こんにちは!プロモデラー林哲平です
今回はNHKのTV番組「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」にて制作したアオシマ1/32 楽プラのフェアレディZ S30を紹介します♪
NHKにようこそ!
去る2024年11月28日に放送された、NHKのTV番組「有吉のお金発見 突撃! カネオくん」に、光栄にも出演させていただきました。
私も最初、ホビージャパンから連絡があったときは、あまりにも家から出ずにプラモばかり作っているので、「NHK?」と、ついに日本引きこもり協会のプロジェクトが発動したのかと思いました(笑)
番組制作スタッフさんからは「汚し塗装の解説を」というこということでしたので、どのキットがいいかな〜 と思いまして。せっかく地上波でプラモデルが紹介されることですし、番組を見てくれた人が「え、これ作りたい!」って思ってくれたときに、日本中で手に入りやすい、価格も手頃で人気の楽プラシリーズのアオシマの1/32 フェアレディZ S30ホワイトカラーを選んだわけです。ほら、少しでもプラモデルを布教するチャンスですし♪
ちょっとだけ工作!
基本、キットから大改造などはしていないのですが、前後のナンバープレートはカットしています。
これはZはやはりシルエットが美しい車なので、ナンバープレートついているとプラモだったらどうしても邪魔だよな〜って思ったのと、やはりウェザリングすると廃車みたいになるので、ナンバープレートは無いほうがよりリアルかなあと。
キットは車高が通常とローダウンの2種類選べるようになっているのですが、これはもちろんローダウンで。
スポーツカーは車高低いほうがカッコいいですし、ほら、廃車になると油圧が抜けて、ペタン、と車高も下がりますし……
ワンポイントに基本塗装!
ホワイトは成型色を活かしていますが、それ以外の細部はさすがにTVに映る!作品ですので、しっかりと細部塗装しています。
フロントのメッキトリムやドアノブはガイアノーツのスターブライトシルバーで。
インテリアやタイヤはMr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラックで。
テールランプなどのクリアーパーツの灯火類は裏側のピンを切り取りヤスリやコンパウンドで磨いてピン跡を消したあと、クリアオレンジやレッドなどで塗装しています。黒いフチはハセガワのクレープ紙マスキングテープを貼り付けています
各部のロゴやバッジ、ドアのサッシ部分はキット付属のシールをそのまま使いました
ボディの裏側は水性ホビーカラーのつや消しブラックで塗り、はみ出した部分はマジックリンで拭き取っています
旧車を廃車ウェザリング!
番組ではウェザリングの基本として、「ウォッシング」「チッピング」「土汚れ」を解説しています
戦車をウェザリングしたことは何百回もあるんですけど、民間のスポーツカーをウェザリングしたことはさすがに無くてですね……
ネットでS30Zの廃車の写真を調べると、ボンネットの上とかが大面積に塗膜がベリっと剥がれている個体を多く見かけ、これを再現するとTVで写ったときやりすぎになり、で逆に不自然に見えると感じたので、大面積の剥がれはやらないようにして、キットを活かしつつ、わかりやすく栄えるようにウェザリングしております
いつものようにプレミアムトップコートつや消しでボディのツヤを消してから、ウォッシングはGSIクレオスのMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンで。今回は下地の成型色が白ということもあり、多重ではなくシンプルに一色でウォッシングしています。いや〜白はキレイに作るときは気を使うので大変なんですけど、ウェザリングのときは汚しが栄えるのがいいですね♪
チッピングは2種類施しています。タミヤエナメルのフラットブラウンとフラットブラックを混ぜたものでスポンジチッピングするだけで大丈夫かな〜と最初は思ったのですが、車なので平面が多く、エッジにあまり色ハゲが載らない! というわけでリアルタッチマーカーのリアルタッチブラウンで色ハゲを書き込み、らいだ〜Joe師匠直伝の神ペンでサビ垂れなども加えています
土汚れはこれも手に入りやすい定番アイテムである、タミヤウェザリングマスターAセットのマッドで加えています。
TV制作会社のスタッフさんは凄い!
今回、本当に凄い!と感じたのが、カネオくんの番組を制作されている、TV制作会社、UNITED PRODUCTIONSさんのスタッフの皆さまです。
私はプラモはちょっぴり普通の人よりは作れますが、TVに出演するなんて初めてです。セリフとかも超カミカミでしたし…… そんな素人な私を、丁寧に、優しく、手とり足取りサポートしていただきました。
そして、なによりも番組制作への熱い意気込みです。
TVって、放送時間や、すごくたくさんの人が見るという制約があるじゃないですか。
ホビージャパンの記事だったら、読者のみなさんはプラモデルが好きなのは当たり前なので「ウォッシング」「チッピング」のような専門用語もバンバン使えますけれど、これがTVで、プラモデル自体を知らない人だったら「?」ってなってしまいますし
限られた時間の中で、少しでも、番組を見てくれる人に楽しんでもらえるように、一分、一秒のギリギリの時間を研ぎ澄ましてブラッシュアップしていく。
これはもう、見事な職人技で、まるで熟練のプロモデラーが作例を作っているような、何かを作る裏側の、目には見えない部分の研鑽の凄さ、というものを体験させていただきました。
家族みんなでTVを見る時間はプライスレス!
というわけでS30Z でした!
放送されるまで、どんな風に映るんだろう?とドキドキだったんですが、家族全員TVの前で、ものすごく楽しい時間になりました。息子も娘も妻も、「お父さんが写ってる!」と大喜び。
私は最初恥ずかしくてまともに見れなくて、コタツに頭を突っ込んで足をジタバタさせながらうーあー言ってたんですけど、二周目ぐらいからまともに見れるようになりました♪
あ、くれぐれも、妻には私がプラモに人生で投入した金額は秘密にしておいてくださいね(笑)
こちらのZなのですが、12月9日と10日に徳島県藍住町のゆめタウン徳島にて開催されるプラモデルイベントにて展示予定なので、お近くの方は見に来ていただけると嬉しいです♪
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プロモデラーとして、そのたびにたまらない喜びを感じます。
「プラモデルを趣味として作ってみたいけれど、ちょっと難しそうで手が出ない」という人はぜひ手にとってみてください。
プラモデルの楽しさをを体感する、手助けになれば私は嬉しいです。
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