低いと、細かいパーツのディテールをしっかりと認識することが出来ないのでパーツを切り出すときにうっかり切りすぎたり、無くしたり、塗装のとき塗り分けがはみ出したりしやすいんですよ。
また、歳をとってくるとどうしても視力が落ちて、小さいパーツの形もわからなくなってくることもあります。
そんなときどうすればいいのいか?
そう、ヘッドルーペを使うのです!
ミクロの世界をでっかく見える!
ヘッドルーペは拡大鏡の一種。
「おじいちゃんが新聞読むときに使うアレでしょ」
と、まるで老人用アイテムのように思っている人も多いのですが、時計や彫金、細密画など小さいものを作る本物の職人の世界では当たり前のように昔から使われているアイテムです。
人間というのは不思議なもので、小さいものでも大きく拡大するとその拡大した状態のスケール感で作業できてしまうんですよ。
例えばヘッドルーペの倍率で標準的な、普通のプラモデル製作では最も使いやすい2.5倍で考えてみましょう。
この倍率でHGの1/144のガンダム頭を見てみると?
144÷2.5=57.6
57.6、つまり1/60のPGサイズの大きさの感覚で作業することができるんです!
小さい1/144ならばはみ出してしまいガンダム顔のスミ入れなども、BB戦士並みのサイズな1/60ならば余裕で作業できちゃうんですよ。
ヘッドルーペは小スケールの必須アイテム!
私はそれほど目が悪いわけでは無いので、「ヘッドルーペは老眼になったら買おう」ぐらいにしか思っていなかったんですよ。
ですが、たしか2018年くらいの頃、当時編集部にいた丹氏に「これがあれば1/35の戦車兵の頭が普通のフィギュア並に見えるよ」と進められ、使ってみたところフィギュアどころかガンプラ製作、いや全てのプラモ製作にものすごい使える!
正直、私は1/144のガンダムはディテールが細かくて作るのが苦手だったのですが、ヘッドルーペを使うようになってからはスミ入れやスジ彫りははみ出ることがほとんど無くなりました。
ヘッドルーペの視力強化は絶大で、わかりやすく言うとドラゴンボールの界王拳やソーシャルゲームのリーダースキルで上がる攻撃力の倍率ぐらい効果抜群!
最初はちょっと大きく見える世界に酔うかもしれませんが、それはパワーアップした能力に脳がついていっていないだけなのですぐに慣れます。
正直言うと教えたくないレベルで絶大な効果があるアイテムなので、これがなぜそんなに普及していないのか不思議なくらいです。
やはり昔の私のように老眼補強アイテムだと思っている人が多いのでしょうか?
本来、これは元の視力がいい若い人ほど効果を発揮するので若者にこそオススメだと思うのですが……
ぜひともミクロなプラモをビッグに見て、世界が変わる瞬間を体感してみてくださいね♪
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