こんにちは!プロモデラー林哲平です。
著書「週末でつくるガンプラ凄技テクニック ミキシング編」発売しました!
この本のテーマはタイトルの通り「ミキシングビルド」。
複数のガンプラを組み合わせ、自分だけのオリジナルモデルを作る技法に特化したこれまでにない切り口の製作テクニック本です。
この本を読めば
○誰でもミキシングでカッコいいオリジナルガンプラを作れるようになる!
自分で言うのもなんですが、私はミキシングビルドがメチャメチャ得意でして。
月刊ホビージャパン2021年8月号ではディオラマやキャンディ塗装など、それぞれの技法を代表するモデラーがテクニックを解説「マイスターに聞く模型テクニック10選」が特集されているのですが。
その中でも、「ミキシングマイスター」に選ばれております。
私はなによりもオリジナルでガンプラを作るのがとにかく大好きす。
そんな作例ばかり何百体も作ってきた中で培ったテクニックを惜しみなくつぎ込こみ、
初心者さんでも見るだけで超〜カッコいい自分だけのガンプラを作れる本にしてみました。
それでは本の内容を紹介していきますね♪
一番簡単なガンプラ改造法「ミキシングビルド」
ガンプラを作っていると、どうしても改造してみたくなりますよね。
でも、合わせ目を消したり、パテやプラ板を使って作られた超絶作品て、「すごい!」と感嘆する反面
「これ、自分には絶対作れないよなあ……」
って作る前から諦めちゃっていませんか?
私も昔はそうでした。
でも、そんな工作苦手な人に優しいのがミキシングビルドなんです。
「ミキシングビルド」って書くと「フルスクラッチビルド」みたいで難しそうに感じるかもしれませんが、
基本はパーツの組み換え!
でしかありません。
パテやプラ板でパーツを自作するのは大変ですが、手足をや武器を交換するなど、他のガンプラのパーツをくっつけるのは一瞬です。
工作力も必要ありません。
くれぐれもホビージャパン編集部には秘密にしておいてほしいのですが
私がミキシングビルドばっかりしているのは工作が苦手だから
というのが一番大きいんですよ。
そんな私でも、自分で言うのもなんですがこれぐらいカッコいいガンプラをいっぱい作れるようになったのはミキシングにおいて工作力より重要なテクニックである「構成力」を鍛えてきたからなのです。
ミキシングに必須の「構成力」が身に付きます
ミキシングビルドで一番重要なのは「構成力」です。
どのガンプラ同士を合体させるか?
どのパーツを使うか?
どこに装着するか?
まったく同じキット同士の組み合わせでも、人によって全然違う構成になるのは当たり前ですし
構成力に長けたモデラーさんが作ると「こんな組み合わせでこれほどカッコよくなるのか!」とびっくりするような作品を製作されたりします。
ガンプラ歴が短いモデラーさんがいきなりミキシングで物凄い超絶作品を作って話題になることがありますが、これは熟練が必要な工作力ではなく、構成力で勝負しているからそうなるんですね。
そして「構成力=センス」と認識され、生まれ持って変わらないもの…… と、思われがちですが!
ミキシングにおける構成力は簡単に鍛えられます!
パーツやキットがカッコよく見える組み合わせというのはコツや方法論がしっかりと存在しており、それを知れば構成力は誰でもグンと上がります。
構成力について伝えるため、この本ではいきなりガンプラが完成形に到達するのではなく。
パーツをつけたり外したり、違う組み合わせを試してみたり……
「いや、これはかっこ悪いでしょ!」
みたいな途中段階をしっかりと掲載しています。
見る人によってはまどろっこしく感じるかもしれませんが、これは私がいつもやっている試行錯誤のプロセスなんです。
すご〜く大事なポイントなので、出来うるかぎりわかりやすく解説しています。
関節やパーツ接続などのジョイント方法も解説
ミキシングビルドで初心者さんが心配するポイントにパーツの接続方法があります。
関節の構成が違うキットや、パーツをどうくっつけるか……
専用のジョイントパーツを使っても上手く接続できない場合もありますし、初心者さんの場合、いざ組み合わせようとして「あれ?」って困っちゃうことも多いですよね。
そこでこの本では
パーツ同士を接続するための工作も徹底解説!
キットの軸を使う
ランナーを使う
金属線を使う
エポパテを使う
ミキシングでよく使う、パーツ接続工作を総ざらい!
初心者さんでもすぐ出来るよう、できうる限りわかりやすく解説しているので、工作が苦手な人でもガンガンパーツをくっつけられまくるようになりますよ♪
使うキットは基本2つ!ニコイチで出来る初心者安心の構成
ミキシングビルドといえば何体ものプラモデルを使った大型作品をイメージする人も多いのではないでしょうか?
何体もガンプラを使うとなると、お金がいくらあっても足りないし、とても真似出来ないんじゃ?
安心してください。
作例によってはキットを1個しか使わないものや、そもそもプラモすら使わないものもあります。
ものすごくお金がかかったり、沢山のガンプラを無駄にするようなことはありません。
ガンプラを始めたばかりの人でも、安心してミキシングビルドを楽しむことができます。
それでは初心者がとっつきやすい13パターンのミキシングを解説した、収録作例の紹介行ってみましょう♪
加工ナシ!テクニック一切不要の「無改造ミキシング」!
アーリークロスボーンガンダムのテーマは「無改造ミキシング」
HGUCクロスボーンガンダムとF91のニコイチ作例です。
主な紹介テクニックは
- パーツの外し方
- ミキシングの超基本的な考え方
- 最低限の塗装(この作例だと4パーツ)で全体の色を統一する方法
一切のテクニック不要で、ガンプラのパチ組みしかしたことがないモデラーさんでも見るだけですぐ実践できる、ミキシングビルドの初歩を解説しています。
説得力抜群!ジオン系なら「MSVミキシング」!
アクトザク高機動型のテーマは「MSVミキシング」
HG ORIGIN 06R高機動型ザクとアクト・ザク(キシリア部隊機)のニコイチ作例です。
主な紹介テクニックは
- ミキシングで重要になる作品の「説得力」
- 缶スプレーでお手軽に色を統一する方法
- オリジナルMS製作の必殺テンプレート「型型思考」
同シリーズの旧ザクやプロトグフ、ドム試作実験機などを交えながら、MSVの手法を用いてバリエーションを考える方法を解説しています。
ド派手にキメろ!SEEDガンダムで「MGミキシング」!
ドラグーンフリーダムガンダムのテーマは「MGミキシング」
MGフリーダムVer.2.0とプロヴィデンスのニコイチ作例です。
主な紹介テクニックは
- マスターグレードの共通フレームを活かすミキシング
- 接続ジョイントが違うストライカーパックを装着する方法
- 派手なポーズゆえ、関節に負荷のかかりやすいSEED系MSに安全にスミ入れする方法
MGでフレームが共通のガンプラって、手足だけではなく、上腕や太ももなど、細かいパーツまで無改造で交換できるんですよ。
なので、工作がそれほど得意ではない、初心者モデラーさんでもミキシングがすごくやりやすいんです♪
SEED系ガンダムでわかりやすくカッコいい、ド派手なガンプラを作る方法を解説しています。
SD世代直撃!「BB戦士ミキシング」!
紅大将軍のテーマは「BB戦士ミキシング」
LEGEND BBの頑駄無大将軍とHGBF紅武者アメイジングのニコイチ作例です。
主な紹介テクニックは
- BB戦士の特性を活かす方法
- 武者シリーズならではの変形ギミックの追加
- 複雑な塗り分けを筆塗りで簡単に塗り分ける方法
BB戦士を中心としたSDのガンプラってどんなMSでもプロポーションが同じなので手足を交換してもバランスが崩れませんし、
レジェンドBBやワールドヒーローズ、クロスシルエットなど関節機構が共通のシリーズだと組み換えがものすごく簡単なんですよ。
私はBB戦士ブーム直撃のSDガンダム世代なので、こちらの記事は特別熱く!SDガンダムのミキシングを解説しています♪
大型MAでも合体可能!「SDラスボスミキシング」!
ネオ・ジオング(HJ.オリジナルVer)のテーマは「SDラスボスミキシング」
BB戦士ネオ・ジオングとSDクロスシルエット ナイチンゲールとのニコイチ作例です。
主な解説テクニックは
- シールや成型色を活かした超お手軽仕上げ
- 瞬間接着剤を使った関節の強化法
- 袖つきナイチンゲール制作法
ネオ・ジオングやナイチンゲールのような大型MSってカッコいいですし、組み合わせると迫力抜群の作品ができるんですが… HGだとお値段もサイズちょっとグレートすぎて手が出せないですよね。
というわけで! お手頃価格で手に取りやすい、SDガンダムでラスボス同士を合体させ、夢の脚付きネオ・ジオングを作ってみよう!というコンセプトで制作方法を解説しています。
同じガンプラを合体!「同一キットミキシング」!
ティエレン多脚試験型のテーマは「同一キットミキシング」
1/100ティエレンをニコイチして製作した作例です。
同じガンプラ同士って実はミキシングの相性がすごくいいんですよ。
- 成型色は同じ
- ポリキャップも同じ
- 関節構造も同じ
同じキットなので当たり前なのですが、同じ武器を2丁拳銃にしたり、片方しか無い左右非対称なパーツを両側に盛ったりとカスタマイズの幅がとにかく広いですし。
同じ色なので塗装する必要が一切無いのも初心者には優しいポイントです。
この作例ではそれをもう少し推し進めて、脚部を組み合わせて『フロントミッション』や『アーマード・コア』などゲームロボ風の四脚にする方法などを解説しています。
1/144と1/100を合体!「近藤版ミキシング」!
ギラ・ドーガのテーマは「近藤版ミキシング」
HGUCギラ・ドーガとMGギラ・ドーガのニコイチ作例です。
- 1/144に1/100のパーツを移植してメリハリあるプロポーションにする方法
- 成型色を活かしたままでリアルな鋳造表現をする方法
- 近藤版に見せるためのカラーリングポイント
などを解説しています。
1/100と1/144がキット化されているジオン系MSなら大抵のキットに応用できるので、ミキシングの幅がグン!と広がりますよ♪
もしこうなっていたら?「IFミキシング」!
アナザーゴッドガンダムのテーマは「IFミキシング」
HGFCゴッドガンダムとHGACウイングガンダムとのニコイチ作例です。
ゴッドガンダムはTV登場前のデザイン段階で、飛行形態へ変形する試作案が描かれており、これは後のウイングに受け継がれているんですよ。
「もし、ゴッドガンダムに変形が残っていたら?」
を想定し、変形やギミックを組み込む方法を解説しています♪
盛って盛って盛りまくれ!「パーツ盛りミキシング」!
ガンダムAGE FXトライセイバーのテーマは「パーツ盛りミキシング」
HGガンダムAGE FXとHGBFトランジェントガンダムのニコイチ作例です。
ミキシングビルドって基本は組み換えです……が!
プロモデラーのセイラマスオ氏の作品などが特にそうなのですが、他のガンプラのパーツを鎧や増加装甲のように装着してデコレートする手法を取り入れるとよりミキシング作品はパワーアップするんです。
この作例ではそんな「パーツの盛り方」や、00ガンダムフルセイバーのような「ギミックつき複合武器の制作法」を解説しています♪
旧キットをMG基準に!「アップグレードミキシング」!
アッグのテーマは「アップグレードミキシング」
旧キット1/100アッグとHGUCゾゴックのニコイチ作例です。
旧キットを最新のMG風にアップグレードするのはモデラーなら誰しも憧れるもの。
昔はオラザク選手権の上位入賞作例には必ずといっていいほどアップグレード系の作品が入っていたものです。
このアッグではそんな「難しい!」とされているアップグレード方法を徹底的に初心者向けに解説しています。
- 埋まったモノアイをくり抜いて近代化する方法
- 関節を組み込む方法
- 合わせ目消しを究極に時短する方法
など、他の旧キット全般にも応用できる手法を詰め込んでいるので、ぜひ読んでみてくださいね♪
組み替えて遊べ!「ワンキットミキシング」!
ザクロイドのテーマは「ワンキットミキシング」
この作例はニコイチではなく、使っているのはMGザクJ型Ver.2.0のみ!
一つのキットをパズルのように組み替えてオリジナルSFメカを作る、変則的なミキシングビルドテクニックを解説しています。
基本、キットを一つしか使わないので、理論的にはどんなガンプラにも応用可能です♪
日用品がMSに!「100円ショップミキシング」!
キャトルのテーマは「100円ショップミキシング」
ダイソーやセリアなど身近な100円ショップの日用品やヤクルトボトル、使い終わったプレミアムトップコートの缶のような模型用アイテムまで。
身の回りのものを最大限に活用し、子供の頃に戻って夏休みの自由工作を気ままに楽しむようなミキシングを解説しています♪
動物に変形させろ!「可変化ミキシング」!
ガンダムアストレイレッドフレームのテーマは「可変化ミキシング」
MGアストレイ レッドフレーム改造とブルーフレームDをニコイチして製作した本書の完全新規作例です。
オリジナルガンプラを作るとき、変形しないメカを変形可能にするとものすごく周りに評価されるんですよ。
やっぱり変形ロボって男のロマンですし、歴代主役ガンダムもZやZZ、ウイングなど変形機って強いですし。
このレッドフレームでは数ある変形機構の中でも、初心者モデラーさんでも一番簡単で真似しやすい、
基本、人間も立っているだけで四足獣です。
MSも前に倒して四つん這いにして、なにかしら頭を追加すればそれだけで動物に変形可能なんですよ。
この作例では動物の中でも人気が高く、レッドフレームと相性バッチリなライオンに変形させてみました。
14ページを割いて、変形の方法から組み合わせまで徹底解説しているのでそのまま真似できますし、
塗装に関しては他のキットにも応用できる
超合金風メタリックパール塗装も合わせて解説!
もちろん、「週末でつくる」が仕様ですので、缶スプレーだけ、成型色活かしのお手軽塗装で再現可能です♪
スペシャルコラム「ミキシングビルドの歴史」!
ガンプラのミキシングビルドって、ここ最近のビルドシリーズあたりからより目立ち始めましたが、実は1980年のガンプラ誕生当時からず〜とあるテクニックなんですよ。
本書ではスペシャルコラム「ホビージャパンとともに振り返る ミキシングにまつわるエトセトラ」としてガンプラミキシングの歴史を総ざらい!
- ガンプラ黎明期のミキシングビルド
- オリジナルMSとミキシング
- Z〜逆シャア時代のミキシング
- SDブーム時代のミキシング
- 平成のガンダムとミキシング
- MG、HGUCとミキシング
- SEED時代のミキシング
- セイラマスオ氏の登場とミキシング
- 「ガンダムビルド」シリーズとミキシング
ホビージャパン編集部で働いていて、私が一番「最高!」と思えるのは創刊当初からの、過去50年以上のバックナンバーが全ていつでも読めることです。
1980年のガンプラ黎明期の号からじっくり読んでまとめたので、読み物としてぜひ楽しんでください♪
私はミキシングビルドが大好きです!
私は伝説的なガンプラ漫画「プラモ狂四郎」の大ファンなのですが、中でも一番好きなのは主人公である狂四郎が自分のカスタムしたオリジナルガンプラであるパーフェクトガンダムを披露するシーンです。
さっと取り出した瞬間、周りがおお!と驚きどよめく。
これはモデラーとして最高の喜びではないでしょうか?
私がガンプラ製作で一番好きなのはミキシングビルドでオリジナルガンプラを作ることです。
作例を誌面に掲載したとき、見てくれる読者さんが「おお!!今月はこうきたか!」と驚いてくれるような……
私が読者であったとき、毎月ホビージャパンの作例を見るたびに驚きがあり、毎月27日が(私の地元徳島は地方なので、本屋への入荷が2日くらいいつも遅れていたんです)楽しみでしかたがなかったんですよ。
送り手側となった今、私がやたらとミキシングビルドの作品を作るのは。
あのシーンを自分で再現したい!
昔の自分が驚くような作品を作りたい!
という想いが強すぎるからなのです。
自分であれこれアイディアを練って、オリジナルガンプラを作るのは物凄く楽しい時間です。
この本を読んで「これが俺のガンプラだ!」と胸を張って誇れるような。
自分だけの作品を作る喜びをみなさまと共有できれば、私は凄く嬉しいです。
というわけで「週末で作るガンプラ凄技テクニック ミキシング編」でした!
今回の本はミキシングビルドが解説テーマとなっており、塗装やウェザリングのより詳しい方法を知りたいモデラーさんは「週末でつくるガンプラテクニック」「週末でつくるガンプラ凄技テクニックHG編」と合わせて読むとより内容を理解できますので、まだお持ちでない人はぜひ合わせて読んでみてください。
購入は下のボタンをクリックするとホビージャパン公式ウェブサイトのHJWebに移動しますのでそちから↓
買って、読んで、気に入っていただければ、ぜひ!Amazonや楽天などショップサイトでレビューを書いていただけるとすごく嬉しいです!
星をつけていただけるだけでも、ものすご〜くありがたいので、皆様、どうぞよろしくお願いします♪
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