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アメリカ生まれの、ソ連戦車のご先祖さま!ユニモデル1/72クリスティー戦車

こんにちは!プロモデラー林哲平です

今回はユニモデル1/72クリスティー戦車を紹介します♪

目次

クリスティー戦車とは?

クリスティー戦車は、アメリカの技術者 ジョン・ウォルター・クリスティー によって設計された戦車です

その最大の特徴は機動性です

コイルスプリングを使ったサスペンションに加え、履帯を外した状態でも高速で装甲可能であるなど、当時としては大変機動力の高い車輌だったのです

クリスティーはアメリカ陸軍での採用を狙い、1930年代初頭この戦車を開発したのですが… 残念ながら正式採用はされず、数輌が導入され、訓練に使われるにとどまりました

しかし!このクリスティー戦車に着目したのはなんと共産国のソビエト連邦でした。ソ連が導入したクリスティー戦車は走行性などが評価され、BT2戦車として量産化されることになったのです

BTシリーズは2→5→7と発展し、その流れから名戦車であるT34が生まれます

その後、T34→T44→T55→T62→T72→T90……とソ連戦車は発展していきました

いわばソ連、ロシア戦車のご先祖さまにあたるのがクリスティー戦車なのです

繊細なディテールが光る!ユニモデルのクリスティー戦車!

ユニモデル、と言ってぱっと頭に浮かぶモデラーさんはかなり少ないのではないでしょうか?

ユニモデルはウクライナのプラモデルメーカーで、主に1/72のAFVモデルを販売しています

メインは旧ソ連戦車が多かったのですが、4号戦車や38t系列など、二次大戦のドイツ戦車も数多くラインナップされています

嬉しいことに、大変マニアックかつ、マイナー車輌が大変充実しているんでよ!

ユニモデルもからしか発売されていない車輌も結構あります

このユニモデル、謎に包まれたプラモデルメーカーで、公式ホームページやSNSアカウントも私は見つけられませんでした

GPT4やGoogleジェミニで調べても「公式ホームページや公式SNSアカウントは公開されていません」と出てきますし…… どこかのプラモデルメーカーの一部門だったりするのでしょうか?

パッケージとプラスチックの質がかつてウクライナに存在した、スキッフというメーカーに激似、というかほぼ同じなので、なにかしら関係があるのかもしれません

スキッフのキットは猛烈に組みにくかったのですが、ユニモデルのキットは全体的に合いも良く、ディテールも繊細で、履帯もプラ連結式と大変精密な出来栄え

ちょっとプラが柔らかく、スチロール系接着剤が効きすぎる部分もありますが、そこそこミニスケAFV作った人ならば問題なく組めると思います

このキットは昔、「1/72でクリスティー戦車から歴史順にT‐90まで発展順にソ連戦車を1/72で作って開発・進化の記事を作ろう!」みたいな無謀な野望を考えて購入したはいいものの、一輌目で挫折したものだったりします(笑)

組み立てのポイント!

さっそく組み立てました!

キットはBT2のバリエーションキットで、クリスティー戦車の特徴である車体先端の尖った部分と、米軍用の砲塔などが追加されています。米陸軍仕様のM1931(T-3中戦車)とソ連に送られた砲塔無しのM1940の選択式でですが、M1940にした場合、すっからかんの中身が丸見えになるので、そちらを作るときはある程度の割り切りが必要かもしれません

私は米軍仕様のM1931をチョイスして制作しています

車体上のエンジンデッキ周りはエッチングパーツで再現されています

履帯は部分連結式。これはスケール問わず部分連結式履帯のコツなのですが、履帯の接着が終わるまで、軌道輪は接着しないようにしておきましょう

軌道輪を固定してしまうと、履帯のセンターガイドが変に干渉して、うまく組めなくなっちゃうんですよね

久しぶりなので、すっかり忘れてました(涙)

完成!クリスティー戦車!

塗装はパッケージイラストが大変いい感じだったので、それに合わせてラッカー系塗料を調色してカーキに

戦車用のカーキを調色するときは、イエローをベースにグリーンやブラウン、オレンジをちょっとずつ足していくと調整しやすいです

履帯、タイヤはシタデルカラーのアバドンブラックで塗り分け、はみ出した部分はマジックリンで拭き取って修正しています

プレミアムトップコートつや消しでつや消し後、ミニスケなのでウェザリングは最小限とし、Mr.ウェザリングカラーのグランドブラウンを全体にウォッシング

エッジにタミヤエナメルのフラットホワイトを軽くドライブラシして仕上げています

ライトはピンバイスで開口したのち、メッキ調に仕上がる4Artistマーカーのシルバーで塗り分け。ライトはUVクリアレジンでガラス部分を作ろうと思ったのですが、これぐらいのサイズであればむしろ無いほうがギラギラしてそれっぽいかも?と思いそのままにしています

不思議と光の反射で、レンズ部分が盛り上がってるかのように見えるんですよね

クリスティー戦車で意地悪クイズ!

完成したのが嬉しくて、二次大戦やヨーロッパの戦史が好きな息子に、クリスティー戦車を見せてクイズ!

「この戦車、どこの国の戦車でしょう?」

「え、ソ連でしょ」

「違うんだよ」

「これソ連でしょ?それ以外どこがあるの?」

「ほら、当時ソ連は戦車作るどころじゃなかったから、別の国から輸入したんだよ」

「え?イギリス?」

「違う」

「フランス?ドイツ?」

「ヨーロッパじゃないよ」

「え。どこ?もしかして日本?」

「さすがに日本じゃないなあ。ほら、ヨーロッパ以外で戦車自国開発できる国なんて限られててるじゃん」

「わかった!アメリカだ!」

「正解!」

と意地悪クイズをしておりました(笑)

いや、普通間違えますよね。私もこのキットを組んで、クリスティー戦車とBT2の違いがようやくわかるようになりました

というわけでユニモデル1/72クリスティー戦車でした♪

久しぶりにミニスケAFV作りましたが、いいですね!

手のひらサイズなので、スペースも取りませんし……

歴代ソ連戦車を超えて、「プラモで学ぶ世界名戦車100選!」とか無謀な企画を夢見ちゃいます(笑)

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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