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塗りやすさへの配慮が嬉しいウォーハンマー のミニチュア「ストームキャスト・エターナル・リベレイター」をドライブラシ中心のスピードペイントで塗ってみる!

 こんにちは!プロモデラー林哲平です。

 今回はホビージャパンエクストラ2018springの付録、「ストームキャスト・エターナル・リベレイター」のペイント記事を紹介します。

 過去ブログからのリライト記事なので、2018年4月2日の気分で読んでもらえると嬉しいです。

 ドライブラシ中心のスピードペイントで手取り早く塗る方法を解説しているので、ミニチュア初心者ならば参考になること間違いなし!

 それではリベレイター、いってみましょう♪

目次

忙しくてもウォーハンマー は別腹!(2018/4/2)

 こんにちは!!!

 月末は一日中ガンプラを組み立て続けているモデラーこと林哲平です。

 ウォーハンマーで話題のホビージャパンエクストラ。

 発売からわずか2日目ですが、アマゾンではもう在庫が無いみたいですね。

 マーケットプレイスではすでに2000円近いプレ値がついてますし。

 どんだけ人気なんだ…… 

 私も隅から隅まで読みましたが、付録で注目されがちなんですけど日本語でこれだけ詳しくウォーハンマーについて解説されている本て無いですから、正直2500円くらい出しても損は無いですよ。

 で、早速付録のストームキャストエターナル リベレイターをペイントしてみました♪

 塗る工程を段階ごとに紹介しているので、幸運にも本をゲットできた人は塗装の参考にしてもらえると嬉しいです。

入門に最適!!! 初心者、大量ペイントに向けに計算された構成が魅力のリベレイター

 付録のリベレイター。 

 普通の日本人の感覚からすると、

 「で、このハゲたガチムチ金色おっさん、何者? 誰と戦ってるの?」

 となるのは当然の話。

 ウォーハンマーの設定では、秩序と正義の神シグマーによって、生前に戦功を立てた正義の戦士が死後魔法の鎧を与えられて混沌の軍勢と戦う兵士となった存在だとか。

 わかりやすく言えば北欧神話のヴァルキリーに選ばれたエインフェリアやFateの英霊(ちょっと違うか)みたいな感じなんでしょう。

 じゃ、早速箱をオープン!!!

 キットは5パーツとミニチュアを初めて作る人にも組み立てやすい内容。

 シンプルながら、胴体や鎧などのパーツ構成はウォーハンマーならではの立体パズルを思わせるもの。

 組み立てるとこうなります。

 わずか42㎜ながらこの密度感!!!

 ディテール多めのエイジ・オブ・シグマーのミニチュアの中では比較的シンプルな形状をしているので、パーティングラインやゲートを処理しながらでも15分かからず完成します。

 リベレイターはストームキャスト・エターナルの基本となるユニットで、大量に揃える前提のぶん、塗りやすいデザインとなっているのが特徴。

 とくに素晴らしいのが頭。

 人間の顔って塗装するのがすごく難しんですけど、リベレイターは「顔みたいな鎧」なのでわざわざ塗り分けずとも鎧と同じ色でささっとペイントしてOKなのがありがたいところ。

 一番ネックの目もあくまで鎧なので深く落ち窪んだ目のディテールにさっと塗料を流し込んで暗くすればOKと、どこまでも「楽にいっぱい数を揃える」という配慮が行き届いているんですよね。

 というわけでさっそくペイントしていきましょう。

下塗りは缶スプレーが圧倒的に楽!!! 

 下塗りは缶スプレーを使うのが圧倒的に楽です。

 ゲームズワークショップから発売されている下塗り用の缶スプレーは厚塗りになりにくく、かつプライマー効果がありシタデルカラーの食いつきもよくなるので非常にオススメ。

 ただ、お値段が一本2500円!!! とお高いので、エアブラシや普通の缶スプレーで塗っちゃっても問題ありません。

 表面が光沢だとシタデルカラーは乗りにくくなるので、ラッカー系塗料で下塗りしたときはアクリル系のつや消し塗料のプレミアムトップコートをさっと一吹きしておくと食いつきが抜群によくなります。


ウォッシングとドライブラシで手っ取り早くメリハリをつける

 シタデルカラーのペイントテクニックといえば暗い色から明るい色へ。

 油絵のように塗料を重ねて発色させていくレイヤリングが一般的ですが、時間がかかるのが難点。

 初めてなら、サクっとウォッシングとドライブラシでメリハリをつけるくらいが一番健康的です。

 まずはレイクランドフレッシュシェイドで全体をウォッシング。

 シタデルカラーのウォッシュ塗料は沢山ありますが、最優先で揃えるべきなのはこのレイクランドフレッシュシェイドとナルンオイル。

 レイクランドフレッシュシェイドはいい感じのオレンジがかったブラウン。

 ミニチュアの顔を手早く塗装したり、いろんな色のウォッシングに使えたりとすんごい便利なんです。

 次にメフィストンレッド、ブラッドレッドの順番でドライブラシ。

 シタデルカラーはドライブラシ専用色も発売されているけど、ベースやレイヤー用塗料でも全然問題なくドライブラシできますよ。

 最後にスカルホワイトでエッジを部分をドライブラシ。

 輪郭にホワイトが乗り、お手軽に立体感を強調できます。

 レイヤリングほど綺麗にはなりませんが、これでだけでも十分見栄えが良くなります。

 ただ、全体的にちょっと白くなりすぎたかな? と思ったので……

 ウォッシュ用カラーのバールレッドを全体に薄く塗り、白くなりすぎた全身に赤みを戻します。

 これはグレイジング、染塗りという技法。

 レイヤリングやドライブラシをすると光の陰影などでメリハリはつく反面、全身の明度(明るさ)が高くなりすぎ、白っぽくなってしまいます。

 そこにウォッシュ系の塗料を上塗りすることで、全体の鮮やかさ(彩度)を取り戻すことができるんです。

 ガンプラでいうと百式の外装のキャンディ塗装をするとき、シルバーの上にクリアーオレンジを塗装して金色にする、のと近い感じですね。

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 シタデルカラーからはグレイジング専用カラーも発売されていますが、ウォッシュ用カラーでも効果は落ちますがなんとかなります。

細部を塗り分ける

 細部を塗り分けます。

 最初に塗るのはベースカラー。

 シタデルカラーの中でも「BASE」と入っているカラーは塗料の粒子濃度が濃く、隠蔽力も高いので例えば赤の上から白、みたいなラッカー塗料だと考えられないような塗り方をしてもすぐに発色します。

 続いてレイヤーカラーを重ねて立体感をつけます。

 レイヤー用カラーはベースカラーよりも薄めですが、伸びがよく筆で細かい部分の上に塗料を載せていく「レイヤリング」作業にはピッタリ。

 シタデルペイント大全などには「隠蔽力は低め」と書かれてますが、あくまでそれはシタデル基準。

 普通のラッカー塗料よりもはるかに隠蔽力が高く、3回くらい重ねたらベースカラーなみに発色するので、気に入ったレイヤーカラーがあればベースに使っちゃうのも全然アリです。

 

 部分ごとにウォッシングとドライブラシで立体感を強調させたら本体のペイントは完成。

 はみ出した部分ははみ出すたびに修正するより、多少レイヤリングなどをした部分と色味が変わっても一番最後に修正するほうが効率的ですよ。

 ちっちゃいものなので、リタッチ部分の色味の違いなんかは塗った本人でも忘れるほど、ほとんどわからなくなりますから。

悪堕ちリベレイター完成!!!

 シタデルサンドとスコーチドグラスでベースデコレートしたら完成!!!

 台座は解きパテで鋳造表現を施し、ガンダムマーカーガンダムゴールドでドライブラシして金属製の置物のような質感で重量感を演出してみました。

 カラーリングは設定からあえて外し、「ストームキャスト・エターナル」の宿敵、混沌神の配下「ブレイド・オブ・コーン」のケイオスウォーリアー風に。

 自分の中では「シグマー神に取り立てられてストームキャスト・エターナルの一員になったものの、戦い続けるうちに殺戮に酔いしれ、いつしか暴虐の神コーン神に心酔し堕落した」みたいな設定です。

 ウォーハンマー世界観がすんごく練り込まれているので、それに合わせて自分なりのオリジナルキャラクターを考えるのも本当に楽しいですね♪

 500円玉とのサイズ比較。

 ウォーハンマーのミニチュアって密度感が凄いんで、小さいのに写真で拡大しても全然小さいものに見えないのが凄い。

 むしろ「この500円、でかくね?」って見えてくるんですよね。

 前に作った不死者を統べる者クレルとリザードマン・ザウルス・オールドブラッドと並べてみる。

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 ミニチュアは一体で楽しむというより、完成するたびに横に並べて遊ぶのが楽しい。

 はてさて、混沌の軍勢に追い詰められたリザードマンの運命やいかに!!!

 写真見てるともっとミニチュア増やしてアーミー増強したくなってきますね♪

 と、いうわけで「ストームキャスト・エターナル」改め「ブレイド・オブ・コーン」リベレイターでした♪

 悪役好きの自分はシグマーよりも圧倒的に混沌の神々が大好きなので、今度はちゃんとしたケイオスウォーリアーを作ってみたいですね。

 「スペースマリーン・ヒーローズ」でグっと身近になったウォーハンマーですが、「ケイオススペースマリーン・ヒーローズ」とか出ませんかね?

 やっぱり戦わせる相手がいてこそのウォーハンマーだと思うので。

 ……さ、現実逃避してないで作例作ろっと(笑)

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この記事を書いた人

 こんにちは! プロモデラー林哲平と申します。

 2005年より模型専門誌ホビージャパンの編集部に在籍。

 趣味、仕事合わせて3000体以上のプラモデルを組み立てた経験を活かし、プラモの楽しさをみんなに伝えたい!と実体験から得た製作テクニックなどを日々発信しています。
 

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