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フロントミッションストラクチャーアーツをネタに、「俺が大好きなフロントミッション」をひたすら語る!1/72 ガスト。月刊ホビージャパン2022年12月号掲載作例。

こんにちは!プロモデラー林哲平です♪

今回は月刊ホビージャパン2022年12月号にて製作したフロントミッションストラクチャーアーツのガストを紹介します♪

目次

俺はフロントミッションが大好きだ!!!!!

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いきなり熱い主張をしてすみません!

おそらく、このタイトルを見ただけで90%の人が激引きしていることはわかっているのですが……それでも!それでも!あえて言いたい!私はフロントミッションが大好きであると!!!

私は1981年生まれで、フロントミッションやFF4〜6、ロマンシングサガシリーズなどなどスクウェアSFC黄金時代に多感な時代を過ごしたのでこのあたりのゲームに出てくるキャラクターは好きで好きでたまらないんですよ。

そんなフロントミッションがストラクチャーアーツシリーズでついにプラモデルになり、作例やりたいなあ、とは思っていたのですが、ガンプラ凄技テクニックや機動模型超級技術指南の連載などが忙しく、タイミングが取れなかったのですが……ついに!ついに作例ができるチャンスがやってきたんですよ!

担当編集の今井氏が「どれでも好きなヴァンツァーでいいですよ」と言ってくれたので、迷わず選んだのがガスト!

性能的には自軍ではまず使わないのですが、逆関節、武器腕と特徴的なフォルムに、序盤から愛すべき雑魚として登場するガストはめっちゃ印象深かったんですよね。

ちなみに、このガストですがキットはいろんな追加パーツが入っており、同型機のヴァイパー、ストークとのコンパチ仕様となっています。

造形的には脚の形状など、ストークとして作るのが一番原作の再現度は高いと思います。

Hobby JAPAN Web
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しかし!私はガストが一番好きなんですよ♪それで行ってみましょう!

降着させてみよう!

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フロントミッションといえば主人公が無口だったり、ローラダッシュでパンチしたり、バトリング場があったりとボトムズリスペクトと感じる作品です。

当時のゲーム誌の記事で「主人公の名前をキリコにして、機体名をスコープドッグにしてカラーを緑にして格闘だけで戦っていた」というものを読んだ記憶があり、「ああ、なんてこの人はわかっているんだ!」と感銘を受けた記憶があります。

そしてこのガスト、逆関節の鳥脚構造なので、設定には無いんですがヒザ後ろの外装をちょろっと削るとスコープドッグ風の降着ポーズを取れるようになるんですよ!

POM関節を「焼付け」塗装する!

フロントミッションストラクチャーアーツを作るうえで、最大の難関がPOM(ポリアセタール樹脂)性の関節です。

どんなブンドドにも耐える超硬度の工業用プラスチックなのですが、塗料が定着しないのでそのままだとちょっと動かしただけで関節の塗料がハゲてしまうんですよ!

そこで、今回はPOMを塗装可能とする「焼付け塗装」を施してみました♪

こちらの記事で詳しく解説していますので、「俺色にヴァンツァーを全塗装するぜ!」というキャニオンクロウの同士はぜひ一読してみてください♪

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ハードポイントをディティールアップする!

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フロントミッションは機体各部にミサイルやロケットランチャー、バックパックなどいろんな装備を付けて盛れるのが魅力なんですが、積載重量がありあまり盛りすぎるとゲームの雰囲気からは変わってしまいます。

特に武器腕とかは資金が無いときや軽量化したいときに使うので武装モリモリなガストってちょっと自分の中の印象とは違っちゃうんですよね。

そこで1で出てくる特に序盤の敵で出てくる追加装備をつけていないUSN軍の機体をイメージし、 各部のハードポイントはキットのものを使わず、コトブキヤのMSGを埋め込んでディティールアップしています。

ラッカー筆塗りで迷彩だ!

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ガストといえば茶色っぽいサンドカラーが真っ先に頭に浮かぶのですが、メーカーさんの完成見本がその色で、しかもめちゃくちゃいい感じに素晴らしい出来栄えなので同じ色に塗っても作例としてどうだろう? と思ったので塗装はヴァンツァーらしく迷彩塗装にしてみました。

1/72という小スケールのため、ラッカー系塗料にリターダーを混ぜ、筆塗りで迷彩パターンを一個一個書き込んでいます♪

昔、アーマード・コアの作例でやっていらい、10年以上ぶりだったんですがなんとかなりました♪

ガンダムマーカーで輝くセンサーを再現する!

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各部のセンサーはらいだ〜Joe式塗装法と同様に、メタリック系のガンダムマーカーを一度塗料皿に出し、先端を削ったツマヨウジにつけて流し込んで塗装しています。

ラッカー系塗料の上にアルコール系マーカーを塗って、はみ出したときのリカバリーは溶剤が使えないのでちょっと難しいかな? と思っていたのですが、塗膜の強いガイアノーツのプレミアムフラットベースを下地に吹いておきしっかりと塗膜を感想させておけば、はみ出した部分をツマヨウジの先端でこそぎ落とす……という荒業でも問題なくOKでした♪

まあ、ウェザリングと迷彩で仕上げているのでちょっとぐらい塗膜がモニョっても全然わからないのが利点ですね♪

エッジはシタデルカラーのスカーホワイトで軽くドライブラシして強調し、2以降のCGモデル風に鋭角感を表現しています。

フロントミッションの好きなところ①横山宏氏を起用した立体リスペクトなプロモーション!

私、フロントミッションは1、ガンハザード、2、オルタナティブしかプレイしていないんですが、最初にも書いた通り超大好きなんですよ。

ここからは私がフロントミッションが好きな理由を語ります♪

まず、なんといっても横山先生の立体作品が説明書や攻略本に掲載されていること!

私は徳島の田舎町の出身で、住んでいる近くには当時モデルグラフィックスは売っておらず、フロントミッション1が発売された1995年はホビージャパンでもSF3Dなんて影も形も掲載されてはいなかったので横山先生を知る機会に乏しかったのですが……!

実は私の父はSF小説好きで、父の蔵書に「火星甲殻団」という小説があり、その表紙を横山宏氏が製作されていたんですよ。

「ああ、なんてこのヴィートルの作例はカッコいいんだ!そしてこれを作った横山宏さんというのはどんな人なんだろう?」

それが私と横山先生とのファーストコンタクトだったのです。

そして、当時愛読していた電撃スーパーファミコンでスクウェアの新作ゲーム情報を見てびっくり!なんとゲーム誌に作例写真が載っているではないですか!

しかも製作者は火星攻殻団の横山宏氏がヴァンツァーのディオラマを作っている!と超びっくりしたんですよね。

なので進学で上京して、友人のモデラーにSF3Dについて教えてもらうまで、カルネージハートなどの影響もあり、横山先生はゲーム系のメカの人だとずっと思い込んでいたんですよ。

横山宏氏がフロントミッションの立体モデルを製作した当時の経緯はこちらのHJwebの記事に詳しく掲載されているので、興味ある人はぜひ読んでみてくださいね♪

Hobby JAPAN Web
横山宏氏に聞く!『フロントミッション』“3D UP”特別インタビュー&「フロントミッション ストラクチャーア...  続々と『フロントミッション』のキット化が進む中、今回のスクウェア・エニックスプロダクツは特別編として、1995年のゲーム第1作にて立体モデル製作を担当した横山宏氏...

フロントミッションの好きなところ②作品全体に漂うボトムズリスペクト感!

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フロントミッションが好きな理由その②は作品全体に流れる、圧倒的なボトムズリスペクト感!

主人公が無口で、最初はやさぐれてバトリング場で戦っていたり、ローラダッシュでパンチしたり、2の舞台がクメン風な東南アジアだったり…… ボトムズ好きの私としてはこれも超良かったんですよ♪

純粋にゲームとして面白い!

SFC時代後期のスクウェアゲームは神がかっていて、グラフィック、ゲームバランス、やりこみ要素と今プレイしても楽しみまくれる充実したものばかりでした。

フロントミッションはクオータービューのシュミレーションゲームで、ステージは全30、難易度も気持ち難しめの調整でやりごたえ抜群でした。

どちらかというと序盤が一番キツく、特に強敵が大量に出てくるステージ7の地獄の壁は難関ではあるのですが、普通にプレイしていればギリギリで勝てるぐらいの難易度調整は神でしたね。

ヴァンツァーでの戦闘スタイルも射撃、格闘、遠距離の三種類あり、積載重量の関係で全部盛りとはいかず、どのスタイルにパイロットを特化させるか、という戦略性もありました。

純粋な攻撃力でいうと近接射撃型でスイッチという連続攻撃スキルを覚えて、後半の協力なマシンガンを装備して二丁拳銃で無双するのとか爽快でしたね。

そしてなんといってもグラフィックがいい!

スーパーファミコンはドット絵なので、横から見た2Dな画面のゲームが多かったのですが、フロントミッションは斜め見下ろし型のクオータービューで、さながら当時出始めていたばかりの3Dポリゴンを感じさせるような立体的なグラフィックが未来的だったんですよ。

マシンガン撃つと薬莢が出て地面に落ちたり、パンチで殴るときに「チュイイーン!」とローラダッシュ音が鳴ったり、弾丸が命中すると装甲の破片が飛び散るエフェクトがあったり……神が細部に宿る、リアル感を強調させる演出も最高でしたね!

フロントミッションの好きなところ③ヴァンツァーという存在がかっこよすぎる!

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そしてなによりヴァンツァーがカッコいい!

思えば、フロントミッションが強烈だったのはあそこまでキャラクター性を抑えて兵器に徹しているリアルロボットを追求した作品というのが当時ほとんど存在しなかったからではないでしょうか?

その名前の通り、人形のロボット、というよりも「結果として人形をしている戦車」という運用方法ですし。

ミッションが進むと新いヴァンツァーを購入して全部乗り換える、登場人物たちも機体への愛着というよりスコープドッグの「乗り捨て」のような性能優先の実用感。

でも、とって付けたようにロボがいるのではなく、なによりもヴァンツァーが主役でそれを活かすためのハフマン島という舞台。

FFやサガシリーズほどのヒットに恵まれなかったとはいえ、続編が途切れてもコアなファンが多く、プラモデルも発売されるヴァンツァーは数あるリアル系ロボットの中でも特別だと自分は思っております。

ホビージャパン2022年12月号をよろしくおねがいします!

というわけでフロントミッションストラクチャーアーツ、1/72ガストでした♪

ついに本命のレイヴンの予約も始まりましたし、全国に潜伏するキャニオンクロウ隊員の期待も盛り上がりますね!

ホビージャパン2022年12月号をよろしくお願いします♪

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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