こんにちは!プロモデラー林哲平です。
皆さん、エポキシパテでプラモを改造してますか?
今回はエポパテ工作の基本……なのですが、意外と知られていないエポパテ離型法について解説します。
隙間無くピタリと合う別パーツを簡単に作れる「エポパテ離型法」
ホビージャパンに掲載されているプロモデラーが作る大改造作品やフルスクラッチ作品の製作途中写真を見たことはあるでしょうか?
多くの自作パーツを作っているのに、そのパーツが隙間無くピタリと組み合わさり構成されていて、「これどうやって作っているんだろう?」って不思議になりますよね。
実際、昔は私もそう思っておりました。
しかし!これは実は知っていれば誰でも簡単に実践できる「エポパテ離型法」によるものなのです。
実は、エポキシパテでプラモを改造するとき、離型処理をしておくとパテの乾燥後にキレイに外せ、隙間も無くピタリと合う別パーツとして製作できちゃうんですよ。
それでは知っているだけで超お得な、エポパテ離型法を学んでみましょう♪
盛る前にメンソレータムADを塗る!
こちらはHJメカニクスの連載記事「林哲平のHOW TO BUILD GUNDAM」で製作した旧キットアッガイの股間 。
改造して太ももを取り付けるカバーを削り取ってしまったので、カバーを自作しなければいけなくなったんですね 。
エポパテ離型法で、ここのカバーを自作してみます。
まずはパテを盛る部分を平らに削り、穴を開けておきます これがパテの位置を固定するための引っ掛かりになるのです
エポパテをそのまま持ってしまうとパーツにくっついて剥がれなくなってしまうので、盛る前にメンソレータムADを塗って離型処理をします。
いろんなアイテムを試しましたが、柔らかくて伸びが良く、洗浄すればすぐに落ちるので私はメンソレータムADを愛用しています。
エポパテを盛り、生乾きで剥がす!
エポキシパテを盛り付けます 。
ここで大事なのが、思い切りぎゅ〜っとしっかりとパーツに密着させること 。
中途半端に密着させると、中に隙間が空いてしまい、加工したときパーツに密着していなかったり、変な隙間が出来たりしちゃうんですよ。
ある程度硬化が進み、指でつっついても凹まないぐらいに固まったらエポキシパテを剥がします。
ここで大事なのが、完全にカチカチに硬化する前の生乾きの状態で剥がすということ。
完全に固まったエポパテを剥がすのは、たとえ離型剤を塗っていてもすごく大変なんですよ 。
「寝る前にパテ盛って起きたら剥がそう」はワナなので要注意です!
パーツを加工する!
剥がしたら、エポパテを好きな形に加工しましょう 。
本体から剥がしてパーツ単体で作業できるため、形を作るのが非常〜に楽なのがこの制作法最大の利点です。
パーツが出来ました! 本体にくっつけても隙間無くピタリと合いました。
離型作業で別パーツ化しつつの工作を覚えれば大改造やスクラッチは格段に楽になりますので、「工作やってみたいな〜」というモデラーさんはぜひチャレンジしてみてくださいね♪
エポパテ離型法は魂のテクニックだ!
私がエポパテ離型法を覚えたのは、大学1年生の頃、ホビージャパン別冊「ガンダムウェポンズMGZZ編」に掲載されている宮下憲一氏が製作したフルスクラッチのゲーマルクの作例記事でした。
ゲーマルクの胸メガ粒子砲周りは色が違ううえ多重構造なので普通に作ると超大変なのですが、その部分をエポパテで離型しながら別パーツ化して製作したことが記述されており、「そんな方法があったなんて!」とものすごくびっくりしたんですよ。
本当に離型できるんだろうか? と試してみて、実際出来たときは「これならフルスクラッチを自分でも出来る!」と自信が付き、大きくスキルアップするきっかけにもなったのでエポパテ離型法は自分の中で魂のテクニックなんですよ。
そんな魂のエポパテ離型法、工作や改造をするときにはぜひやってみてくださいね♪
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プロモデラー林哲平が送る、週末の空いた時間に、誰でも簡単、お気軽に、カッコいいガンプラがあっという間に作れてしまうガンプラ製作本「ガンプラ凄技テクニック」。
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