こんにちは!プロモデラー林哲平です♪
2023年12月、紀伊国屋書店さまとホビージャパンのご厚意により、地元徳島県のゆめタウン徳島で開催された私のプラモデルスペシャルイベントのアフターレポートについて紹介したいと思います。
展示作品一覧!
それでは展示作例からいきましょう!
12月8日の夜8時ぐらい〜12月10日の夕方まで展示されました。
昔はよく作例の展示とかに行ったのですが、まさか、自分の作例を地元にこんなにいっぱい並べる日が来るとは……!
展示中、ゆめタウンにいらしているお客さんに「ポスター見たわよ。プラモデルとか作ってるのねえ。細かいねえ」と話しかけられたりして、これは頑張らねば!とやる気で胸がいっぱいになりました🎵
説明文は展示会のときの紹介文に合わせております。
1/100 陸戦型ZZガンダム
「機動模型超級技術指南」掲載作例。
1986年にホビージャパンから発売されたガンプラ本「MOBILE SUIT GUNDAM ZZ 」の表紙モデルを現代風に再現した作品です。
飛行機や戦車プラモデルのパーツを大量に組み込み、ワンスケール小さい敵MS「マラサイ」を踏み潰して巨大感を強調。ベースに固定してディオラマ仕立てにしています
1/60ジョニー・ライデン専用ザク
「機動模型超級技術指南」掲載作例。
コミックボンボンスペシャル SUPER MODELING VOL.1」の表紙を飾った、伝説のプロモデラー小田雅弘氏制作の1/60高機動型ザクを再現した作品です。
肩は1980年代初期に流行したハの字に加工する工作を施し、腕の小型化、足首の大型化などの改造を加えています。
塗装は黒い下地に何層にも薄い塗料を重ねる「MAX塗り」という技法を使って大型モデルならではの重量感をより強調しました
1/100 近藤版ギラ・ドーガ
「機動模型超級技術指南」掲載作例。
1980年代後半から90年代初頭にかけて流行した、イラストレーター近藤和久氏の描く「近藤版MS」を再現した作品です。
近藤氏は第二次世界大戦で活躍した実物の兵器のテイストをMSに取り入れた画風が特徴で、このギラドーガもツェメリットコーティングや三色迷彩など、第二次世界大戦で活躍したドイツ戦車の要素を加えて制作しました。
右手のMG42機関銃は1/6アクションフィギュア用のものを使用しています
1/144 REAL Ex-GUNDAM
「機動模型超級技術指南」掲載作例。
日本絵画刊「GUNDAM SENTINEL」に掲載されている、メカデザイナー カトキハジメ氏によるイラスト「REAL Ex-S GUNDAM」を立体で再現した作品です。
三種類の異なるサイズのEx-Sガンダムのプラモデルを組み合わせ、極端に小さな頭部に巨大な肩を持つ、イラスト独特の体型を表現しています。
仕上げに薄いブラウンの塗料を塗る「フィルタリング」という技法を使い、MSの持つ巨大感を空気遠近法的に強調しています
1/144 アーリークロスボーン・ガンダム
「ガンプラ凄技テクニックミキシング編」掲載作例。
こちらは初心者向けに、プラモデルを組み合わせてカスタマイズする技法「ミキシングビルド」の解説用に制作した作品です
。F91とクロスボーンガンダムと設定的に同系統のガンプラを使い、2つの機体の中間をイメージして構成しています。
ガンプラを普通に組み立てることができる人であれば誰でも制作できるように、組み換え以外は全くの無加工で仕上げています
■1/100 MGアストレイ可変ミキシング
人形から別の姿へと変化する、ロボット玩具では定番である「変形ギミック」の解説用に制作した作品です。
ガンダムアストレイレッドフレームをベースに、ライオン形態へと可変するギミックを組み込んでいます。
輝くパール塗料や金属色で塗装を施し、超合金玩具風の仕上げとしています。
■1/100 アブソリュートジャスティスガンダム
月刊ホビージャパン2019年4月号掲載作例。
「模型展示会で目立つ固定モデルを作る」というテーマで制作した作品です。
MGジャスティスガンダムにMGフリーダムガンダムVer.2.0の羽を移植、MGアストレイブルーフレームセカンドリヴァイのタクティカルアームズを持たせ、白をメインとしたオリジナルカラーで塗装しています。
1/144 ラフレシアファントム
『ガンダムウェポンズ機動戦士ガンダムF91編』掲載作例。
ラフレシア形態→シャンブロ形態→ノイエ・ジール形態と三段変形ギミックを組み込んだ作品です。
「機動戦士ガンダムF91』のラストに登場するラフレシアをモチーフに制作しています。
数多くのガンプラのパーツを使い、どの形態でも破綻が無いように構成しました。展示はノイエ・ジール形態で行っています。
1/144HGガンダムエアリアル
『機動戦士ガンダム 水星の魔女 ガンプラビギナーズガイド 』掲載作例。
プラモデル初心者でも安心して実践できる、入門的なテクニックの解説用に制作した作品です。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の主役機であるガンダムエアリアルを、プラモデルの色はそのままに、ワンポイントをマーカーなどで塗り分けて仕上げています。
1/144エアリアル改修型
『機動戦士ガンダム 水星の魔女 ガンプラビギナーズガイド 』掲載作例。
プラモデル初心者でも安心して実践できる、入門的なテクニックの解説用に制作した作品です。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の後半主役機であるガンダムエアリアル改修型を、プラモデルの色はそのままに、ワンポイントをマーカーなどで塗り分けて仕上げています。
1/100 フルメカニクス ガンダムエアリアル
『機動戦士ガンダム 水星の魔女 ガンプラビギナーズガイド 』掲載作例。
プラモデルの元の色を活かしつつ、誰でもお手軽に見栄えよく仕上げることができる「成型色仕上げ」の解説用に制作した作品です。
さっと吹き付けるだけで全体のツヤをフラットに整え、質感を上昇させる「つや消しスプレー」を活用しています。
元のプラモデルが自体の出来栄えが素晴らしく、大変作りやすかったため、わずか2日で完成しております。
侵攻!特殊部隊 凄技Ver
『機動戦士ガンダム』の第一話、デニムとジーンのザクがスペースコロニー内部に降下し、崖を滑り降りる名シーンを再現したディオラマです。
崖はスタイロフォームをラッカー塗料用の溶剤で溶かして造形。アニメイメージを尊重し、ザクはセル画風に輪郭をくっきりと際立たせる塗装を施しています
GOUF LADY
1981年にホビージャパンより刊行された伝説のガンプラ本「HOW TO BUILD GUNDAM」に掲載された高橋昌也氏によるディオラマ「U、C、0079積雪ディオラマ」をリスペクトして制作した作品です。
雪はドラッグストアで購入した重曹を茶こしで振らせて表現しています
サイクロプス・ハント
『機動戦士ガンダム』のジャブロー侵攻作戦をイメージし、南米の密林を再現したディオラマです。
腐った植物が積み重なった地面はティーパックのお茶っ葉や本物の木の枝で表現。
生い茂る植物は女性用向けハンドクラフト用のプリザーブドフラワーや鉄道模型用のコケで作り、ヤシの木は折り紙や救急テープから制作しています。
絶海に散る
「TVチャンピオン」のプロモデラー王選手権で何度もトップに輝いた、『情景王』こと山田卓司氏が若き日に制作したディオラマ「CRUSH ZAKU」をリスペクトして制作した作品です。
崖はコルクの樹皮を使い、海は透明の樹脂素材で表現。砂浜に打ち寄せる波は白い塗料を面相筆で一つ一つ書き込んで再現しています。
ラストシューティング
「ガンプラ凄技テクニック懐かしのキット編」掲載作例。
メカデザイナー大河原邦男氏の描いた、劇場版「機動戦士ガンダムⅢめぐりあい宇宙」の有名なポスターを再現した作品です。
最初から色分けさている最新のプラモデルではなく、当時の雰囲気を尊重するため1980年代前半の第一次ガンプラブームのプラモデルを使って制作。
ガンダムとジオングの最終決戦をディオラマ化しています。
1/32 アオシマ フェアレディZ S30
NHKのTV番組「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」に出演させていただいたときに、ウェザリングの解説用に制作した作品です。
「ウォッシング」「チッピング」「土汚れ」など基本的な汚しを施して仕上げています
1/1 ケルバーダイン ヴァーダイン
私のオリジナルロボシリーズ「再生構築機界ケルバーダイン」の作品です。
プラモデルのパーツは一切使わず、洗濯バサミやクリップなど徳島県内でも簡単に入手できる日用品のみで構成しています。
昔は県内でもプラモデルを扱っているお店が沢山ありましたが、今はほとんど無くなってしまいました。
子供の頃通っていたおもちゃ屋の跡地を見るたび、強い哀愁の念を感じます。
もし、身の回りのものがなんでもプラモデルのパーツになるのであれば。徳島の全てが模型店になるんだ! という想いを込めて制作しています。
イベント当日は地元徳島のモデラーさんとの交流が嬉しかった!!!
12月10日には、プラモデル組み立て会、トークショーを行わせていただきました。
数多くの地元のモデラーさんや、親戚、友人が来てくれて、温かい交流が出来たのが、本当に嬉しかったです。
私は徳島にいたころは、周りにプラモデルが好きな人はおらず、孤独な趣味であると思い込んで一人黙々と作っていたのですが。
こんなにも、プラモデル好きの人がいたんだ! と嬉しくなりました。
友人と学校の先生がが来てくれたのにびっくり!
一番驚いたのが、地元の小学生時代の友人と、私が小学校4年生の頃の担任の先生がが来てくれたことです。
会うのは、成人式以来だったでしょうか。
私は親指に大きな傷がありまして。
これは、その友人の家で、小学3年生の頃、大きな青い塩ビ製の武者ガンダムをカッターナイフで切って遊んでいたとき、うっかり手を滑らせてズバっと切ったときに出来た傷なんですよ
そのときはもう、血が天井にまでピュー!っと吹きあがり、部屋中を血だらけにして、大変な迷惑をかけてしまったんですよね。
友人のお母さんに病院に連れていってもらい、縫ってもらったとき「あと数ミリズレていたら、親指一生動かなかったよ」と病院の先生に言われたのを昨日のことのように覚えております。
今回のイベントでは、来ていただいたお客様にサインを書いて本をお渡ししていたのですが、小学校4年生の頃の先生からは「林!字が小学校の頃から変わっていないぞ!もっと練習しないと!」と温かい声援をうけました(笑)
友人は、中学の頃「一番尊敬する人物」のテーマで作文を書いたとき、その先生のことを書いていたんですよ。
一番尊敬する先生と、今でもつながりと付き合いがあって、二人で一緒に私のイベントに見に来てくれるなんて……もう、感涙でした。
故郷に元気をいただきました!
というわけで、徳島イベントアフターレポートでした。
今回のイベントでは、いろんな人から沢山の元気をいただきました。
一生忘れることのない、大切な思い出になりました。
お越しいただいたみなさま、本当にありがとうございます。
これからも、プロモデラー林哲平をよろしくお願いします!
「ガンプラ凄技テクニック」シリーズ大好評続刊中です!
プロモデラー林哲平が送る、週末の空いた時間に、誰でも簡単、お気軽に、カッコいいガンプラがあっという間に作れてしまうガンプラ製作本「ガンプラ凄技テクニック」。
シリーズ続々と続刊中で、「読むと初心者でも本当にそのとおり作れてしまう!」と、皆様からも大好評を頂いております。
実際に作った作品をモデラーさんから見せていただけることも多く、本を書く側として。
プロモデラーとして、そのたびにたまらない喜びを感じます。
「プラモデルを趣味として作ってみたいけれど、ちょっと難しそうで手が出ない」という人はぜひ手にとってみてください。
プラモデルの楽しさをを体感する、手助けになれば私は嬉しいです。
林哲平オリジナル作品『再生構築機界ケルバーダイン』展開中!
「世界の全てを模型店に」をテーマに、ありとあらゆる日用品で制作するオリジナルメカ
それが「再生構築機界ケルバーダイン」です。
子供の頃の、なにかを作りたくてしかたがなかったあの衝動を、いつの日も追い続けたい。
そんな気持ちで制作しているので、ぜひケルバーダインたちを見て、なにかを感じていただけると嬉しいです。
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